Scarborough Fair

『ユダヤ人』 の定義

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『ユダヤ人』 の定義




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ユダヤ人──

現在世界中に数多くの民族が存在するが
その中にあって人口1人あたりの計算でこれほど世界的に力を持ち、
またこれほど人種的に多岐に渡る、
それ故に定義が曖昧であると思われている民族もまた無いだろう。

ユダヤは元々民族国家だったが
幾度も国民が散り散りにされたディアスポラを経て
各地に離散した氏族が現地の人間と混血し、姿形が多様化するようになった。

ある者は白人、ある者は黒人、ある者は黄色人種へと…
そうして見た目の区別がつかなくなり、使用言語もバラバラになった。

「母(現在の法律では父)がユダヤ人かユダヤ教徒ならユダヤ人」
という今日のユダヤ人の定義は、そうした末裔たちの多様化の中で
作り出されたものである。

ここではこうした歴史から、形態も言語もバラバラになってしまった
ユダヤ人なる民族の定義について述べる。

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ユダヤ人は「遺伝子によるユダヤ人」と「宗教的ユダヤ人」に大別される。

最初に前者から説明しよう。
遺伝子によるユダヤ人と言うと、昔から中東に住んでいるような
黒髪で浅黒い肌をした人々が思い浮かぶだろう。

本来のイスラエル人はアブラハムの子孫であり、アブラハムはセム族、
すなわち、 黄色人種である。

よって聖書に登場するユダヤ人や、欧米世界に於いては
民衆に受け容れられ易いよう白人として描かれてしまっている
イエスや母マリアなども、実は皆こうした中東系の人間なのである。

一方で、「そうした外見をしていないユダヤ人は偽者だ!」という偏見がある。
確かに世間を見渡すと、どう見ても白人にしか見えないユダヤ人が
多数存在している事はまぎれもない事実だ。
アインシュタインに代表されるユダヤ人の成功者は多くが白人である。

ユダヤ人は元々紛れもない中東系の民族だ。
では、この外見の差はどこから来ているのだろうか?

広く世界を見渡すと、ユダヤの遺伝子はディアスポラ(離散)以降の
長い年月を経て、世界中に広まっている事がわかる。
その血を引く遺伝子的ユダヤ人は、人種的にも
白人、黒人、黄色人種と多岐にわたっている。

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例えばアフリカ南部にレンバ族と呼ばれる部族がいる。
今年(2010年)4月29日、日テレでも放映したので知っている人は多いと思うが
彼らは外見的に他の黒人とまったく見分けがつかない。
しかし彼らの文化には古代ユダヤと共通する風習が多数存在している事から、
昔から自分たちはユダヤ人の末裔だと主張していた。
勿論外見があまりにも違いすぎる事や、居住地が中東から離れすぎている事から
誰にも信じて貰えず物笑いの種にされていた。

しかし少し前に学者が世襲制からなるレンバ族祭司のDNAを調査した結果、
ミトコンドリアDNAのレコードはアフリカ人であったが、
Y染色体DNAのレコードはユダヤのものであり、
彼らがまぎれもない古代ユダヤの子孫である事がわかった。

ユダヤの祭司階級の人々(アロンの子孫)のDNAには、
異邦人には決して見られない顕著な特徴がある事が知られている。
また人間の染色体は男はYX、女はYYだが、このY染色体は
たとえ混血があっても薄まる事なく父親から息子へと、
男の間でのみ受け継がれていく。

この特色を利用する事で、Y染色体を調査する事により
その人物がユダヤの血を引いているか否かを判定できる。

これらの研究結果はアメリカの権威ある科学誌
『ネイチャー』 1997年1月号に記載されている。

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こうしたユダヤの遺伝子を持ったイスラエル十支族の末裔は、
イスラエルの調査機関『アミシャーブ』の長年に渡る
客観的な遺伝子調査によって、次々に発見されている。

例えばアフガンのタリバンを構成している主要民族のパシュトゥン人。
彼らはイスラム教徒であるが、彼らの言語には古くからヘブル語が多く含まれ、
居住地にはイスラエルと同じ地名のものが少なからず見うけられ、
生後8日目に割礼をする(イスラムでの割礼は8日目ではないのでこれはイスラムの習慣ではない)
ほか、様々なユダヤの風習が見られる。
そうした事から調査を行った結果、彼らもまた血統的ユダヤ人である事がわかった。

更に東のミャンマーにもメナシェ族という少数民族がいる。
彼らは昔から自らを神によって祝福されたルシ(十支族の事)だと自称しており
アロンという名の祭司によってヤーという神を祀っている。
古代イスラエルと同じ動物犧牲、贖罪、過越の祭、
今では無くなってしまったが8日目の割礼などの習慣を有している。
そして彼らも遺伝子調査の結果、十支族のひとつマナセ族の末裔である事がわかった。

同様にパキスタン・インド・カシミール、中国のチアン・ミン族など
イスラエルから東へ伸びる道筋のところどころに十支族の末裔がおり、
過去幾度ものディアスポラの都度離散した古代イスラエル人の大隊が、
幾枝にも分かれながらアジアを東へ東へと進んで行った事が
文化的類似性からも遺伝子調査からも証明されている。

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 ちなみにアメリカに「ファミリーツリーDNA」という研究所のウェブサイトがあり、
 そこに自分の頬の内側の細胞を送付すれば、遺伝子の分析結果と
 登録遺伝子の中から自分と近縁の人物を探して知らせてくれる。
 ここには「Cohanim match」というコースもあり、こちらに申し込めば
 自分がユダヤの遺伝子的血筋かどうかを有料で調べてくれる。

 ただこうした遺伝子調査は、古代ユダヤのコハニム=祭司階級の人々と
 その子孫しかトレースできず、ほかの民族には見られない固有遺伝子を持たない
 その他の膨大な一般のイスラエル人の子孫については
 トレースできないのが残念なところである。
 そのためイスラエルは更に調査精度を上げるための研究を進めている。


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 遺伝子的ユダヤ人に関しては、それについてよく知らない輩からは
 「肌の色が違うからあいつはユダヤ人ではない」といった間違った認識がよくなされている。
 例えば以下のような説が広く信じられている。

『ユダヤ人といえば元は中東に住んでいた民族なので、
 現在の中東人と同じく、黒髪に茶色の目、浅黒い肌である筈だ。
 なのに今や金髪碧眼の「ユダヤ人」が多数闊歩している。
 これはどういう事か。明らかに人種的に違うではないか。

 この謎を解き明かす鍵は白系ユダヤ人(アシュケナジー)の歴史にある。
 アシュケナジーの祖先は実は人種としての古代イスラエル人ではなく、
 7~10世紀に存在した、カスピ海沿岸の白人の国・ハザール王国の民である。

 ハザール王国は強大な軍事力を持つ西のキリスト教国(東ローマ帝国)と
 南のイスラーム帝国とに挟まれた小国であった。
 もしどちらかの宗教に属した結果、もう一方の国から敵対視されてしまうため
 常に両国の機嫌を取る綱渡り的外交を行わざるを得なかった。

 しかしある日、どちらの国からもイチャモンをつけられないよう、
 国を挙げて国民全員がキリスト教でもイスラム教でもない、
 両者の元になった宗教であるユダヤ教に改宗する。
 さらには国家ぐるみで歴史と文献を捏造し、
 挙句の果てに「自分たちはユダヤ人の子孫」と主張する。
 しかしやがて国を滅ぼされ、難民が大量に東欧に流入する。

 その後ヨーロッパでも先に移住していた黄色人種のユダヤ人(スファラディー)を押しのけて
 数にまかせて自分たちこそが本当のユダヤ人だとゴリ押しに主張した。  
 そして今では欧米で経済の中枢に居座るほどの権勢と社会的認知を得たが
 彼らは本来、ユダヤ人とは関係ない別の民族なのである』

 …と。

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 国内で広く信じられている説だが、実際にはどうかというと、
 世界の有識者でそのように思っている者は殆どいないのが実態らしい。
 先に述べたレンバ族の遺伝子を調べたグループは
 アシュケナジー系ユダヤ人とスファラデー系ユダヤ人の両者の遺伝子調査を行ったが、
 その結果両者に根本的な違いはなく、どちらも明確に
 ユダヤ人としての特徴が認められると結論づけている。
                      (エルサレム・レポート誌1999年5月10日号より)

 アシュケナジー系とスファラデー系は、両者とも西暦70年の
 エルサレム滅亡の後、別のルートに離散し、離散地での混血の結果、
 その現地人の特徴が色濃く出ただけというのが真相のようだ。

 またハザール王国にしても全く関係のない他民族による国などではなく
 ユダヤ人が多数居留していた事が学術調査で判明している。

「ユダヤ人は元々黒髪に茶色の目、浅黒い肌である筈だ」という思い込みについては
 彼らの離散と混血の歴史を全く知らない人間が考え出した机上の空論に過ぎない。

 現地に移り住んだごく少数のユダヤ人だけでコミュニティを作り
 その中の者だけで2000年間延々近親婚だけ繰り返していれば
 彼らは今なお古来の姿をとどめあえただろう。
 しかしどの地においてもユダヤ人は自らの信仰を守る一方で
 現地の人間と交わって子孫を残してきた。

 これが4代(1代が25年として100年)続いただけでユダヤの血は16分の1に、
 8代(200年)続いただけでユダヤの血は256分の1にまで薄まり、
 他民族の血が256分の255を占め、元来の肉体的特徴をすっかり喪失してしまう事になる。

 そしてそれが2000年間続いた。
 更に元来の血は薄まり、ユダヤ人は現地の人間と見分けのつかない外観になった。

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 その結果が肌も目の色も全く違う、人種、国籍的にも全く違うユダヤ人だ。
 しかし彼らは確かにユダヤの血を引いており、
 男子は今なおそのY遺伝子アーロンを有している事が調査で明らかになった。
 だから見た目が白人だからユダヤの血を引いていないわけではなく、
 またユダヤ人として認められないというのは過ちである。

 なお、こんにちユダヤ人の定義は「ユダヤ人の母親から産まれた者、
 もしくはユダヤ教に改宗した者で、かつ他の宗教に帰依していない者」となっている。

 前者は元々「ユダヤ人の父親から産まれた者」という定義であったが、
 行く先々の国で悲惨な待遇をされてきたユダヤ人の女性はレイプされる事が多く
 生まれてきた子供の父親が誰なのかわからない事がしばしばであった。
 それゆえこの定義は変えられ、今日のように「母親がユダヤ人である者」という事になった。

 (南方系、大陸のモンゴロイド系、ツングース系など
 歴史の過程で様々な民族と混血してきたがために、
 昔と人種的に異なってしまった日本人が、日本人として認められなくなるわけではないように)

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遺伝子的ユダヤ人の話の次は宗教的ユダヤ人についてである。

これについては一般に「ユダヤ教を信仰していればユダヤ人」と思われがちだが
血統的でないユダヤ人が正式にユダヤ人になるためには
勉強に5年はかかるような改宗試験に合格したり、
ラビの立会いの元で割礼手術を行ったり、
5名のユダヤ人の立会いの元でミクベの儀式(自然水に全身を浸す)を行ったり…
と様々な手続きを踏まねばならない。

また改宗後も別の宗教に心を寄せていた場合は、
その人物は厳密なユダヤ人とは看做されないという。
日本人のように「この宗教を信じたから今日から俺は××教徒!」という風に
どこからも承認を得る事なく自称できるほど簡単にいかないのである。

こうして改宗した者は、ユダヤの血を全く引いていない者であっても
ユダヤ民族の養子であると看做される。
古代においてはユダヤ人というと遺伝子的なものであったが、国が滅んで離散し
再び建国がなされて以降、血を引いてないにも関わらず
こうした改宗によるユダヤ人が続々増加しつつある。

(まあそのユダヤ人にもユダヤ教徒でありながらイエスを信じる
 「メシアニック・ジュー」が増大しているのだが…)

また「ユダヤ教を信仰していればユダヤ人」という定義もあるが
これに従ってユダヤ人を手意義付ける場合はかなり複雑になってくる。
というのも、正当なユダヤ教の他に、他宗教と混淆して変形した
ユダヤ教を含むか否かによってその範囲がまったく変わってくるからだ。

なお、前述したアミシャーブ代表のラビ・エリヤフ アビハイルは、
DNA調査を進める傍ら「ユダヤ人とは肉体の事ではなく、魂の事なんだよ」と
現代においてユダヤ人に対する定義が
大きく変わってしまった事を示すコメントをしている。

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ユダヤ教では世界各地に散っていたユダヤ人は
やがて集められてひとつになると言われている。
ユダヤ教の信奉者は旧約聖書の預言を固く信じている。

「神である主はこう仰せられる。
 見よ、わたしはエフライムの手にあるヨセフの杖と、
 それにつぐイスラエルの諸部族を取り、
 それらをユダの杖に合わせて一本の杖とし、
 わたしの手の中で一つにする」
    ──旧約聖書 『エゼキエル書』 37章19節

これはエフライムに代表される失われた北イスラエル王国の子孫と、
ユダに代表される南ユダ王国の子孫──現在のユダヤ人たちを
将来神がまとめてひとつにするだろうという預言である。

そして「杖」は王権の事であり、
失われた北王国の子孫は、どこかで自らの王国を持ち
週末の日まで王権を保ちながら存続し続けるだろうという事が書かれている。

南ユダ王国の子孫らはディアスポラから長い年月を経て
聖書の預言に従いイスラエルを再建した。

預言に従うのなら、次に起こるのは失われた北王国の子孫の発見と、
その国の王権が南ユダ王国のそれと一つになるという事だ。

イスラエルの調査機関アミシャーブは次々にこの北王国の子孫を
発見しているが、その王家の所在についてまでは確定されていない。

ちなみに「聖書」によると、エルサレムの遥か東、アジア大陸の最果てには海があり
そこに幾つもの島からなる国がある。
その国の民もやがて自らの出自を知ることになるそうだ。

あるいは、その失われた北王国の王家とは、東の果てのこの日本に於いて
太古から血筋を守り続けてきた天皇家の事であるのかも知れない。


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尤も、こうした主張は全てユダヤ人側が提唱しているものである。
極論すれば彼らが自分にとって利益になる事を言っているに過ぎない。
外から見れば、また別の面が見えてくる。
彼らの主張とその歴史は古くから指摘されてきたように偽造されたものに過ぎず、
こうした説はそれらを糊塗するための道具に過ぎない可能性があるという事だ。

ユダヤ人──殊に白人の──ほど、
人を騙すことに長けた狡猾な民族も無いのである。

なお、ユダヤ人でもないのにユダヤ人だと自称している人間は大昔からいたようだ。
聖書の『ヨハネの黙示録』では、冒頭に登場する7つの教会への手紙の中で
「ユダヤ人だと嘘をついている人々」について言及している。


『スミルナにある教会の御使に、こう書きおくりなさい。
 「初めであり、終わりである者、死んだことはあるが生き返った者が、次のように言われる。
  “わたしは、あなたの苦難や、貧しさを知っている。
  しかし実際は、あなたは富んでいる。
  また、ユダヤ人と自称してはいるが、その実はユダヤ人ではなくて
  サタンの会堂に属する者たちにそしられていることも、わたしは知っている。

  あなたの受けようとする苦しみを恐れてはならない。
  見よ、悪魔が、あなたがたのうちのある者をためすために、獄に入れようとしている。
  あなたがたは十日の間、苦難にあうであろう。
  死に至るまで忠実であれ。そうすれば、いのちの冠を与えよう。
  耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい。
  勝利を得る者は、第二の死によって滅ぼされることはない”」』

                                      (ヨハネの黙示録 2章9節)


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『フィラデルフィアにある教会の御使に、こう書きおくりなさい。
 「聖なる者、まことなる者、ダビデのかぎを持つ者、
  開けばだれにも閉じられることがなく、閉じればだれにも開かれることのない者が、
  次のように言われる。
 “わたしは、あなたのわざを知っている。
  見よ、わたしは、あなたの前に、だれも閉じることのできない門を開いておいた。
  なぜなら、あなたには少ししか力がなかったにもかかわらず、
  わたしの言葉を守り、わたしの名を否まなかったからである。

  見よ、サタンの会堂に属する者、すなわちユダヤ人と自称してはいるが、
  その実ユダヤ人でなくて、偽る者たちに、こうしよう。
  見よ、彼らがあなたの足もとにきて平伏するようにし、
  そしてわたしがあなたを愛していることを、彼らに知らせよう。

  忍耐についてのわたしの言葉をあなたが守ったから、わたしも地上に住む者たちを
  試すために全世界に臨もうとしている試練の時に、あなたを防ぎ守ろう。
  わたしは、すぐに来る。
  あなたの冠がだれにも奪われないように、自分の持っているものを堅く守っていなさい”」』

                                      (ヨハネの黙示録 3章9節)


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これらの節の中で説明されている「偽ユダヤ人」には以下のような特徴がある事がわかる。

 1. ユダヤ人だと自称しているが、実は偽者である
 2. 嘘を常習的につく
 3. 悪魔崇拝者で、サタンを礼拝する秘密集会を持つ
 4. キリスト教徒を罵り、迫害する

これらの人間は聖書に於いて「この世の神」と書かれ、
「全世界の権力の頂点」として説明されているサタンに仕え、
高い地位を得て人々を支配しているという。

このような人々は実在するのだろうか?
それとも聖書の記述は嘘であり、そんな連中ははそもそも存在しないのだろうか?

はっきり言って、現状を見る限りでは、聖書の「偽ユダヤ人」に関する記述は全く正しく、
この聖書の記述に記された人々は確かに存在するとしか言いようがない。

結論を先にいえば、現在、欧米に多く住み、また中東のイスラエルに住み、
ユダヤ人だと自称している、そしてそれにしては色が白い、
秘密結社の会堂に属する白人種の者たちこそ、聖書に記されたこの手の者たちの同類であると思われる。

聖書の預言によると、この者たちはやがて化けの皮を剥がされ、
イエスを崇拝する者たちに謝罪する事になるとされる。

また一説によると、ユダヤ人にも右翼的、暴力的、悪魔的なシオニストと
穏やかな性質の本来のユダヤ人とが混在しており、
シオニスト系ユダヤ人はバビロニア系の異民族であり、
彼らの崇拝している宗教も、その本質はバビロニアの悪魔崇拝教が形を変えただけのものなのでという。

果たしていずれの主張が正しいのか?
真相は謎のままである。



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END
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