(17)220 『共に歩む仲間、未来への道標』



秋の空はとても高く
明け方の空は遠すぎて届かない

それでも手を伸ばして掴んだのは
大切な仲間と共に歩む道標


  ☆


母国から日本へと渡ってきた
それまでの生活をすべて日本に移して
母国にいる家族や仲間を置いてきた

勝手が分からない異国で
これからの自分はどう暮らしていけばいいのか

ただ上官に従い 仕事をこなしていくだけ
戸惑うことなど見せる時間もなく
嫌でも適応していかなければいけないことに
どこかで疲れたと泣く自分がいた

一人の自分が
とても孤独に感じた


  ★


母国から日本へと渡ってきた
それまでの生活をすべて日本に移して
母国にいる家族や友達を置いてきた

見知らぬ土地でどうすればいいのか
少しの期待と多くの不安で街を歩いた

祖母はいつも自分を応援してくれた
そしてどんな時でも 傍にいてくれた
けれど今は傍にいなくて 涙が流れそうになる
心を許せる人がいない

一人ぼっちの自分が
とても孤独に感じた


  ☆


上官に従い仕事をこなす毎日
光と闇があれば それは光が当たることのない仕事

いつも笑顔でありたい自分も
光が当たらないと知れば
この手は光に届きそうにもない

この手で作り出される炎でも
人を暖めることはなく
殺すことでしか意味を持たない

どんな明かりでも
自分には光ではないと知ると
笑顔は消えていった


  ★


異国の地 日本で生活を始めても
言葉に戸惑い 異文化で苦しんだ

誰か傍にいてくれないか
そう問いかけても誰も答えてはくれない
どこにも届かない心の声

この地では自分の能力が異能であり
また周りにも理解してくれる人がいないということが
自分を追い込み苦しめていった

どんな力でさえも
皆にとって異能ということが
不安を募らせた


  ☆


炎を灯して敵を葬り仕事の評価がつく
しかし 人を殺すという事実に心は苦しみ
代償として笑顔が消えていった

笑顔の無い日々
無表情な自分はまるで人形のようで

そんな時に現れた女性は光を運んできた
今の自分には眩しいものでしかないのに
無償に欲しくなるその光は何故だか温かくて
心をほぐしてくれた




行き場の無い悲しみも寂しさも
一人で抱え込むしかなくて不安は募るばかり
この先もずっと一人かもしれないということが
自分を底へと追い込んでいく

影が降り注ぐ毎日
涙を流す自分はまるで悲劇のヒロインのようだ

そんな時に現れた女性は温もりを運んできた
今の自分がもっとも必要で 欲しくて
すぐにでも掴みたくなるその温もりが温かくて
不安を取り除いてくれた


  ☆★


貴女は私を見つけてくれた

心に影が映し出された時
手を差し伸べて温かい光へと誘ってくれた
自身に宿る力を知っても
貴女はすべてを受け入れてくれた

その手は私を温かい光の方向へと誘ってくれた
自分が望む力の使い方を教えてくれた

貴女と仲間の為に
私は共に戦うと決めた


それが私の未来
それが私の望むこと


異国の地で独りだった自分は
貴女に出会い すべてが変わった


  ◇◇


仲間を光へと誘い
これからの未来を共に歩んでいく


この世界の平和を望むには
皆の手を血に染めることになるだろう
誘う道が茨の道であると分かっても
涙を流してしまう時があるかもしれない


でも 寂しくならないで

独りじゃないから
ここにいるから

全てを懸けて私は戦う
それで傷を付けられようとも
命を賭して戦い 先頭に立ち拳を掲げよう


茨の道でも
命を懸ける戦いでも
共鳴で集った仲間たち


胸の高鳴る方へ


私は戦い 仲間を守り 平和を願う





















最終更新:2012年11月25日 20:29