(01)548 名無し募集中。。。 (死をもたらす少女)



「はうっ!」
人気のない寂れた駅、終電車を降りたところで鋭い痛みが心臓を襲った
その痛みは瞬く間に心臓を支配し、俺の全身の自由を奪い去った
「か、かはっ…」
心臓が潰される…そんなイメージと共に全身を自分ではない異物に掻き毟られる感覚
もはや呼吸さえも許されない苦しさに、地上へ崩れ落ちそうになる体を支えきれなくなった時
目の前に一人の少女がいる事に気付いた

高校生らしい制服姿に漆黒の髪が闇に溶ける
こちらを見つめる瞳に光はなく、その顔に表情と呼ばれるものは一切貼り付いていなかった
心臓の辺りから何かが潰れるような嫌な音を聞きながら、全身の力が抜け
ゆっくりと地面に体が崩れ落ちる刹那、その少女が蚊の鳴くような声で呟くのを聞いた

「ごめんなさい、これも仕事ですから」








































最終更新:2012年12月17日 11:25
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