機仙

機仙(きせん、Mechanical Xian)とは、仙化手術によって不死性、超人性を
獲得した人間の事。盤古を「内なる宇宙」と捉える道教的解釈から派生した用
語であるが、機仙の用いる様々な機功が正に「方術」「道術」のイメージと
合致したため一般に定着した。

凡超常的存在としての機仙

機仙はその力の在り様から人らしい姿を失う者が多く、D.Wと同じ様に存在の
運命位相も異なる場合が多い。彼等は原球を含めたこの世界への直接的な
介入の可能性を秘めた凡超常的存在なのである。

“望ましい世界”への自我表出と制御機構丹田回路

機仙の体内に張り巡らされた人工経絡を循環する盤古
機仙の人であった頃の認識、世界への眼差しを変容させる。
それは当人にとっては彼の周囲を取り巻く世界そのものの
転換であり、“怪物的視野の獲得”とでも名づけるべき凡そ
非人間的な意識改革の様相を呈する。感情の洪水が意識の
表層を覆い尽くし、ごく短期で数週間、長期では数年に渡
って極度の情緒不安定に陥る。もっとも灰色塊化現象が注
意される段階である。

表層が洗い流された後の自我の表出、無意識の表層化は機
仙が盤古に馴化するに従って進展する。心の部屋は怪物を
留めるには余りに狭いからだ。この段階で怪物は顔と姿を
持ち、肥大する自我の一端、支配不可能な異物として機仙
に認識される。像獣の誕生である。

像獣との対話



膨れ上がるエゴ【論及】
力に依る全能感は所謂「人間らしさ」を麻痺させる働きを持っている。それは見
る者からすれば一種「退行」とでも評される類のものである。彼等の多くは協調
性や社会性は乏しく、その意識は内外共に極端に偏向している。しかし彼等から
垣間見える剥き出しの欲望は我々が目を背ける「人間の獣としての本質」である。

彼等の持つ特異な眼差しは世界を恐るべき姿に変容させる可能性を秘めている。
卵男及び豚男ビリーはその典型例であると言える。








最終更新:2012年03月09日 03:07