空の高い秋空に
ただ想いを馳せて
人知れず涙流した時に
思い浮かべたあの笑顔が見たい
そう思って今を生きている
◇◇
触れた髪の柔らかさも
小さくて温かい手も
鮮明に残って
優しい君の笑顔が
心を惹きつけてやまない
手を差し伸べてくれた君が
光へと連れていってくれた
◇◇
荒廃した土地の片隅に
ひっそりと佇む喫茶店で
カフェモカを用意して待っている
そこのカウンター席に座って
両手でカップを包んで飲んでいる君の姿が
目に浮かぶようで
もうすぐ扉が開かれる
そしたら笑顔で君を迎え入れよう
◇◇
もう離れられないと思っている
それぐらい君のことが大切だから
君が安らげる場所であってほしい
常に隣で笑いあって 温かい気持ちでいてくれたら
それでいいんだ
もう離れないから 泣かないでよ
流す涙も包み込めるほど 強くなるから
君の笑顔が見たいんだ
◇◇
心を抉られた時に
抱きしめてくれたのは君だった
一人で泣いている時に
手を握ってくれたのも君だった
弱さを見せることができるのも 君だから
素直になれるのも 本当の笑顔で笑えるのも
傍にはいつも君がいるから
なんでこんなにも大切に思えるのかな
ありえないくらいに、君のことが大切だ。
◇◆
裏切りの上で成り立っていたものが
少しずつズレていった
そこで感じ始めた皆の優しさが
心の奥に届き始めた
初めて知った仲間の大切さが身に染みて
人知れず涙した夜が何度もある
そんな時に
理由も知らずに隣にいてくれたのは
アナタだった
◆◆
扉を開けて一番に視界に入るアナタの笑顔が
心の奥に優しく入ってくる
香るカフェモカが置かれているから
待っていてくれたのかと
その好意がとても温かく感じる
最初はくすぐったい感じだったのに
今では当たり前のようになったこの日常が
裏切りの行為も忘れさせてくれる
◆◆
涙を見られたときの心情は
とても複雑だった
裏切りの行為と皆の優しさを天秤にかけて
日々を生きている自分に嫌気が差して
そんな理由も知らずに
アナタは隣に座って何も聞かずに傍にいてくれた
その優しさに触れて
涙が止まらなくなって
アナタは肩を抱いてくれた
◆◆
この世界から闇が消えるようにと願いを込めて戦う皆の最前線で
仲間を傷つけたくないという優しさと闇を打ち破る強さで
常に立ち向かっていくアナタはかっこよくて
でも 実は泣き虫なアナタが
影で泣いているところを見かけて
傍に駆け寄って 手を握った
そのときのアナタは驚いていたけど
その後すぐに困ったように もっと涙を流し始めて
すがりつくように泣いていた記憶がある
◆◆
裏切っていることなど すでに頭から離れていた
ただアナタの傍で この涙が流れないように
アナタを守ると誓ったこの時を 今でも忘れない
アナタの悲しみが流れてくる
それすらも包み込んで アナタを守ろうと誓った
だから傍にいさせて
この裏切りの行為が終わる時まで
◆◇
あの時見せてくれた笑顔の裏で
大切だと思ってくれていたことを
今はまだ知らない
最終更新:2012年11月25日 18:29