5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 12:40:08.69 ID:L6Jp7Nua0
8月10日。今日は仁美ちゃんに誘われてとある山奥の別荘でお泊まり会をすることになりました。
そこで、ママ、ほむらちゃん、マミさん、そして杏子ちゃんも一緒に誘いました。
今、私達は自家用飛行機で山の上を飛行中です。
杏子「うわ~。すっげ~!」
仁美「フフフ、嬉しそうでなによりですわ。」
まどか「よ~し、この3日間は思いっきり遊びまくるぞ~!」
詢子「まどか~帰ったら、速攻でお盆のしたくがあるってことを忘れるなよ~」
まどか「うっ、」
仁美「まぁまぁ、お母様、折角の夏休みですし……」
詢子「……まぁ、皆もハメを外さない程度に楽しめよ~」
マミ「グスッ…」
まどか「どうしたんですか?マミさん?」
マミ「いや、なんでもないわ。そうよね。楽しまなきゃね……」
ほむら「そうね。精神病院へ強制送還された美樹さやかの分まで楽しまないとね。」
杏子「……」
仁美「そろそろ着きますわよ。」
こうして、私達は山奥に到着し、そこにある別荘の中に入りました。
こうして、後に“お盆の魔女の呪い”と呼ばれる3日間が始まったのです。
それは私達にとって忘れられない思い出になったあの3日間。
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 13:59:54.11 ID:2mWqmKCb0
詢子「にしても、すごい屋敷だなぁ。」♪カモンレッツダンスカモンレッツダンスベイビー
詢子「わりい、会社の奴から電話だ。はい、もしもし。」
詢子「何ィ!?あのバカ息子が!?…わかった、また何かあったら報告してくれ。」ピッ
まどか「どうしたの?」
詢子「いや、子供は気にしなくていい話さ…」
仁美「あの…、もしどうしても行かねばならないのでしたら、ヘリくらいならお出しできますが…」
詢子「本当かい!?…しかし…」
まどか「あたしたちなら大丈夫だよ、ママ。だから、ママが大事だと思うことをやって。」
詢子「まどか…すまない…!!また戻ったら、一緒に遊びに行こうな。」
まどか「うん!」
マミ「そうして、鹿目さんのお母さんは美滝原に戻りました。」
マミ「つまり、私たちは頼れる『大人』を失った、ということなのです。」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 14:43:48.03 ID:kFEazDR30
シャコシャコシャコシャコ キキッ
さやか「くっそーほむらのやつ、時間を止めて恭介のパンツを握らせるだなんて味なまねを!」
QB「どうして彼のものだとわかrっぷい!」ドゴォ
さやか「キュウべぇ、次はどっち!?」
QB「……どうやらこの山の向こうみたいだね。その自転車で行ける道はなさそうだよ」
さやか「ならば走っていくまで。魔法少女名物直進行軍じゃい!」ダッ
QB「それにしても高速道路を自転車で暴走するコスプレ少女だなんて明日の新聞が楽しみだね、さやか」
QB「しかもお盆、今度こそ本当に精神病院行きかもしれないね」
QB「無視しないでよさやかぁ」
バキッ
QB「ねぇ、今何か壊してしまったみたいだよ!?」
さやか「黙りなさい、目的地までは何があっても直進あるのみ!」ズカズカ
――ウオォォォ...
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 15:34:36.27 ID:oUfbCTEiO
~さやかが去った数時間後~
「ココハ……ドコダッケ?」
「ワタシハ……ダレダッケ?」
「オモイダセナイ……」
「コレハ……ホコラ?」
「ワタシハ……ソウダ。ココニトジコメラレタンダ」
「マホウショウジョ……ダッタッケ。ワタシノテキハ、ワタシヲトジコメタノハ」
「ユルサナイ」
「ゼッタイニ」
「ユルサナイ」
彼女が手を振りかざすと、魔法陣が浮かび、そこから人型のなにかが現れた。
人型のそれは、彼女に付き従うように歩き始めた。
彼女の使い魔にして、人だったもの。
彼女とそれは、行軍を始めた。
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 16:30:52.39 ID:xZ98Ut4r0
さやか「うりゃああああああああああああ!!!」
QB「ちょっ、あぶなっ!?さっ、さやか!山道に突進していくのはいいけどもうちょっと安全運転で!」
さやか「うるさあああい!!もう少しなんだから黙っててよ!!!!」
QB「そもそもこの斜面だし、山なんて登り切れるかどうか!」
さやか「だとしても…乗り越えて見せるッ!!」
さやか「気合いだあああああああああああああああああ!!!!」ズガガガガ
QB「…なっ…そんな、まさか自転車で山を登り切ってしまうなんて…」
さやか「あとどれくらい!?」
QB「…あそこに見える建物だ…もう目と鼻の先だよ!」
さやか「よおおおし!ラストスパートだあああああああああああ!!!」
『ニガサナイ…』
QB「…あっ、さやか!危ない!!」
さやか「…えっ」
ガシャァァァァァァン
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 16:37:27.82 ID:kFEazDR30
仁美「――とまぁ、これで一通りご案内いたしましたわ」
まどか「つ、つかれたぁ……」
ほむら「確かに広いけれど疲れすぎよ。可愛いわまどか」
杏子「なー、入らなかったところが幾つかあったけどあの扉はなんだい?」
仁美「あぁ、一つはお父様の書斎。もうひとつは使用人の住居棟への渡り廊下になっています」
仁美「今回は私たちだけですので誰もおりません。……管理人さんも今日はお休みだったかしら?」
杏子「へー…(2つ、いやもっとあったぞ?)」グゥー 「あっ///」
仁美「ふふっ、それでは一旦部屋に戻ってから食事にしましょうk――」
ドンガラガッシャーン!!!
ほむら「何事!?」
まどか「玄関の方だよ!」
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 17:22:11.02 ID:ApcuUPeG0
メイドA「あ、あぁ、お嬢様申し訳ありません!」
まどか「おっきな花瓶が粉々……」
仁美「あらあら、お怪我はありませんか?」
メイドA「は、はい……」
仁美「それはよかった……。
花瓶はまた、買い直せばいいのですから、気にしないでください」
まどか「仁美ちゃんが高貴すぎるよぉ」
ほむら「大丈夫よまどか……。 一緒に平凡な生活を続けましょう?」
杏子「花瓶1個が3億……だと……リンゴ何個だ……?」
――
さやか「いたたた」
QB「まったく、山なんだからたぬき位出るよ。 気を付けてほしいね」
さやか「轢かなくて良かったー。 ごめんねたぬぽん」
QB「さぁほら、もうひとホームは目と鼻の先だよ」
さやか「ちょ、ちょっとまって? あたしの記憶が正しければ、これひとホームじゃないんだけど」
QB「えっ」
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 18:12:11.25 ID:kFEazDR30
ザッザッ
「グッジョブダヨ、タヌポン」
『ピキィ!』
狸の姿をしていたソレは人型の何かに変わり、再び列へ加わった
「モット、モットクルシメテヤルンダカラ……」
幾分志の低い復讐心を抱きながら絶望のパレードはなお進む
デ? コンドハ タニヲコエロッテイウノネ?
イタイヨサヤカ....
――
ほむら「……そういえば仁美、さっき、今回使用人はいないと言っていなかったかしら?」
仁美「っ!それは、住居棟には誰もいないという意味です。本館にも使用人の部屋はありますので」
ほむら「……」ホムッ
杏子「飯ー!めーしー!」
マミ「はしたないわよ、せっかくこんな素敵な場所なのだから」ランラン
まどか(マミさん、すごく嬉しそう。でも確かに縦ロールってこういう所に良く合うなー)
162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 19:01:04.95 ID:Annx1nRh0
QB「で?まだまだ先なのかい志筑仁美の別荘は?」
さやか「多分もう一山越えたところ…ってかアンタ場所分かるんじゃなかったの?」
QB「それが不思議なんだ、ここに来て感覚が狂ってるんだよ」
さやか「?どういうこと?」
QB「何か別の力が干渉してまどか達の気配を感じさせなくなってるんだ」
さやか「何かって何よ?」
「ワタシダヨ」
――
杏子「うわーうまそー!いっただきまーす!」
マミ「んーグラッチェグラッチェ」
仁美「よろこんでいただけて光栄ですわ~」
まどか「すごくおいしーよ仁美ちゃん!…ん?どーしたのほむらちゃん?」
ほむら「…ちょっと気になることがあって」
176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 19:49:35.27 ID:xZ98Ut4r0
さやか「…なにこいつ?」
QB「魔女…みたいだね」
さやか「それにしては魔女っぽくないけど…」
『コッチニキテ、イイモノミセテアゲル』
さやか「…魔女の言うことなんて信用するはずないでしょ?」
『…ツイテキテクレナイトアナタハモクテキチニツケナイ』
『ココカラカイホウシテアゲナイ』
さやか「くっ…」
『サァ、ドウスル?』
―――
ほむら「…ごちそうさま」
まどか「ほむらちゃんもう食べ終わったの?」
ほむら「ええ…少し席を外すわ」ガラッ
ほむら(…志筑仁美はおそらく何かを隠している)
ほむら(彼女の様子を見る限りね…)
ほむら(彼女にばれないよう探ってみましょう)
192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 20:27:27.31 ID:xZ98Ut4r0
さやか「…いいよ、ついていってあげる…その代わり、襲ってきたりでもしたら容赦しないからね」
『フフ…イイヨ、ワカッタヨ』
QB「…どこに連れて行く気なんだい?」
QB「君は…いったい何者なんだ?」
『……』
―――
仁美「…暁美さん」
ほむら「……」
仁美「どこへ行かれるんですの?」
ほむら「…お手洗いを借りるわ」
仁美「そうですか…」
ほむら「…何か?」
仁美「…いえ、なんでも…呼び止めてごめんなさい」
ほむら「…構わないわ…」
まどか「…?」
211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 21:13:04.33 ID:rDNgnyEoO
ほむら(さっき案内されなかった部屋を覗いてみましょう)
ギィ…
ほむら「なっ…これは…」
ほむら「三角木馬にロウソク、ムチ、その他調教グッズが沢山…」
ほむら「凄い…本でも見た事の無い道具もある」
仁美「見てしまいましたね?」
ほむら「っ仁美!?」
仁美「ここはお父様の趣味の部屋、どんな趣味かは言わなくても解りますわね」
ほむら「仁美、あなたまさか…」
仁美「フフフフフフ…」
234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 21:50:52.76 ID:kFEazDR30
仁美「アハハハハ!私の気持ちわかりますか、暁美さん?」
ほむら「…その、ごめんなさい。何と言っていいか」
仁美「あら、何か勘違いされていませんか?お父様が『調教される側』でしたの!」
仁美「わかります?わかりますか?父親に調教してくれと懇願されるこの気持ち!?」
仁美「情けないやら怖いやら恥ずかしいやら憎たらしいやらああああもおおお……」
ほむら「……何と言っていいか」
仁美「何もおっしゃらないでください。どうか内密に……」
ほむら「えぇ、じゃあ、私、戻る、わ(これが見せなかった理由?)」
バタンッ
仁美「……ふぅ、ダミーの部屋で助かりましたわ」
カツッカツッ
仁美「もう少し、隠しておきませんと。ふふっ、そろそろ巴先輩を仲間に引き込む頃あいかしらね」
――でも、この偽装はなかったかしら…恥ずかしいですわ……
244 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 22:15:24.60 ID:3dxB2xtN0
QB「幽霊の存在を、君は信じるかい?」
さやか「急に何よ、こんな時に」
QB「妖怪、物の怪、モンスター。呼び方は何だっていい」
QB「現在まで伝えられているそれらは大抵皆魔女に襲われ、運良く生き残った一般人による伝聞に尾ひれが付いて広まった
ものだ」
さやか「幽霊も魔女だってこと?」
QB「ところがあながちそうでもないんだ」
さやか「えっ……、本当にいるの?幽霊が?」
QB「いわば人に非ざる物、文字通り人外の化物と違って、幽霊は人が死んだ後現れる者だと言われているだろう?」
さやか「まぁ……」
QB「その姿は生前と同じ形をしていることがほとんどだ。ところで、魔女の形状を君は知ってるよね」
さやか「……人とは似ても似つかない形をした連中ばっかだった」
QB「回りくどくなってしまったね。要は幽霊は存在するんだ、魔女とは別にね」
さやか「それはわかったけど……、じゃあアイツが幽霊だって言いたいわけ?」
QB「考えていたんだけどね、恐らくアレは幽霊を使役する魔女なんじゃ……」
魔女「サッキカラ コソコソ ウルサイヨ ?」
265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 22:46:02.42 ID:RrM7muUI0
さやか「何これ…洞窟?」
QB「ずいぶん中が入り組んでるみたいだね」
『ナニヤラウエニ ヤシキガタッテルヨウダガ…モンダイナイナ…コノオクダヨ』
さやか(屋敷って…まさかね)
―――
マミ(これは…魔女の気配?)
まどか「おかえりーほむらちゃん」
ほむら「仁美ってすごいのね…」
マミ(暁美さんが気づいていない…気のせいかしら?)
まどか「仁美ちゃんがどうかしたの?」
ほむら「なんでもないわ。すぐ帰ってくると思うけど…」
マミ「…ちょっと私も席を外すわね」
まどか「行ってらっしゃい~」
杏子「あ、アタシもちょっと行ってくるわ」
ほむら「?どうかしたのかしら」
269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 23:00:25.73 ID:sdCXbKRx0
さやか「そもそもさ、幽霊と魔女って共存できるの?」
QB「幽霊自体、ぼくの専門外だから断言はできない。でも、可能性があるとすると、一つは土地に執着する魔女と幽霊の関係
があり得る。もう一つは…」
QB「この魔女そのものが、幽霊化した魔法少女の成れの果て、というものさ。」
さやか「!?そ、そんなことできるの?」
QB「無理だよ『普通なら』ね。」
さやか「…つまり?」
QB「この騒動、ただのイレギュラーとするには危険すぎるね。」
288 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/14(日) 23:45:30.89 ID:RrM7muUI0
マミ「あなたも気づいたの?」
杏子「ああ。これは…地下か?」
マミ「かしらね…。とりあえず今一人の仁美さんに…」
仁美「あら?何かご用かしら」
マミ「ちょっと尋ねたいのだけど、この屋敷って地下室とか…」
杏子「地下1階とかそんなんじゃなくてなんかでっっかい地下の空間ってないか?」
仁美「何故それを…?ちょうど今から肝だめしとしてそこへお誘いしようかと…」
杏子「…あるんだな?」
仁美「それに関してちょっと巴さんに相談があったのですが…」
マミ「あら、じゃあちょっと杏子は戻っていてくれるかしら」
杏子(…先行って調べてこいってことだよな?(念話))
マミ(ええ。よろしく頼んだわ)
310 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 00:25:32.82 ID:KAoeUsEl0
仁美「皆さん素晴らしい洞察眼をお持ちですのね、サプライズのつもりでしたのに。それとも、私の演技がわかりやすかったせ
いでしょうか……」
マミ「そんなことないわ、偶然よ偶然」
仁美「そう、でしょうか……。念の為に用意しておいたダミーの部屋も暁美さんに見つかってしまうし……」
マミ(そんなことしてたのね……)
仁美「バレてしまったものは仕方がありませんわね。皆さんには肝試しを楽しんでもらうつもりでいますの」
マミ「そう、催し物を用意してもらえるのは、素直に嬉しいわ」
仁美「そう言っていただけると、準備した甲斐がありますわ」
マミ「それで、私に相談って?」
仁美「あぁそうでしたわね。もしよろしかったら、アドバイスを頂きたいと思いまして」
仁美「巴さんはこういうことは得意だと皆さんおっしゃってましたので、是非」
マミ(……皆夏での一件のこと根に持ってるのかしら)
321 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 00:48:07.00 ID:fTmaMUQB0
マミ「あ!いけない!!」
仁美「どうしたんですの?」
マミ「実は、佐倉さんが先に地下室の様子見にいっちゃったのよ!!」
仁美「ええええ!?地下室には既に驚かす用のトラップが…!」
マミ「…『驚かす』?『トラップ』?…フフフ、まさかね…」
仁美「…巴先輩?」
マミ「そうよ、あの子たちがいたのはここじゃない、別のところだもの。」
仁美「そうそう、ご紹介し忘れてましたわ。その驚かす用のトラップを作る際の
アドバイザーの、ルカリアさんとテレジアさんですわ。」
ルカ・テレ「ドモー。」
マミ「やっぱりいいいいいいいい!!!?????」
杏子「うわー!!この仕掛けは一体何だってんだー!!」
342 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 01:32:50.15 ID:ly+wsGaT0
キャイキャイ
仁美「あの方々は今外出できないそうですので、こうしてSkypeで連絡を取り合っていますの」
マミ「そ、そう……不穏な空気はそれだったのね」ボソッ
仁美「今夜は良い時間ですし、肝試しの開催は明日ですわね……」
バンッ
杏子「マミ!地下やべぇぞ!」
マミ「えぇ、分かっているわ。ただちに問題はないから、明日にしましょう」
仁美「それでは、露天風呂にご案内いたしますわ。まどかさん達は先に済ませているかしら」
マミ「ありがとう、さっきメイドさんに指示していたのはお風呂の件ね……お風呂?暁美さんと鹿目さんだけで?」
杏子「ちがうんだよー、あいつらだけじゃないっぽいんだよー!」
マミ「しまった、鹿目さんが危ない!(ほむほむ的に)」ダッ
仁美「まぁ、禁断の行為ですのねぇー」ダッ
杏子「まってぇー」ダッ
355 :@:2011/08/15(月) 02:10:41.24 ID:u5Pf318a0
メイドA「……もう大丈夫ですよ」
?「悪いねぇ」
メイドA「いえ、奥様の頼みですから」
詢子「くっくっく、まさか私が本当の黒幕だとは思わないだろうねあの子たちも!」
メイドA「はい、志筑詢子様。 あっ、いまは鹿目でしたね」
詢子「あんたは相変わらずしっかりしてるのか抜けてるのかわかんないね」
メイドA「詢子様は昔よりがさつになりましたね」
詢子「ちょっと」
メイドA「ふふ、申し訳ありません」
詢子「さて、露天風呂の仕掛けはどう?」
メイドA「万全です。 このボタンを押せば、それはそれは大変な事に」
詢子「よーし、監視室で絶好のタイミングを狙うよ!」
メイドA「お伴します!」
407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 11:20:01.49 ID:xZWSv+520
―――
さやか「…これって」
QB「まさか…グリーフシード?」
さやか「にしてはでかいし、色も明るいんだけど」
『ナカナカスルドイナ、タシカニソレハグリーフシード』
『ダガフツウノモノジャナイ』
『ソノナカニハワタシヨリモトクベツナマジョガヒソンデイル』
さやか「…へぇ、こりゃたしかにただのイレギュラーなんかじゃ済まなさそうだね…」ボソッ
QB「見せたいものっていうのはこれのことかい?」
『ソウダヨ』
さやか「…それで、こんなもん見せて一体何のつもり?」
さやか「この中の魔女と戦って倒せってこと?」
QB「…確かに真意がはっきりしないね、これを見せてどうしたかったんだ?」
QB「君の目的はなんだ?」
438 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 13:50:34.70 ID:ly+wsGaT0
「コレハ……"マホウショウジョ" ノ "マジョ"」
曰く
「魔法少女」の魔女、その性質は渇望。奇跡を望み、手に入れたもののなれの果て。
魔女になってなお奇跡を求める彼女の矛盾は、他の魔法少女をその代償にすることで解消される。
すなわち――
さやか「返り討ちにあって幽霊にされちゃった、と」
QB「生贄の役目を終え魔女化した魔法少女は封印かぁ、えげつないね!」
「コノマジョハ ケッカイヲモタナイ。ナゼナラ、コノGSのナカニハ マダオオオクノ タマシイガ」
――
詢子「ぽちっとな!」
ゴゴゴゴ
――
ゴゴゴゴ
さやか「な、何事!?」
QB「GSがせりあがっていく!?」
454 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 14:38:20.89 ID:+iliWocy0
QB「あれ?魔女は?」
「イッタケショ?イケニエニナルッテ。」
QB「…ま、まさか!」
「ソウ、コノマジョハイキテイルニンゲンニノリウツッテコウドウスルトクシュナシュルイノマジョナノサ。」
QB「つまり……さやかは……」
さやか(in魔女)「アハハハハハハハハハ!」
QB「まずい、さやかが狂いだした!」
その頃、別荘では、
まどか「あ~いいお湯だった~。」
マミ「こういう時に、牛乳を飲むといいわよねぇ~」
仁美「こう言うときのために牛乳瓶を用意してますわ。」
ほむら「ちょうど5本あるわね。」
杏子「やりぃ、いただき~!」
詢子「ふふふ、注入スイッチを押したことだし、これで露天風呂の更衣室にある牛乳瓶のどれか1つがテキーラ(謎の白い液体)
にすりかえられているというわけさ。」
メイドA「中学生にお酒を飲ませるとは、何て恐ろしいことをッ!」
473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 15:57:45.14 ID:ncoqS9iVO
さやか「アハハハハハハハハ」
QB「さやか!?さやか!」
さやか「アハハハハハハハハ」
『マジョニシハイサレテイル ワタシタチノコエハトドカナイ』
QB「じゃあどうすればいいんだい?」
『ホカノマホウショウジョニ タオシテモラウシカナイ』
QB「………マミ達を探そう」
マミ「アハハハハハハハハ」
仁美「巴先輩……ステキですわ…」ビクンビクンッ
杏子「何だよ……おい…コレどうなってんだよ…ほむら…」
ほむら「巴マミが突然襲い掛かったのよ、性的な意味で…」
まどか「このままじゃマズいよほむらちゃん、とりあえず逃げようよ!」
マミ「アハハハハハハハハ」
490 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 16:49:09.37 ID:SNkoFQ8Q0
ほむら「仕方ないわね…」トスッ
マミ「」
仁美「巴先輩?!」
ほむら「のぼせちゃったのかしらね?寝室につれていってあげて、仁美」
仁美「ええ!」スタタッ
杏子(恐ろしく早い手刀…アタシじゃなきゃ見逃してたね…)
まどか「あはは…大丈夫かな…」
ほむら「もう遅いし、私たちも戻って寝ましょうか…」
まどか「そうしよっか」
杏子(何かあった気がするんだけど…バタバタしすぎて忘れちまったな…)
――
詢子「…ふむ。あたしらも最後に1つだけ仕掛けて寝るかね」
――
QB(マミの気配は…こっちか!?)タタッ
504 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 17:36:25.91 ID:SNkoFQ8Q0
『チョウドイマハ オボンカ…イイジキニ フウインガトカレタモノダ…』
さやか「何気取っちゃってんのあんた」バシバシ
『イ、イタイタイヤメテ!オボンニシカ ヒトニノリウツレナイクセニ!』
さやか「いいからカタカナやめろよ!読みにくいんだよ!」ゲシゲシ
『ワ、ワカッタカラ!ワカッタカラ蹴らないで!』
――
QB「マミはこの部屋か。お邪魔するよマミ──」ギィイ
バシッ
QB「い、痛い!これはネズミ捕り?!助けてよマミ!」
マミ仁美「……」スゥスゥ
ほむら「…何故あなたがいるのかしら?酔いつぶれたマミの部屋に何の用?」
QB「ほっ、ほむら!とりあえずこれをはずしてくれないか!」
ほむら「ネズミ捕りがあるのも謎だけど…まぁいいわ。とりあえず場所変えましょうか」QB「外してよ?!ネズミ捕りごとじゃなく
て外してよ?!」
520 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 18:39:55.37 ID:xZWSv+520
さやか「…ここは…」
さやかの意識の内部。魔法少女の魔女によって乗っ取られた意識同士の世界。
さやか「…あっ…あいつ…」
「……」
さやかの意識を乗っ取っている、魔法少女の魔女の姿。
さやか「…おい…あたしの体だよ?これ…出てってくれないかな」
さやか「大体あの祠にいた魔女といい、あんたといい…」
さやか「はぐらかしてばっかで答えてくれないけどさ」
さやか「一体何の目的があるの?」
さやか「…きっと…あんたも、あいつも…グルなんじゃない?」
さやか「…答えるか、あたしの体を返すかしなさいよ」
「……」
531 :一部設定再利用:2011/08/15(月) 19:14:27.40 ID:KAoeUsEl0
―――私は「魔法少女」の魔女、その性質は渇望
さやか「! これはあんたの意思?」
―――小さな頃から欲しいものはどんな手を使ってでも必ず手に入れないと気が済まない性分でね
―――「私が望む奇跡が、私の意思で起こせるようにしてくれ」なんてずる賢い願い事を叶えてもらったのさ
―――私に目的なんてありはしない。ただあなたの体が欲しかっただけ、そしてあなたの体でまた欲しいものを手に入れる
さやか「そりゃあ楽しいでしょうねえ!自分の願いが全部叶ったら!」
さやか「ふん、でも魔女になったってことは、奇跡でも手に入らないものがあったんだ?人の心とか?」
―――……あなたにわかる? 大事な友人の『全て』が欲しくてたまらない衝動を抑える苦しみ
さやか「!?」
―――彼女の笑顔が欲しい、優しさも欲しい、ぬくもりも欲しい
―――目も鼻も口も耳も爪も指も腕も足も胸もお腹もお尻もぜーんぶ私のものにしたい
―――……まぁ、結果手には入ったよ?今、貴女にしてることと同じ事をしてね
―――でも、倒された。彼女の使役する幽霊に諸共やられちゃった。
さやか「幽霊を、使役する……って、まさか」
―――ふふ、嬉しいなぁ。……まさか向こうから逢いに来てくれるなんて
549 :続・一部設定再利用:2011/08/15(月) 20:07:46.21 ID:KAoeUsEl0
さやか「我が強いわねこの娘、私の友達を足蹴にすんじゃないわよ……」グググ……
『友達……?』
『うーん?そういえば何で私ここまで来たんだっけ?』
『何か大事なものがここにあった気がして、ここに来なければいけないような、そんな焦燥感が……』
『そもそも何で私はこの魔女のことを知ってるんだろう?』
『うぅ、封印の弊害か何だか知らないけどずっと意識が朦朧としてる……、記憶が曖昧だ。……私は誰だ?』
『確か私は魔法少女に封印されて、その腹いせのつもりで……、あれ?本当にそうだっけ……』
『……いや違う。そうだ、思い出した』
『貴女が……、私を。そして私が貴女を』
『―――封印した!!』
さやか「そう、貴女は私に操られつつも、使役する幽霊によって私をグリーフシードに押し込めることに成功した」
『そして貴女の能力によって私は幽霊とも魔女とも知れぬ存在になり、封印された』
さやか「酷いわよね、自分の『友達』諸共封印しちゃうなんて。まぁ言うこと聞いてほしいな、って願いが『奇跡的』に叶って今や
皆私の友達だけど」
『今度こそ……。今度こそ貴女を救ってみせる!!』
さやか「ふふふ。なら、私と添い遂げましょう……?」
502 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 17:25:32.51 ID:KAoeUsEl0
『アア ヨウヤク ワタシノ モクテキガ ハタサレル ワタシノ ……モクテキ?』
『モクテキカ…… ナンダッケ ワタシノ モクテキ ワタシハ わたしは 私は……』
私は、そう、魔法少女だった。それくらいは覚えている。そして、そして……。
そうだ、昔から、人には見えないものが見える不思議な力を持っていて、そのせいで友達も何もいなかったんだ。
だから私は、幽霊と友達になりたいと願って魔法少女になった。その願いは私にたくさんの友達と、その友達を意のままに操
る力を与えた。
私は強かった。いや、私の能力、私の友達が強かった。
そして強力な魔法少女として辺り一体に名を轟かせるようになった頃、同じく強い力をもった魔法少女と出会った。
彼女は異常だった。恐ろしいまでに貪欲で強欲で、欲しいものを渇望し、執着し、必ず奪い取る……。
ありとあらゆるものを手に入れたい、どんな手を使ってでも―――。そんな魔法少女だった。
私は彼女と何度も衝突した。何度も、何度も……。そのうち不思議と彼女と分かり合うようになっていった。
私も彼女も、きっと友達が欲しかったのだ。物ではなく、幽霊でもなく、生命のぬくもりのある友達が……。
しかしそんな友情も長くは続かなかった。彼女の異常な欲望は彼女自身を苦しめ続け、とうとう……魔女になってしまった。
もちろん私は戦った。それが彼女を救うと信じて……。その結果がこのザマだ。―――相打ちだった。
彼女の力か私の力かはわからないが、私は幽霊とも魔女とも知れぬ存在になり、彼女はグリーフシードへ変わってしまった。
570 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 21:07:57.70 ID:ly+wsGaT0
バルコニー
QB「――というわけで、地下でさやかがティロティロしてるんだ!」プラーン
ほむら「美樹さやか、なんて執念なの……面倒だけど行くしかないわね」
杏子「おっと、さやかのことなら私も混ぜてもらおうか?」
ほむら「行くのならちゃんと服を着なさい。あと手すりに乗らないで目の前に股間があって不快よ」
杏子「はいはいよーと、うわっ」ヨロッ
ガシッ モミッ パシャッ
ほむら「ちょ、ちょっと離しなさい!というか何よ今のフラッシュ!」
杏子「お前こそどこ触ってんだ!」
QB「行くなら早くしてくれないかな……」
――
詢子(さて何が映っているやら……zzz)
589 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 22:26:55.61 ID:u5Pf318a0
まどか(気づいたら誰も居なくなってた。
マミさんと、仁美ちゃんは寝てるし。 さやかちゃんは元から居ないし。
ほむらちゃんと杏子ちゃんは逢引に行っちゃうし。
ねぇ、わたしって要らない子なの? 必要ない子なの……?
本編ですら、まどか☆マギカといいつつ、3話まではマミ☆マギカ。
4話から9話はさやか☆マギカで、10、11はほむら☆マギカ。
ついに私☆マギカが来たと思ったら、概念化? 世界から消滅? わけがわからないよ。
わたしって、居ない方がいいのかな……)
『 ソ ウ ダ ヨ イ ナ イ ホ ウ ガ イ イ ン ダ ヨ 』
まどか「えっ? ま、魔女の結界……!?」
『 イ ッ ソ シ ン デ シ マ エ バ 』
まどか「ひっ、い、いや……たすけ……ほむらちゃ……」
まどか(あ……今誰も居なくて……)
――
ほむら「杏子、あなた案外胸ないのね……」プニプニ
616 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 23:42:59.85 ID:TqobwCbJ0
ほむら「魔女の結界!?しかも―――まどかの部屋の方から!」ダッ
杏子「おい、QB!こいつがさっき言ってた地下にいる魔女かよ」
QB「“『魔法少女』の魔女は結界をつくることが出来ない”と言っていたね」(>>438)
杏子「それって、その『幽霊魔女』が言ってたやつだろ?っていうか、じゃあその『幽霊魔女』の結界か?」
QB「僕は幽霊は門外漢でも、魔女については専門家だ―――これは、魔女による結界じゃないね」
・
・
ほむら「まどか!無事!?」バンッ
まどか「ホムラチャン」
ほむら「無事だったのね。まど―――」
まどか「トモダチガネ。ヨンデルノ」
ほむら「ともだち?」
まどか「ワタシタチノトモダチガネ、トモダチヲタスケタイッテ。ダカライッテアゲナキャ」
・
・
杏子「じゃあ、これはなんだってんだよ!」
QB「消去法になってしまうけど・・・こう考えるのが妥当なんじゃないかな?」
QB「今、まどかの部屋にいるのは『幽霊』ってことさ」
その後、>>630にてdatおち
>>502 改変前
502 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/08/15(月) 17:25:32.51 ID:KAoeUsEl0
『アア ヨウヤク ワタシノ モクテキガ ハタサレル ワタシノ ……モクテキ?』
『モクテキカ…… ナンダッケ ワタシノ モクテキ ワタシハ わたしは 私は……』
私は、そう、魔法少女だった。それくらいは覚えている。そして、そして……。
そうだ、昔から、人には見えないものが見える不思議な力を持っていて、そのせいで友達も何もいなかったんだ。
だから私は、幽霊と友達になりたいと願って魔法少女になった。その願いは私にたくさんの友達と、その友達を意のままに操
る力を与えた。
私は強かった。いや、私の能力、私の友達が強かった。
そして強力な魔法少女として辺り一体に名を轟かせるようになった頃、同じく強い力をもった魔法少女と出会った。
彼女は異常だった。恐ろしいまでに貪欲で強欲で、欲しいものを渇望し、執着し、必ず奪い取る……。
ありとあらゆるものを手に入れたい、どんな手を使ってでも―――。そんな魔法少女だった。
私は彼女と何度も衝突した。何度も、何度も……。そのうち不思議と彼女と分かり合うようになっていった。
私も彼女も、きっと友達が欲しかったのだ。物ではなく、幽霊でもなく、生命のぬくもりのある友達が……。
しかしそんな友情も長くは続かなかった。彼女の異常な欲望は彼女自身を苦しめ続け、とうとう……魔女になってしまった。
もちろん私は戦った。それが彼女を救うと信じて……。その結果がこのザマだ。―――相打ちだった。
彼女の力か私の力かはわからないが、私は幽霊とも魔女とも知れぬ存在になり、彼女はグリーフシードへ変わってしまった。
そして二人とも他の魔法少女の手によって封印されたんだ。
そうだ、私の目的。思い出した。今度こそ彼女を、私の大事な友人を―――。