黒猫 「……いらっしゃい。待っていたわ」
京介 「よう。お邪魔するぜ」
桐乃 「あ……えと、お邪魔します。……悪かったわね、アタシまで一緒に呼んでもらって」
黒猫 「別に構わないわ。……あなたに声を掛けないと、当日になって家の周りに不審者が徘徊しそうな気がしたから」
桐乃 「……不審者って誰・の・事ォ?」
黒猫 「フッ、自覚はあるようね?」
中猫 「あ、京にぃ、キリ姉ぇ、こんばんはっ!」
下猫 「いらっしゃいませっ。きょうにぃさま、きりねぇさま」
桐乃 「こんばんは、妹ちゃんたち~……って、何このコス!? サンタ!? ――ヤバい、チョー可愛いんですケド!?」
中猫 「あ……はは、これルリ姉のお手製。ウチじゃ毎年クリスマスはこんな格好でやるんだよ。そろそろ恥ずかしいんだどね~」
桐乃 「うはぁ~、ヤバすぎ、このコス最高! ちょっと、写メ! 写メ撮っていい!?」
黒猫 「……どちらかと言うと、そこで携帯を握り締めている変態のテンションの方がヤバいわよ。保護者でしょう、何とかしなさい」
京介 「いや……ホントすまん。アレはもう俺にはどうにも出来ん」
黒猫 「はぁ……、仕方ないわね。どうせこうなるとは思っていたから、あなたの分のコスも用意してあるわ。こっちに来なさい」
☆
桐乃 「お待たせ~! ふふ~ん、どう? アタシのサンタコスは?」
京介 「……何か、夜の繁華街に居そうd」
がすっ!
京介 「ぐおっ!? な、何しやがる!」
桐乃 「うるさいっ! もうちょっとマシなこと言えないワケ!?」
京介 「他にどう言えってんだ……って、黒猫は?」
桐乃 「あんた、早く入って来なさいよ」
黒猫 「……わ、分かっているわよ。……こ、こんな感じなのだけれど……どうかしら」
京介 「ぉ……おぉ、ネコ耳サンタか。お前らしいな、よく似合ってる」
黒猫 「そ、そう。…………ありがとう」
桐乃 「……アタシと随分扱いが違わない? やっぱネコ耳も付けるべきだったかなァ」
京介 「いや、お前が耳や尻尾付けても、さっきの方面に磨きがかかるだけだと思うz」
どかっ!
黒猫 「……人の家であまり暴れないで頂戴。クリスマスくらい仲良く出来ないのかしらね、あなたたちは……」
☆
京介 「ふぅ、食った食った、ご馳走さん。うまかったぜ。……あれ、桐乃は?」
黒猫 「居間で妹たちとメルルを観ているわ。……妹たちの相手をしてくれるのは助かるわね、変な悪影響を受けないか心配ではあるけれど」
京介 「まぁ、メルルくらいなら大丈夫だろ」
黒猫 「そうね……。……そ、それじゃ、……あの、これ……クリスマスプレゼント」
京介 「おぉ……サンキュ。開けてもいいか?」
ごそごそ
京介 「……マフラー、か?これも黒猫の手作り?」
黒猫 「え、えぇ。……こんなもので良かったかしら」
京介 「いや、手作りのマフラーとか最高のお約束だろ。しかもコレ、普通に売り物になるくらいよく出来てるぜ?」
黒猫 「……ありがとう。そう言って貰えると作った甲斐があったというものね」
京介 「んじゃ早速巻いてみるか。……ん、随分長いな?」
黒猫 「マフラーは長い方が格好いいと相場が決まっているのよ。本当はお揃いでマントも作りたかったけれど、それは来年以降の楽しみに取っておくわ」
京介 「何か数年後にはどこから見ても立派なダークヒーローになってそうだ!?」
黒猫 「フフッ……期待していて頂戴。……それに、これは“契約の鎖”でもあるのよ。この鎖に繋がれた以上、貴方はもうこの私の“呪縛”からは決して逃れられない、というね」
京介 「ふむ。――なぁ、隣、座らないか」
黒猫 「え? ……えぇ、それじゃ失礼して……」
ちょこん
京介 「……少し、目を閉じてもらっていいか?」
黒猫 「……っ。……こ、こうかしら……」
ふわっ
黒猫 「え……マフラー?」
京介 「せっかくこんなに長いんだし、一緒に巻いたらいいんじゃないかと思ってな」
黒猫 「……そうね。とても……暖かいわ」
京介 「ということで。――これで、黒猫も“契約の鎖”に繋がれたことになるのか?」
黒猫 「……そういうことになる、のかしら。………何人も断ち切ることは叶わない、“永遠の契約”ね」
京介 「それじゃ……契約の儀式をしないとな、瑠璃」
黒猫 「……えっ……、あ……」
ちゅっ
-END-
京介 「よう。お邪魔するぜ」
桐乃 「あ……えと、お邪魔します。……悪かったわね、アタシまで一緒に呼んでもらって」
黒猫 「別に構わないわ。……あなたに声を掛けないと、当日になって家の周りに不審者が徘徊しそうな気がしたから」
桐乃 「……不審者って誰・の・事ォ?」
黒猫 「フッ、自覚はあるようね?」
中猫 「あ、京にぃ、キリ姉ぇ、こんばんはっ!」
下猫 「いらっしゃいませっ。きょうにぃさま、きりねぇさま」
桐乃 「こんばんは、妹ちゃんたち~……って、何このコス!? サンタ!? ――ヤバい、チョー可愛いんですケド!?」
中猫 「あ……はは、これルリ姉のお手製。ウチじゃ毎年クリスマスはこんな格好でやるんだよ。そろそろ恥ずかしいんだどね~」
桐乃 「うはぁ~、ヤバすぎ、このコス最高! ちょっと、写メ! 写メ撮っていい!?」
黒猫 「……どちらかと言うと、そこで携帯を握り締めている変態のテンションの方がヤバいわよ。保護者でしょう、何とかしなさい」
京介 「いや……ホントすまん。アレはもう俺にはどうにも出来ん」
黒猫 「はぁ……、仕方ないわね。どうせこうなるとは思っていたから、あなたの分のコスも用意してあるわ。こっちに来なさい」
☆
桐乃 「お待たせ~! ふふ~ん、どう? アタシのサンタコスは?」
京介 「……何か、夜の繁華街に居そうd」
がすっ!
京介 「ぐおっ!? な、何しやがる!」
桐乃 「うるさいっ! もうちょっとマシなこと言えないワケ!?」
京介 「他にどう言えってんだ……って、黒猫は?」
桐乃 「あんた、早く入って来なさいよ」
黒猫 「……わ、分かっているわよ。……こ、こんな感じなのだけれど……どうかしら」
京介 「ぉ……おぉ、ネコ耳サンタか。お前らしいな、よく似合ってる」
黒猫 「そ、そう。…………ありがとう」
桐乃 「……アタシと随分扱いが違わない? やっぱネコ耳も付けるべきだったかなァ」
京介 「いや、お前が耳や尻尾付けても、さっきの方面に磨きがかかるだけだと思うz」
どかっ!
黒猫 「……人の家であまり暴れないで頂戴。クリスマスくらい仲良く出来ないのかしらね、あなたたちは……」
☆
京介 「ふぅ、食った食った、ご馳走さん。うまかったぜ。……あれ、桐乃は?」
黒猫 「居間で妹たちとメルルを観ているわ。……妹たちの相手をしてくれるのは助かるわね、変な悪影響を受けないか心配ではあるけれど」
京介 「まぁ、メルルくらいなら大丈夫だろ」
黒猫 「そうね……。……そ、それじゃ、……あの、これ……クリスマスプレゼント」
京介 「おぉ……サンキュ。開けてもいいか?」
ごそごそ
京介 「……マフラー、か?これも黒猫の手作り?」
黒猫 「え、えぇ。……こんなもので良かったかしら」
京介 「いや、手作りのマフラーとか最高のお約束だろ。しかもコレ、普通に売り物になるくらいよく出来てるぜ?」
黒猫 「……ありがとう。そう言って貰えると作った甲斐があったというものね」
京介 「んじゃ早速巻いてみるか。……ん、随分長いな?」
黒猫 「マフラーは長い方が格好いいと相場が決まっているのよ。本当はお揃いでマントも作りたかったけれど、それは来年以降の楽しみに取っておくわ」
京介 「何か数年後にはどこから見ても立派なダークヒーローになってそうだ!?」
黒猫 「フフッ……期待していて頂戴。……それに、これは“契約の鎖”でもあるのよ。この鎖に繋がれた以上、貴方はもうこの私の“呪縛”からは決して逃れられない、というね」
京介 「ふむ。――なぁ、隣、座らないか」
黒猫 「え? ……えぇ、それじゃ失礼して……」
ちょこん
京介 「……少し、目を閉じてもらっていいか?」
黒猫 「……っ。……こ、こうかしら……」
ふわっ
黒猫 「え……マフラー?」
京介 「せっかくこんなに長いんだし、一緒に巻いたらいいんじゃないかと思ってな」
黒猫 「……そうね。とても……暖かいわ」
京介 「ということで。――これで、黒猫も“契約の鎖”に繋がれたことになるのか?」
黒猫 「……そういうことになる、のかしら。………何人も断ち切ることは叶わない、“永遠の契約”ね」
京介 「それじゃ……契約の儀式をしないとな、瑠璃」
黒猫 「……えっ……、あ……」
ちゅっ
-END-