(13)456 『守る意味』



―哀しみの共鳴
死にたくなった時なんて数えきれないくらいあった

―創られた命
それでも今、あーしが生きているんはみんながいたから

―心がこだまする
もう泣かない。絶対に泣いたりしないよ

―蒼き共鳴
願いが一つ叶うなら…

―リゾナントブルー
共鳴する者達に幸せを




―――…


「ん…」

太陽の光が眩しくて思わず声が出てしまった

それと同時に辺りに飛び交う聞き慣れた数々の声

「――ゃん!」
「高―――!」
「………」

どうも騒がしい朝や
一体みんなは何を騒いでるって言うんやよ

あーしは重い瞼を持ち上げて目を開けた

「………へ?」

するとどうだろう
8人のリゾナンター達が神妙な顔をして自分を覗き込んでいるじゃないか

「な、なん?」

いつもは一人の朝なのにどうして今日はこんなに賑やかなのだろうか




「愛ちゃん!心配したんだから!」
「…しん…ぱい?」
「高橋さん…もう起きはらんかと思った…」

うーん…何を言っとるんや絵里もみっつぃーも

イマイチ言っている事が理解出来ない…まぁ取り敢えず身体を起こすか

「……ありゃ?」

だけど何故だか思った様に力が入らなくて起きる事さえままならない

「高橋サンまだ動イタりしたら駄目デス!」
「あんだけヒドい怪我しとったんやけ!」
「…怪我?」
「ったく!あんた本当にバカなんだから!」
「ッ…ガキさん」

怒っとるのか泣いとるのか分からんガキさんを見て全て思い出した

あーし瀕死の重傷を負ったんやったっけ



「どうしてあんな無茶な事したの!?」
「……」
「さゆみんが来るの少しでも遅れてたら愛ちゃん死んでたんだよ!?」
「……ゴメン」
「ッ…ゴメンじゃないよ…」

だってな…嫌なんよ
みんなが傷付くの
あーしきっと耐えれん

「ッ…そんなにれいな達は頼りなかと?」

違う。そんな事ない
すっごく頼りにしてるし信頼している
だから…守りたいんよ

多少無茶な事をしたって
守っていきたい




でも…
どうしてみんなそんな悲しそうな顔しとるん?
どうしてみんな泣いとるん?
あーしの中でみんなの哀しみがこだましとる


あーし…
一体何を守ったん?

こんな顔させといて一体何を守ったっていうん?


なぁばぁちゃん…
守るって何や?

ばぁちゃんがあーしを守ってくれた時もあーしこんな顔して泣いたよな

哀しい思いをさせてまで守る事が本当に守った事になるん?

分からん…
分からんよばぁちゃん…




















最終更新:2012年11月25日 15:32