クランク > BB周り

BB規格乱立しすぎだろってことで



BBについて

スレッド式BB

従来からある,シェルにネジ切りされたタイプ.
これにはBSA(JIS)とITAの2種類がある.

BSA(JIS)

シェル幅68mmでドライブサイド(右側)が逆ネジになっている.

ITA

シェル幅が70mmで両サイドが正ネジになっている.

プレスフィット式BB

Cannondaleが考案したBB30に端を発したタイプ.
ネジ切りが不要になることでの製造コスト削減や歩留まりの向上以外にも,シェルをすべてカーボンで製造できるといった重量面でメリットがある.

BB30

諸悪の根源.
シェル幅は68mmか73mmで,ベアリング外径はφ42mm,内径はφ30mm,幅が7mmであり,ベアリングは直接圧入される.
クランクはFSA,SRAM,ROTOR等がある.
変換アダプタを入れてBSAのBBとして使う事もできる.

PF30

BB30の派生型
シェル幅は68mmか73mmで,ベアリング外径はφ46mm,内径はφ30mm,幅が7mmであり,スリーブを介して圧入される.
BB30とのベアリングの互換性はないが,クランクはBB30用のものをそのまま使うことが出来る.

BB86

GIANTなどが採用する規格であり,シマノからBBが売られている.
シェル幅は86.5mmで,ベアリング外径はφ41mm,ベアリング内径は24mm,幅が7mmであり,スリーブを介して圧入される.
従来から販売されていた24mmアクスルのクランクを使用出来ることもメリット.

BB386

FSAによって提案された規格
PF30のシェル幅を86mmに拡大し,30mmアクスルのクランク(BB30用)を使用.
プレスフィットBBを使用する.

BB90

TREKに採用されている規格.
シェル幅は90.5mmで,ベアリング外径はφ37mm,内径はφ24mm,幅が6.1mmであり,ベアリングは直接圧入される.
クランクはBB86同様幅広く選べる.

BBright

Cerveloが用いる規格.
シェル幅が79mmで,ベアリング外径はφ42mm,内径は30mm,幅は7mmであり,直接圧入される.
BB30に似ているが,シェル全体がNDS(左側)にオフセットされており,NDS側のシェル幅が45mm,DS側のシェル幅が34mmとなる.

BB65

LOOKの規格。後述ZED2クランクとセットで利用する。LOOK695に採用される。2011以前は鉄製両面シールドベアリング,2012以降はステンレス製片面シールドベアリングを使用する。

クランクについて

軸別体型

従来からある軸にクランクを固定する方法
いわゆるコッタレスクランク

スクエアテーパー

文字通り4角の軸にクランクをネジで締め上げる方式
はめあい精度が悪いと緩むことがあるので注意.
JIS規格とISO規格があるので注意.

オクタリンク

シマノが考案した規格.
軸が8つの鋸歯状になっており,噛み合ったクランクと軸をネジで締め上げる方式
スクエアテーパーより軸が太くなっており剛性が高くなっている.
接合部の長さが5mm,セレーションの幅が2.2mmと,接合部の長さが9mm,セレーションの幅が2.8mmの2種があり互換性はないので注意.

ISIS

シマノのオクタリンクに対向する形でFSAが考案したタイプ.
FSA,ストロングライト,KCNCなど
シマノの8セレーションに対し10セレーションになっている

Power Spline

Truvativが考案したタイプ.
12セレーション

インテグラルタイプ

現在主流となっているタイプで,片方のクランクにアクスルが固定されている.

ホローテックⅡ

シマノが考案したインテグラルクランクの呼称.
ただ正式にシマノがこの名称を使うのは105以上の中空クランクのみ.
Tiagra以下の非中空クランクにはこの名称を使いたくないというシマノの謎
アクスル径は24mm

ウルトラトルク

Campagnoloが考案した,クランク軸をBB中央で接合するタイプ.
ベアリングはクランク側に圧入されており,BBカップはただのカップ
そのためベアリングを外すには専用工具が必要.
アクスル径は25mm

パワートルク

カンパが考案した規格
下位モデルに採用される規格で,シマノなどと同じようにNDSクランクとアクスル軸を固定する形.
ただカンパの意地なのかは分からないが,NDS側のベアリングはBBカップに入っているのに対し,DS側のベアリングはクランク本体に圧入されるという謎仕様
更に厄介なのがNDSクランクを固定する方法で,スクエアテーパーなどと同じようにただネジで締め上げるだけ.
取り外しの際にも専用の工具が必要で,力ずくで引っこ抜くという頭の悪い仕様

GXP

SRAMが考案した悪名高いインテグラルクランク
基本的にはシマノと同じように見えて,NDSのクランクを固定する方法がスクエアテーパー等と同様に嵌め合いによるものなのでBBシェルの精度が悪いといくら締め込んでもガタが取れないor規定トルク以下なのに回転がキツいなどということになる.
個人的に唯一評価したい点はNDS側のクランクが専用工具なしで脱着できる点.
アクスル径はDSが24mmでNDSが22mm

MegaExo

FSAが考案した規格
上位のGossamerと下位のOMEGAがありアクスル径はそれぞれ24mmと19mm
Gossamerの方はシマノと互換性あり

ROTOR

名称がないけど一応
24mmアクスルと30mmアクスルのモデルがあり,それぞれシマノBBとBB30に対応する.
また,ROTORは通常のスレッド式BBシェルにBB30のクランクを取り付けるBBも販売している.

一体型

ZED2

LOOKの独自規格。LOOK695で採用している。クランク全体をカーボンで成型することで剛性と軽量化を実現している。アダプタ位置を変更するだけでクランク長を170.0/172.5/175mmを対応できるのも特徴。チェインリングは別途用意する必要があるが多くのコンポーネントに対応可能。

クランクに関するデータ

ちょっと古いデータだけど参考までに
Model weight crankset + cups/BB Q-factor stiffness left/right
Campagnolo Veloce 759g+92g 145mm 81.3/107.7N/mm
Campagnolo Centaur 757g+92g 145mm 80.4/108.4N/mm
Campagnolo Chorus 643g+92g 145mm 94.9/102.5N/mm
Campagnolo Record 603g+92g 145mm 88.3/108.3N/mm
FSA SL-K 707g+136g 150mm 69.3/70.6N/mm
FSA K-Force light 659g+96g 148mm 74.8/99.6N/mm
Fulcrum Racing Torq R 680g+92g 145mm 83/96.1N/mm
Fulcrum Racing RS 606g+92g 145mm 86/96.3N/mm
Race Face Cadence 759g+107g 150mm 76.2/102.5N/mm
Shimano 105 780g+98g 147mm 92.2/117.2N/mm
Shimano Ultegra 741g+98g 147mm 88.3/119.9N/mm
Shimano Ultegra SL 713g+89g 147mm 90.6/114.6N/mm
Shimano Dura Ace 666g+98g 147mm 89.7/113N/mm
Sram Rival OCT 703g+119g 150mm 91.3/136.4N/mm
Sram Force 677g+119g 150mm 68.8/109.6N/mm
Truvativ Elita 783g+119g 150mm 89.3/111.8N/mm
Truvativ Noir 672g+119g 150mm 90/116.6N/mm
Tune Fast Foot / 6Pack 567g+126g 154mm 62.2/63.1N/mm

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最終更新:2013年06月05日 10:16
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