黒髪：7スレ目161(短編) - 2ch黒猫スレまとめwiki

俺が都内で一人で暮らすようになって2ヶ月あまり、狭いワンルームの暮らしにも
慣れ、窓から見える景色も当たり前のように感じだした5月の始め。
ゴールデンウィークをいいことに黒猫はこの数日間は俺の部屋で暮らしている。

「んん、？」

寝返りができない、そして腕が痺れている。指先の感覚がない。そしてなにより鼻が
ムズムズ痒いようでくすぐったいような、何とも言えない感触で俺は目が覚めた。

「うおぉ！！」

目の前には黒猫の寝顔がある。白く柔らかそうな頬はうっすらと赤みがさしている。
その頬の上をツヤのある綺麗な黒髪が流れるように覆いかぶさり、それが俺の腕で寝ているのだ。

なんだ、黒猫の髪の毛が俺の鼻をくすぐっていたのか、それでムズ痒かったのかぁ

そう思いながら俺は熱めのシャワーを浴びたいけれど昨日の夢を起こさないように腕をのけるスキルは
持ち合わせていない。よって鼻先にかかる髪を人差し指でそっと持ち上げた。

「…ん…うん…」ｽﾔｽﾔ

子猫のように眠っている。そしてカーテンの隙間から差し込む5月の陽光が黒髪をキラやかに照らしていた。

京介と黒猫が幸せに進んだら黒髪ロングはこんな感じになるのかな？