(24)970 『Air on G - Ep. Here Me-』



      ≪エピローグ≫


ダークネス本部。帰還した2人を出迎えるのは氷の魔女ミティ。

「おそーい!」
「ごめんごめん。この子があの子らと遊んでてさー。」
わざと不機嫌っぽく言うミティに軽く答えるのは粛清人Aこと炎の魔女アヤ。

普段はあまりの無表情のためにidle cyborgと呼ばれる彼女だが、この2人にだけは何故か
心を開いているのか笑顔すら見せる。

「しかしアンタもバカだねぇ。」アヤが言う。
「えー何がさ。」
「いくら実の弟だからって、機密の新兵器情報盗んでこっち来た奴に付き合って、アンタ
まで向こうの組織裏切る事もなかったろうにさ。」
「まぁそりゃそうなんだけどさ。でもあんな奴でもねぇ。」
「弟は弟ってか。その代わり別の妹は裏切ってね。いくら血の繋がりはないったって。」
「いやぁあん時はまさかあの子が将来敵に回るとは。はは。」
「笑ってる場合か。」
「まぁあの子には悪いことしたかなとは思うよ。ま、今は新しい、アタシなんぞより
よっぽどいい家族ができたみたいだしさ。それに―――」

あの時愛に言ったこと、善も悪もない、ただ戦いたいと言ったのは決して嘘ではない。
そのためにダークネスに戻った事も。

「今度は本気で殺しに行くから。それともそっちから来るかな。」

ふっと口の端で笑みを浮かべ、G――後藤真希は呟いた。


「それまでバイバイ。愛ちゃん、そして、れいな。」




















最終更新:2012年12月02日 10:05