2012年度「演習」・「個別演習」活動の軌跡

  • 2012年度「演習」・「個別演習」は、近現代日本社会経済史・近現代日中経済関係史・近現代東アジア関係史を中心に議論・研究することを目的に掲げて活動を行った。なお、木曜日4限・5限に連続してゼミを行い、両時間共に、受講することを、「演習」・「個別演習」受講者には要求した。同年度の「演習」・「個別演習」シラバスは、こちら

・2012年度「演習」受講者(=2期生):2名 
・2012年度「個別演習」受講者(=1期生):8名

・2012年4月:「演習」選考
→ 入ゼミ希望者には、「研究題目」、「研究テーマ選択理由」、「選択した研究テーマに関する先行研究リスト」、「先行研究リストに記した文献(1点以上)に関する簡単な内容紹介と、同文献で解明された研究内容」を記載した、A4用紙2枚程度の書類提出を求める。
→ 2名の学生が演習受講者に。
→2011年度「演習」受講者である8名の学生は、継続して、2012年度「個別演習」受講者に。

・2012年4月~5月:輪読(武田晴人『新版 日本経済の事件簿』日本経済評論社、2009年)
→ 「演習」受講者が2名しかおらず、昨年度、「演習」において上記文献を既に読解した「個別演習」受講者有志が、「演習」受講者に輪読報告の「お手本」を見せる形で、輪読を行った。担当者の母校には、幕末の英語塾以来の、「半学半教」の伝統が存在しており、担当者も好ましく受容していたが、期せずして、今年度の「演習」・「個別演習」の立ち上がりは、斯様な「伝統」が、復元されることとなった。
 なお、就職活動等行わない「個別演習」受講者を中心に、卒業論文の中間報告を行わせることで、2名の「演習」受講者に対しては、これから手掛ける卒業論文の「お手本」として理解させる教育効果が機能した。

・2012年5月~7月:
  • 「演習」:卒業論文作成に関わる関連文献読書メモの作成・各受講者指定文献の輪読 
  • 「個別演習」:卒業論文の中間報告
→ 「読解文献リスト(=書誌情報)」、「そこから得られた知見」、「今後の卒業論文作成に対しての有効性」、「読解文献から得られた新たな学術情報(更なる参考文献、用いる資料・統計等)」、「今後の卒業論文作成に向けての更なる方向性」等を記した、A4用紙2枚以上の書類提出を求めた(提出日:5月10日)
→ 上記書類提出を踏まえて、演習各受講者に、「自身の卒業論文を進めていく上での必須文献の選択」と、「同文献の報告」、そして、「同文献読解を踏まえた今後の卒業論文進展に関する展望」を報告してもらう。報告者以外のゼミ生は、報告者が選択した文献を読解した上で報告を聴講し、質問・意見・助言等を行った。場合によっては、2コマ連続で報告を行った事もあった。
 「個別演習」受講者は、引き続き、卒業論文中間報告を行った。

・2012年8月28-29日:慶應義塾大学柳沢遊研究会との合同夏合宿ゼミ参加を踏まえた準備合宿
於:坂出プラザホテル
→ 28日12:30:ホテル集合。13:00~18:00(夕食はバーベキュー).翌29日9:00~11:30に掛けて、報告を行う。
 9名のゼミ生が合同夏合宿ゼミに向けた報告を行う。報告時間40分。質疑応答40分以上。合同夏合宿ゼミに参加する上で、「恥ずかしくない」報告に仕上げるため、教員・ゼミ生で、意見を出し合い、ブラッシュ・アップを図った(予想想定問答等も行う)。

・2012年9月4日~6日:慶應義塾大学柳沢遊研究会合同夏合宿ゼミ(於:湯河原温泉 ホテルあかね(神奈川県足柄下郡湯河原町宮下705)
→ 前日までに首都圏に移動。
 合同ゼミでは、双方のゼミ等、良い刺激を受ける(※山本ゼミ参加者:9名)

・2012年10月~11月:文献輪読(石井寛治編『近代日本流通史』東京堂出版、2005年)
・2012年10月~12月:卒業論文執筆文章検討会
→「個別演習」受講者を中心に、毎週、執筆している卒業論文の原稿を持ち寄り、教員・ゼミ生の全員で、文章表現について忌憚のない意見を出し合い、「他者に伝わる文章とは何か?」について、模索した。

・2012年12月27日:2012年卒業論文最終中間報告会
→「個別演習」受講者を中心に(「演習」受講者も、翌年2月末日に提出する「卒業論文中間稿」に向けた、卒論中間報告を)、最終中間報告会を、9:00~18:00まで実施した。なお、その後、地域社会システム学科教員(金澤・品川・田多良・山本)が担当しているゼミ・プロゼミの受講者有志を参加者とする、「大忘年会」を開催した(2011年の年末にも開催したので、今回が2回目となった)。

・2013年1月~2月:
  • 「演習」受講者:卒業論文年度末中間報告
→ 夏休み・合同ゼミ合宿・2012年卒業論文最終中間報告会での報告を踏まえて、その後の進捗状況を中心に報告を行い、質疑応答を行った。これをもとに、「演習」評価の一端を形成する、「卒業論文中間稿」(8,000文字以上。提出期限2013年2月28日)の執筆を行なった。 
  • 「個別演習」受講者:卒業論文提出
→1月31日締切で、卒業論文提出に向けた、最後の「追い込み」を行った。
 7名の受講者が卒業論文を提出した。 

・2012年度「演習」・「個別演習」小括 
 総じて、活発な議論を行うことができたこと。また、ゼミ生同士で、ゼミ生各自が取り組んでいる卒業論文報告について、親身に、活発な議論が行えたこと、また、「個別演習」受講者が、「演習」受講者に対して、自らの卒業論文に対する取組等を示しつつ、具体的な着手方法等について教授する空間が成立したことは、担当教員の母校の伝統である、「半学半教」の再現と実施を成立させた、という観点からも、特筆すべき賞賛に値する事柄であったと言える。

 「演習」・「個別演習」(ゼミナール、研究会)は、言うまでもなく、教員のものではなく、学生のものである。
 学生自らが主体的に参加し、積極的に「演習」・「個別」という場を活用して、己にとどまらないゼミ生同士の能力向上を期して取り組んでくれたことを、率直に評価したい。


 ・2012年度「演習」・「個別演習」受講者 卒業論文テーマ一覧(2013年2月末現在)  
  ・(広義の)日本経済史領域   
   ・戦前期における香川県の農村の様相(仮)
   ・戦時経済体制の功罪(仮)
   ・近代日本における工業化と時間厳守の関係(仮)
   ・岡山のビールの流通・生産構造の変化(仮)
   ・銀行サービスの展望(仮) 
  ・日本社会領域   
   ・サブカルチャーの流行と商業活動(仮)
   ・企業コミュニティにおける協調的創造活動の経済効果、今後の発展(仮)
  ・(広義の)植民地研究領域   
   ・南アフリカの貧困対策~ジンバブエの移民を事例として~(仮)

最終更新:2013年05月24日 04:37
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