2ch黒猫スレまとめwiki

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zeppelin

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だれでも歓迎! 編集
『誤植』

―――某同人誌即売日の夕刻


黒猫「ねぇ、日向、ちょっとこれ、見て頂戴」
日向「これって、ルリ姉が作った同人誌だよね、これがどうしたの?」
黒猫「どうもこうも無いわ、誤植よ誤植、どうも見本を見る人の反応が変だと思ったら…」
日向「まぁまぁ、ルリ姉も間違いの1つや2つでそんなに怒らなくても…」
黒猫「実際に、この本を見てみれば、そんな戯言言えなくなるわよ」
日向「どれどれ…」
黒猫「まず、1ページ目を見て頂戴、漆黒が天使達の存在を感知し、
   『天使たちが動いているというのか!?』という緊迫したシーンなんだけど…」


漆黒「天下地が動いているというのか!?」


日向「あ、ほんとだ、間違ってる」
黒猫「こんなものはほんの序の口よ、4ページを見て頂戴」
日向「あ、もう天使と出会ってる、展開早~」
黒猫「そこはページの都合よ、それで天使が『貴様が漆黒か!?』と問うシーン」


天使「貴様が一国か!?」


日向「いっこく?」
黒猫「恐らくタイピングミスだと思うのだけど」
日向「あ~、やっちゃったね~」
黒猫「やっちゃったね~じゃないわよ、主人公の名前を間違えるなんてどういう了見よ、
   しかも次のコマ、『俺が漆黒だ!!』と漆黒が名乗りを上げる、大ゴマを使った最高にかっこいい場面」


漆黒「俺が失格だ!!」


日向「しwwっwwかwwくww」
黒猫「失格って何よ! 漆黒は主人公を失格とでもいうの!?」
日向「ま、まぁまぁwww、そんなに熱くならないでよwww」
黒猫「緊迫した場面での誤植程、萎えるものは無いわ」
日向「うん、そーだねー」
黒猫「それで次のページ、漆黒が『今日こそ決着をつけてやる!!』という超ドキドキのシーンよ」


漆黒「今日こそ接着を付けてやる!!」


日向「接www着www」
黒猫「接着って何よ? これじゃあ漆黒が物凄くセコい奴みたいじゃない」
日向「接着剤をもって付け狙ってくる奴を想像した」
黒猫「そんな想像、今すぐ抹消しなさい」
日向「はーい」
黒猫「それで次のページ」
日向「えー、まだあるの?」
黒猫「まだまだあるわよ、呆れる程に」
日向「もう十分呆れてるんだけど…」
黒猫「次のページ、漆黒が『はあああああああ!!』と闇の力を増幅させている超渋いシーンよ」
日向「えー、そんなシーン間違えるかな~」
黒猫「間違えてるのよ!」


漆黒「はわわわわわわわ!!」


黒猫「何よ、この気の抜ける掛け声は! どこの萌えキャラよ!」
日向「はwwwわwwwわwwwわwwwわwww」
黒猫「しかもこのコマには『ゴゴゴゴゴゴ…』という、力が溜まっている事を演出する音喩が有るのだけど、
   何故か『ロ”ロ”ロ”ロ”ロ”ロ”…』と音読不能な音喩が当てられているわ、
   ワザとやってるとしか思えないわね」
日向「ぷぷぷ…、あはははははは!!」
黒猫「何が可笑しいっ!?」
日向「おっとwww、これは大変赦しがたいことだー(棒)」
黒猫「非常にワザとらしいけれど、まぁいいわ」
日向「さ、続き続き」
黒猫「次のページ、漆黒が新必殺技を繰り出す、この本屈指の名場面よ」
日向「あー、かっこいい技名思い付いたとか言って喜んでた奴ね」
黒猫「あれは会心の命名だったわ、それが…」


漆黒「      !!」


日向「え、ちょ、あれ? 必殺技はどこ行った!?」
黒猫「見事に存在を抹消されているわね」ビキビキビキ
日向「こwれwはw酷wい」
黒猫「もっと酷いのが最後のページよ、天使が漆黒の強さを称え、息絶えるシーンなんだけど…」


天使「ぐふっ!!」


日向「普通に息絶えたね~」
黒猫「『ぐふっ』って何よ? どこのRPGの断末魔の台詞よ!?
   私はここの台詞を考えるのに一晩かかったのよ! 納得できないわ!」
日向「ぷぷ…ぷw…まw…まぁまぁww、『ぎょえ~~~』とかwww『ぬわ~~~』とかwww
   変な断末魔じゃないだけマシだよww」
黒猫「そういう問題じゃないわ、しかもこのページの最後、同人誌なのに何故か煽り文が付いていて、その文が…」


「俺達の戦いはこれからだ!!」


日向「wwwwwwwwww」
黒猫「打ち切りENDか!」 バシッ!



日向「それで、同人誌は全然売れなかったの?」
黒猫「…………完売したわ」
日向「じゃあいいんじゃない?」
黒猫「良くないわよ」





数日後、黒猫の同人誌が、今年最も笑える同人誌として某所で話題となり、
誤植版がネットオークションで、高額で取引される事となったのは、また別の話だ



- 完 -


日向「ルリ姉、誕生日おめでとー」
黒猫「ええ、ありがとう」
日向「ところで、このSSは何なの?」
黒猫「作者が某作中漫画の真似がしたくて作ったそうよ、例によって適当な事を言っているけれど、気にしないであげて頂戴」
日向「このSSはフィクションです、実在の人物、団体とは一切関係ありません、嘘っぱちです、ってやつ?」
黒猫「そういうことね」

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