2ch黒猫スレまとめwiki

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匿名ユーザー

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7巻の打ち上げ騒動の後の、桐乃と黒猫の電話の内容を妄想したSSです

          ☆

黒猫 「……ようやく思い知ったようね。自分の莫迦さ加減を」

桐乃 「う、うるさいっ――だからこうやってあたしから……あ、謝ってあげてんじゃん……」

黒猫 「……あなたも、いい加減に自分の気持ちを捻じ曲げるのはやめなさい。
   このままくだらない意地と、安っぽい見栄と、ちっぽけな世間体とに縛られて生きていく事に何の意味があるのというの」

桐乃 「……ナニ言ってんのか分かんないんだケド」

黒猫 「分からないと言うならそれでもいいわ、そのまま聞いて頂戴。
   ……望むものがあるから、手に入れたいものがあるから、挑み、掴んできたのがあなたの生き方であり矜持でしょう」

桐乃 「そ……そんなの当たり前じゃん。アタシを誰だと思ってんの」

黒猫 「フッ……なのに、“一番欲しいもの”を目の前にすると、途端に臆病になってしまう……まるでよく吼える子犬の様」

桐乃 「っな……、何のコトよ、一番……って……」

黒猫 「本当は分かっているのでしょう? ……正直、あなたがここまで“へたれ”だとは思わなかったわ。
   ……何をそんなに怖がっているの? 拒絶される事? “壁”に遮られた、今の生温い関係が壊れてしまう事?
   そもそもあなたにとっての“壁”って何? ……“血縁”、“ベルフェゴール”、……それともこの“私”かしら」

桐乃 「うるさいっ! 分かんないって言ってんの!…………どんなに手を伸ばしたって、届かないものだって……あるじゃん……!」

黒猫 「――甘えないで頂戴」

桐乃 「……っう……」

黒猫 「……今のあなたは手を伸ばしてなんていないわ。目の前に見える“壁”に、手を出すのを恐れているのよ。
   でも……、私には“壁”なんてあるようには思えない。
   あなたが作り出した“それ”は、ともすると泣き出しそうな自分の本心をあやして寝かしつける為に作った“揺り籠”でしょう?」

桐乃 「………アンタに何が分かるってのッ………」

黒猫 「ええ、分からないわね。だから何?
   ……血の繋がりが何? 別の女の存在が何よ? ――禁忌? 倫理? ハ、知った事じゃないわ」

桐乃 「ちょ……!?」

黒猫 「畢竟、自分の想いのままに進む先に、『初めから遮るものなんて無い』のよ」

桐乃 「…………」

黒猫 「――人を好きになること、自分の気持ちを貫くことの何が悪いと言うの。
   “世界の意思”がそれを許さないというなら、そんな無価値な世界は滅びてしまえばいい」

桐乃 「………………」

黒猫 「――――でもね、私は、例え世界が滅びても……決して諦めないわ。そう決めたの。
   望むものは手に入れる、絶対に諦めない――『高坂桐乃』という人間を見習って、そう決めたのよ」

桐乃 「……あんた……アタシの、名前……?」

黒猫 「…………この私が認めたのよ、『桐乃』――失望、させないで頂戴」


桐乃 「……あ、あんた……、自分が物凄いコト言ってんの自覚ある!? 都知事が聞いたら発狂するよ!?」

黒猫 「……ふん、私は元々こんなものよ。大体、常識外れはお互い様でしょう」

桐乃 「あんたと一緒にすんなっ! ……別に、あたしは……」

黒猫 「……最後にもう一度聞くわ。――『あなたはどうしたい』の」

桐乃 「……あたしは……、…………あたしは…………っ」

黒猫 「これに答えられなければ、あなたは“不戦敗《ここで終わり》”よ。一生後悔に苛まれて野垂れ死になさい」



桐乃 「…………上等、じゃん。――このあたしを『本気』にさせて、あんたに勝ち目があると思ってんの?」

黒猫 「っふ……ふふ……、虚勢だけの人間風情が……身の程を思い知らせてあげるわ――」

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