(17)104 『仲間のために強くなりたい』



もうすぐ空が高くなる季節
夕暮れの秋空が切なさを運んでくる

どこかで独りぼっちだった自分達はもういない
一緒にいる仲間が一人じゃないと言ってくれるから



  □■


東京という場所は人が多いけど
どこか冷たくて 悲しくて
心の隙間に風が吹く

決して見知らぬ土地ではないのに
この荒廃した風景が現実なことに 胸が締め付けられる

生まれ育った街が闇に壊されていくことを目の辺りにして
何かしたくてもこの病魔のせいで
何もできない自分に憤りを感じていた

でも 一緒に戦おうと言ってくれた仲間ができてから
私は願いを込めて病魔を克服し 懸命に戦っていくことを決めた


ただ待つだけの人生を送ってきた過去の自分とはさよなら

未来の為 仲間の為 自分の為に
私は強くなろう


  △▲


東京という場所は人が多いけど
どこか冷たくて 悲しくて 心の隙間に風が吹く

街中のネオンはとても派手なのに
帽子を深く被って寄ってくる男も無視して 一人で歩く東京は寂しい

けれどこの寂しさも今では感じない
この道をゆっくり歩いて
扉を開けば温かく迎えてくれるあの場所が
今の自分の拠り所

初めて大切だと思えた場所
初めて守りたいと思った仲間


日常を独りで過ごしてきた過去の自分とはさよなら

未来の為 仲間の為 自分の為に
ただ強くなれ


  ○●


東京という場所は人が多いけど
どこか冷たくて 悲しくて 心の隙間に風が吹く

薄暗い部屋の中で膝を抱いてうずくまっていた
友達はいない
家族はほとんど家にいない
寂しいとも口に出して言える相手などいない日々が続いた

そんな時に光が届いたのはいつだったか
眩しい笑顔を向けてくれた人は
これからを共に歩む仲間だと言ってくれた

出会った時の衝撃を今でも忘れない
涙したあの時をいつまでも大切にして

いつか訪れる平和の為に
大切だと思える仲間の為に


独りでうずくまっていた過去の自分とはさよなら

未来の為 仲間の為 自分の為に
強くなりたい


  □△○


独りだった時に出会った人たち
今では大切な仲間

もう何も失いたくない
もう一人になんてなりたくない


孤独を知っているから
一人になんてさせない





















最終更新:2012年11月25日 20:15