「担任の後藤です、よろしくね」
「ご、五更です、よろしくお願いします」
大きな女だ、京介より少し大きいだろうか、
体育教師らしくジャージが似合ってる・・・
男装すれば似合いそうな顔立ちね、女子高では色々苦労してそうだ・・
「さ、じゃあ行こうか」
「あ、は、はい」
「じゃあここで少し待っててね」
そう言って朝のざわつく教室に先生が入っていく
「よーし、静かにー、HRの前にお知らせがある
美人転校生が来たぞー、嫉妬していじめんなよー」
ドッ！と笑いとざわめきが教室から聞こえてくる
「美人・・転校生？私の他にも転校生が来るの？」
黒猫は首をかしげてみる
「よーし、静かにー」
先生が入り口に迎えに来る
「さ、五更さん、どうぞ」
「は、はい・・・」
答えたものの緊張で足が動かない・・・
（う、動いて、動いてよ・・・）
（あんなに練習したのにまた今度もダメなの・・・）
俯いた顔が熱くなる・・・
「五更さん、大丈夫？」
大きくあたたかい手が肩に軽く置かれ笑顔が覗きこんでくる
不思議な笑顔だった、どこか懐かしいような、やさしさに包まれた笑顔だ
（ああ、そうか沙織といる時の安心感に近い・・かも）
（拙者をお呼びですかな～？ニンニン）
（っちょ、ひ、人の頭の中に出てこないで頂戴）
（おや、つれないお言葉、寂しいでござる～）
（ご、ごめんなさい、と、とにかくしばらく控えてて頂戴）
（拙者はいつでも見守っておりますぞ～、ではでは、これにて～）
（まったく沙織ってば）
「クスクス」思わず笑いがこぼれてしまう
「お、大丈夫そうだね、いけそう？」
「は、はい」
大きな手がそっと背中を押す
ゆっくりと教室に入っていく
「ほんとに美人だ～～」
「わぁ、綺麗な髪～」
「すご、ウエストほっそい～」
「肌綺麗～～」
「モデルみたい～～～」
とたんにざわめきが起こる・・・
（な、何？い、今までとは反応が違うわ・・・）
なんとか教壇前まで来たが
思わず緊張がよみがえって固まってしまう・・・
「五更さん大丈夫よ、誰でも緊張するの、みんなそうなのよ」
またあの笑顔が微笑みかけてくる
（不思議な笑顔ね、まさか魔法でもかかってるのかしら？）
（チャームとは違う感じだけど、とりあえずチャーム使いとでも名付けようかしら）
（黒猫殿ここが正念場ですぞ～）
（まだいたの・・・でも、ありがとう沙織）
（なんのこれしき～、ニンニン）
「お、いい笑顔だ、じゃあ自己紹介いってみようか？」
「はい」
（さあ、練習の成果を見せ付けてやるのよ）
クラスメイトの方に向きを変えて姿勢を正し自己紹介を始める
「五更瑠璃です、父の仕事の都合でーーーーーーーーーー」
なんとか練習通り自己紹介を終える事ができた
（うん、上出来！少なくとも80点はもらってもいいわね）
（反応も良かったですし、よかったですな黒猫殿～）
（ありがとう、守護天使（沙織）と先生のおかげね）
「うん、上出来、上出来、がんばったね」
「はい」
ようやく先生にまともな笑顔を返すことができたようだ
「じゃあ席はあそこの空いてる席ね、わかる？」
「はい、大丈夫です」
席についたとたん周りの席から声がかかる
「素敵な先生でしょ～、惚れた？」
「五更さんはBLとか・・好きな人？」
「ご、ごめんなさい、そう言うの苦手で、ノーマル純愛系なの」
「あはは、気にしないで、マスケラが好きって言ってたから一応聞いただけよ～」
「「あ、私もノーマル純愛系なの」～」
「マスケラが好きな人クラスに結構いるのよ～」
「もちろん腐な人もね、あははは」
「「後でマスケラの話ししようね」」
「ええ、ええ、もちろん、こちらこそお願いするわ」
（よかった、今度こそは上手くいきそうね、桐乃は夜電話で話すとして
京介・・心配してるよね、あとでメール・・で、電話の方がいいかしら？
か、かけてみようかな・・・ど、どっちがいいかな・・・）
（おお、それはよいですな～、電話がお薦めですぞ？
でも向こうからかけてくるかもしれませんし～、悩みますの～）
（そ、そうよね、昨日も電話くれたし・・・
で、でも、友達作りも大切よね、まずはみんなとお話ししてから
か、考えましょう）
（黒猫殿も成長したでござるな～）
（わ、私だって少しは成長するわよ・・・失礼ね）
（ほっほっほ、ではでは、拙者はこのへんで～）
（沙織にも電話しないとね、桐乃と3人チャットの方がいいかしら・・）
ちなみに休憩時間ごとにクラス全員の質問攻めにあって
キレそうになったりダウンしそうになるのを必死に我慢したりしなかったり
そんなこんなで転校初日は過ぎていくのでした
おわり
「ご、五更です、よろしくお願いします」
大きな女だ、京介より少し大きいだろうか、
体育教師らしくジャージが似合ってる・・・
男装すれば似合いそうな顔立ちね、女子高では色々苦労してそうだ・・
「さ、じゃあ行こうか」
「あ、は、はい」
「じゃあここで少し待っててね」
そう言って朝のざわつく教室に先生が入っていく
「よーし、静かにー、HRの前にお知らせがある
美人転校生が来たぞー、嫉妬していじめんなよー」
ドッ！と笑いとざわめきが教室から聞こえてくる
「美人・・転校生？私の他にも転校生が来るの？」
黒猫は首をかしげてみる
「よーし、静かにー」
先生が入り口に迎えに来る
「さ、五更さん、どうぞ」
「は、はい・・・」
答えたものの緊張で足が動かない・・・
（う、動いて、動いてよ・・・）
（あんなに練習したのにまた今度もダメなの・・・）
俯いた顔が熱くなる・・・
「五更さん、大丈夫？」
大きくあたたかい手が肩に軽く置かれ笑顔が覗きこんでくる
不思議な笑顔だった、どこか懐かしいような、やさしさに包まれた笑顔だ
（ああ、そうか沙織といる時の安心感に近い・・かも）
（拙者をお呼びですかな～？ニンニン）
（っちょ、ひ、人の頭の中に出てこないで頂戴）
（おや、つれないお言葉、寂しいでござる～）
（ご、ごめんなさい、と、とにかくしばらく控えてて頂戴）
（拙者はいつでも見守っておりますぞ～、ではでは、これにて～）
（まったく沙織ってば）
「クスクス」思わず笑いがこぼれてしまう
「お、大丈夫そうだね、いけそう？」
「は、はい」
大きな手がそっと背中を押す
ゆっくりと教室に入っていく
「ほんとに美人だ～～」
「わぁ、綺麗な髪～」
「すご、ウエストほっそい～」
「肌綺麗～～」
「モデルみたい～～～」
とたんにざわめきが起こる・・・
（な、何？い、今までとは反応が違うわ・・・）
なんとか教壇前まで来たが
思わず緊張がよみがえって固まってしまう・・・
「五更さん大丈夫よ、誰でも緊張するの、みんなそうなのよ」
またあの笑顔が微笑みかけてくる
（不思議な笑顔ね、まさか魔法でもかかってるのかしら？）
（チャームとは違う感じだけど、とりあえずチャーム使いとでも名付けようかしら）
（黒猫殿ここが正念場ですぞ～）
（まだいたの・・・でも、ありがとう沙織）
（なんのこれしき～、ニンニン）
「お、いい笑顔だ、じゃあ自己紹介いってみようか？」
「はい」
（さあ、練習の成果を見せ付けてやるのよ）
クラスメイトの方に向きを変えて姿勢を正し自己紹介を始める
「五更瑠璃です、父の仕事の都合でーーーーーーーーーー」
なんとか練習通り自己紹介を終える事ができた
（うん、上出来！少なくとも80点はもらってもいいわね）
（反応も良かったですし、よかったですな黒猫殿～）
（ありがとう、守護天使（沙織）と先生のおかげね）
「うん、上出来、上出来、がんばったね」
「はい」
ようやく先生にまともな笑顔を返すことができたようだ
「じゃあ席はあそこの空いてる席ね、わかる？」
「はい、大丈夫です」
席についたとたん周りの席から声がかかる
「素敵な先生でしょ～、惚れた？」
「五更さんはBLとか・・好きな人？」
「ご、ごめんなさい、そう言うの苦手で、ノーマル純愛系なの」
「あはは、気にしないで、マスケラが好きって言ってたから一応聞いただけよ～」
「「あ、私もノーマル純愛系なの」～」
「マスケラが好きな人クラスに結構いるのよ～」
「もちろん腐な人もね、あははは」
「「後でマスケラの話ししようね」」
「ええ、ええ、もちろん、こちらこそお願いするわ」
（よかった、今度こそは上手くいきそうね、桐乃は夜電話で話すとして
京介・・心配してるよね、あとでメール・・で、電話の方がいいかしら？
か、かけてみようかな・・・ど、どっちがいいかな・・・）
（おお、それはよいですな～、電話がお薦めですぞ？
でも向こうからかけてくるかもしれませんし～、悩みますの～）
（そ、そうよね、昨日も電話くれたし・・・
で、でも、友達作りも大切よね、まずはみんなとお話ししてから
か、考えましょう）
（黒猫殿も成長したでござるな～）
（わ、私だって少しは成長するわよ・・・失礼ね）
（ほっほっほ、ではでは、拙者はこのへんで～）
（沙織にも電話しないとね、桐乃と3人チャットの方がいいかしら・・）
ちなみに休憩時間ごとにクラス全員の質問攻めにあって
キレそうになったりダウンしそうになるのを必死に我慢したりしなかったり
そんなこんなで転校初日は過ぎていくのでした
おわり
