(03)352 名無し予告編(モーニングコーヒー)



次回予告
リゾナンターから消えた里沙に関する記憶。
一つ余った朝食を片付けながら言いようのない喪失感に襲われていた愛は、店の入り口にあるものが落ちていることに気づく。
拾い上げた瞬間、愛の心に流れ込んでくるたくさんの声

―愛ちゃん、ごめんね―
―愛ちゃん、ありがとう―
―さよなら愛ちゃん、大好きだよ―
―いつか、またどこかでめぐり逢うことが出来たら…その時は…お友達になって下さい。愛ちゃん―

愛が拾ったもの―それは里沙が愛からこっそり奪っていったはずのお守りだった。
止めどなく流れ込んでくる優しい声。しかし愛にはそれが誰の声なのかわからない。けれども心はなぜか震え、愛の瞳からは次から次へと涙があふれ出ていた。
気づくとお守りを握り締め外へと飛び出していた愛は精神を研ぎ澄まし、沢山の人々の心の声の中で自分を呼ぶあの温かい声を探す。

―愛ちゃん―
ようやく探していた声を見つけ、走り出す愛。暗い路地で見つめ合う二人。

「愛ちゃん…」
驚きと戸惑いの表情でつぶやく里沙のその一言に、愛の中のかけがえのない記憶たちが次々とよみがえっていく。

「里沙ちゃん!」
全てを思い出し、駆け寄って里沙をぎゅっと抱きしめる愛。

もう離さないとばかりに力強く抱きしめる愛に戸惑いながらも、その温かさに涙がこみ上げてくる里沙。迷いがちに愛の背中へと伸びた里沙の手には、いつしか愛に負けないほどの力が入り、二人は強く抱きしめあった。

「帰ろう里沙ちゃん、みんなのとこに」

その選択はいつかみんなを傷つけることになる。そして自分も苦しみ続けることになる。そう思うと頷けない里沙。
そんな里沙に愛は優しく微笑みながら語りかけるのだった。

「またお泊まり会するで、今度は9人で一緒に飲もう」
「あっしが淹れたモーニングコーヒーを」

果たして里沙が下した決断は?

次回かなしみ戦隊リゾナンター「モーニングコーヒー」

(頷いても…いいのかな)
ついに里沙は決心した。
愛についていこうと―


















最終更新:2012年12月17日 10:18
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