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『クリスマスプレゼント(ver桐乃)』:(直接投稿)

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
当方の作品「クリスマスプレゼント」での桐乃
ここに掲載することは場違いと思い、掲載をしなかったのですが、
理想の世界をおもい、最終巻にて、桐乃から黒猫でも、黒猫から桐乃、
どちらかでこんな3人を見たくて、そう考え出すと掲載をしたくなりました。
少しでも楽しんでいただけると幸いです。
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『せ~の』
『メリ~クリスマスお兄ちゃん』
『私たちからのクリスマスプレゼント受け取ってね』

「うっひょーーーキタキタキタキタキタキタキター、
はい死んだーあたし死んだー、りんこりんとみやびちゃんのサンタコスやばすぎwwフヒヒ」
何をしているのかって?どっかの馬鹿兄貴じゃないだからさ、
このフレーズで何かわかんないなんて、人生の半分は損しているといっても過言じゃない。
あたしはつい最近発売したばかりの超がつくほどの名作神妹ゲーである、
『シス×シス』のファンディスク、『シス×シス~Four Seasons~』を絶賛プレイ中。
このゲームは名前の通り、春夏秋冬に分けられた4つの季節を、
りんこりんとみやびちゃんと一緒に過ごす物語が繰り広げられる。
(もちろん各季節には個別ルート、ハーレムエンドが用意されていて1粒で4度おいしい)
んで今は、季節柄・・・てゆーかまんまその日なんだけど冬をプレイしていると、
二人の超がいくらあっても足りないくらい、
可愛いサンタさんからプレゼントを受け取ったところ。
「も~プレゼントなんてわざわざ用意しなくても、
二人がプレゼントになってくれたら、桐乃『お兄ちゃん』はそれでいいのにさぁwwww」
・・・・・りんこりんとみやびちゃんの『プレゼントは私』・・・・
は、破壊力ありすぎ!あっやばい鼻血出てきた。


でも実際、3次元にそんなことするやつっているのかな?
貰って嬉しいものなのか京介にでも聞いてみようか。
「って考えている場合じゃないや、ごめんね~二人ともまった~?
桐乃『お兄ちゃん』と一緒に楽しい楽しい聖夜をすごそうねww」
右手にマウス、左手にはティッシュを数枚束にして構え、
辺りに飛び散らないように、鼻を押さえプレイを続行しようとしたところ。

「桐乃ー!!ごはんよー」
下からお母さんの声が聞こえてきた。ホントだもうこんな時間。
家はお父さんが警察官とあってかあれこれと厳しく、
時間に食卓についていないとご飯を食べることができないのだ。
「うぅ仕方が無い、ごめんねりんこりん、みやびちゃん、
後でお詫びはいーっぱいするからそれまで待ってて」
サンタコスで満面の笑みを向ける二人に謝罪しあたしは階下に下りていく。



「あっ・・・」
そうか京介は今頃二人で・・・
リビングに入って忘れていたこと・・・いや忘れていたかったことを思い出す。
あたしの隣の京介の席には、時間に間に合わなかったわけではなく、
食器もなにも置かれていなかった。
「ん?母さん、京介はどうした」
お父さんがその様子を訝しみお母さんに訪ねた。
あれ?お父さん知らないんだ。
今日、京介が誰とどこで何をしているのか。
「この前言っていたじゃない、京介は彼女と一緒にクリスマスデートを満喫中よ」
「ごふ、ごふ、ごふ、か、彼女とく、クリスマスデートだと!」
お茶を飲もうとしていたむせてしまうお父さん。
「ええそうよ、京介から言われてお父さんだって承諾していたじゃない」
「あ、ああそうだったな、そうか京介がデートか・・
彼女がどんな子なのか知っているのか?」
「ほら春先から家に遊びに来ている桐乃の友達で、京介と同じ学校の後輩よ。
前髪を揃えた長い黒髪の華奢な女の子、お父さんも何度かあっているでしょう?」
「ほう、あの子が京介の」
お母さんとお父さんは、京介と黒猫のことで話が盛り上がっている。
話を聞いていると黒猫は、お父さんとは何度かすれ違って挨拶をした程度で、
ちゃんと会ってはいないみたいだ。
挨拶だけでガチガチになったらしく、直接会うとなったらどうなるんだろ。
顔を合わす機会が多いお母さんでさえ未だに緊張しているみたいだし。
(おとうさまとか呼んでたけど、変換すると「お義父様」だよねきっと・・)
「お父さんはもう少し柔らかくなったほうがいんじゃないの、あの子きっと脅えていたわよ」
「う、うむ、そうか気をつけるとしよう」
高坂家での(といってもお母さんとお父さんの間でだけれど)黒猫の評価は悪くない、
・・・というよりも良いみたいで親友のあたしとしても安心した。
だというのに、あたしの心はどんどんと暗くなっていく。
「早く結婚でもして親を安心させ欲しいわ、ねっ桐乃から見てあの二人はどうなの?」
「うん、すっごい良いよ、まさにお似合いのカップルって感じ」
即答してちくりと胸が痛んだ。
けれど間違ってはいない、これからも京介の恋人として、
そしてあたしの親友として、将来的にはお義姉ちゃんとして、
やっていければと思うのは嘘じゃない、あたしの本音。
だけれど今日という日もあってか、どこか割り切れていないところがあるのも、
あたしの本音だった。
「ごちそうさま」
これ以上、この場にいて京介と黒猫のことを聞かれるのは、
心境的に良くないので早々にご飯を済ませ、足早に自分の部屋へと戻ることにした。
ちなみにお父さんはさっきのお母さんの『結婚』ってところでまたむせて、回復したころに
「昔を思い出すわね。私たちも久しぶりにクリスマスを満喫しましょうか」
との誘いに顔を赤らめてむせていた。


あいつらもあんな風になんのかな。







ピ
『探した答えはきっと、最高の笑顔で満ちている』
ピ
ピ
『探した答えはきっと、最高の笑顔で満ちている』
ピ
部屋に戻ったあと、中断していた『しす×しす』を再開する気力が起きなくて、
電気も点けずにベッドに倒れこむ。近くにあった音楽プレイヤーを手にとり、
あたしと同じ中学生のユニット『Claris』が歌うメルルのOP曲『nexus』を聴いている。
「探した答えはきっと、最高の笑顔で満ちている・・・か」
『望む未来を掴み取るという誓いと、希望を胸に歩き出す二人を歌った曲』、
メルルの歌だからだけではなくて、なんとなくだけどどこか、
他人事じゃない気がして好きになった曲。
自分のことを言っているようで黒猫のことを言っているような曲。
「・・・今は京介と黒猫の曲かな」
ピ
あの夏の頃に比べれば、自分でも自制できるようになったし、
誰にも気づかれることの無い感情となったのだけれど、
あたしはまだ二人がもう一度恋人同士になったことへの整理ができていない。



あの日、京介と黒猫とあたしは三人で遊ぶことになった、珍しいことに京介からの誘いによって。
沙織を呼ばないし、本人は隠しているつもりなんだろうけど、
京介はなんだか様子がおかしくて、終わった後に何かがあると確信した。
黒猫もすぐに気がついたみたいだった。
けれどお互い気にしないように、ぎくしゃくしてはいたけど楽しい時間を過ごした。
・・・こーいうと今は違うのかって言われそうだけど、そんなことはないからね。

帰り際京介が公園で休もうと切り出したとき、あたしたちはついに来たんだと身を強張らせた。
黒猫なんて今にも泣きそうな顔してたんだよ・・・あーもしかするとあたしもかも
あの夏の温泉地での一件から保留となっていた京介の答え。
ずっとずっと二人のことを考えていてくれていた真摯な想い、
京介が選んだのは・・・・・・・・・・・・・・・黒猫だった。


『諦めかけていた希望はもう隣で輝いている、はっきりと繋いだりょ』
ピ
「あれは失敗だったなぁ、あー言うときって雨が降るんもんじゃないの?」


あたしは泣いた。
自分が選ばれなかったことが悲しくて泣いた。
親友が選ばれたことが嬉しくて泣いた。

黒猫も泣いた。
自分が選ばれたことが嬉しくて泣いていた。
親友が選ばれなかったことが悲しくて泣いた。

もし、あたしが選ばれていてもそうしていただろう。
気がつくとあたしたち二人は京介の胸で泣いていた。
京介は何も言わずあたしたちが落ち着くまでずっと抱きしめてくれていて、
今でも温もりを覚えている。

そこからはまぁ、色々あったし、色々とあったみたいだけど、
円満に交際を重ねている最中で、「リア充爆発しろ」って言葉が似合うことこのうえない。
二人が恋人になってちょっと関係は変わりはしたけど、
沙織を含めた4人での交流に大きな変化はおきてはいない。


ただ、クリスマスなんて特別なイベントは意識せざるを得ない。
あやせや沙織から誘いはあったんだけど、朝、京介を追い出してからは、
部屋で『しす×しす』をプレイしていた・・・
外に出てしまうと嫌な自分が出てきてしまいそうだったから。
それも食事のときに無駄になってしまったけど。
「使ってんのかなぁあたしが渡した、
『これでイチコロ、男を落とす必勝クリスマスプレゼント』、
あの黒猫がそこまで大胆なことするわけがないか・・・・
けどあいつたまにやることがすごいんだよね」
なにしてんだろ二人・・・ってクリスマスなんだから、きっといちゃいちゃしてるんだろうなぁ。
恋人になってはじめてなんだし、いつ帰ってくるやら・・・
「・・・あーもうやめやめもうやめよ・・・
あの夏にも決めたこと京介が大好きな親友の黒猫なら良いって」


けど、


やっぱり


恋人といかないまでも、


去年みたいに


京介と一緒に過ごしたかったなぁ。

・・・
・・・・
・・・・・
・・・・・・







誰かが私を呼ぶ声がして意識を呼び覚ます。
「あれ?あたし寝ちゃってた?やっばー髪ぼさぼさだし、服しわになってる」
いつのまにやら眠ってしまっていたみたいだ、どれくらい眠っていたんだろ・・・


?


何か今聞こえなかった?こうドアを

コンコン

そうそうこんな風にノックする音が・・・え?

コンコン

空耳じゃなくてどうやら本当にノックされているらしい。
お母さんかお父さんだろうか、空けたらわかるか。

コンコン

後になってみたら無用心ではあったんだけど、
寝ぼけていたせいかあまり頭が回っていなかった。

コンコン

「はいはい、そんなに叩かなくなって今あけるって・・・っなに!?」

パンパン

ドアを開けると大きな音とともに紙ふぶきが舞い散った。
そして

『せ~の』
『メリークリスマス桐乃』
「俺たち」「私たち」
『からのクリスマスプレゼントを受け取って』
「くれ」「ね」
どこかで聞いたフレーズにあわせて、ここにいないはずの、
お揃いのサンタ帽を被った京介と黒猫が立っていた。

「あ、あんたたちなんで?どうして?ここに?」
どこかでいちゃいちゃらぶらぶを繰り広げているはずの二人が、
どうして、私の部屋の前に立っているんだろうか。
「その前に部屋に入れてくれないか、廊下は寒い」
「あ、うん、入って」
暗がりでよく見えないけど、寒さのせいかただでさえ黒猫の白い顔が、
さらに白さを増しているようだった。
ここで暖房をつけていなかったことを思い出し、
電気と一緒につける・・・あたし明日風引かないかな。
適当に二人が座ったことを確認して、
「んで、なんであんたたちがここにいんのよ」
「あら?聞こえなかったかしら、言ったでしょうクリスマスプレゼントを持ってきたのよ」
「はぁ?だから意味わかんないんだけど」
そもそも、むしろあたしがお祝いをすべきなんじゃないだろうか?
「それにデートはどうしたのよデートは、クリスマスなんだよ?わかってんの?」
クリスマスしかデートをしてはいけない決まりがあるわけじゃないけど、
カップルが妹&友人の部屋に来る日ではないはずだ。
「ああ///」
「そそうね///」
・・・むかつくことにあたしが言うまでも無く、することはしてしまったみたいだ。
黒猫なんて、さっきまで真っ白だったのが一瞬で赤く染まっている・・・このエロ猫め。
ところどころに変な痕みたいなのも見える。なにしてたんだっつーの。
まさか、あの本の内容をほんとにやったんじゃ・・・
「瑠璃と決めたんだよ、せっかくのクリスマスなんだから桐乃とも一緒に楽しもうってな」
このバカ兄貴、そのせっかくのクリスマスはカップルで過ごすものでしょうに、
もしかしてあたし哀れまれている?
「そんなつもりはないわ、あなたとクリスマスを純粋に楽しみたいだけよ」
「あっそう」
「・・・・迷惑だったかしら」
「べ、別にそんなこと言って無いじゃん!ただちょっと驚いただけ」
そんな風に返されるとなんか調子狂うなぁ、バカ兄貴はバカ兄貴でなんか微笑ましそうにしてるし。
「よし、んじゃまぁ改めて」
『メリークリスマス桐乃』
「ん、メリークリスマス」
言って二人とお揃いのサンタ帽を被らされる、
「そんでこっちがだな」
「私たちからのクリスマスプレゼント」
「あ、ありがと」
まさかプレゼントまで用意しているなんて思ってなかった。
・・・まいったなぁ、あたし何にも用意してないよ。
ねんどろいどの箱よりも1周り小さい箱を、黒猫が照れくさそうに渡すのを受け取る。
なんか去年の夏コミを思い出すなぁ、ちゃんとあの時に貰ったディスク大切にしているよ。
「開けても?」
つーか、開けないと駄目な空気を感じるんですけど。
「ええ・・」
「気に入ってくれるといいんだけどな」
緊張の面持ちの二人に見守られる中、ゆっくり、丁寧に、箱を開け、中にあったものは・・・
「これは?」
「オルゴールよ」
なんのオルゴールか調べようと説明書を探してみるも見つからない。
素人がやったと思えないラッピングだったから気がつかなかったけど、
ご丁寧に箱が移し変えられている。
「とりあえず回してみてくれ」
「あ、うん」
どうしたらいいのかと躊躇をしていると京介が助け舟を出してくれたので、
言うとおりにハンドルを回し続け、もう無理って所まで達したので手を離すと・・・

「!?この曲・・・」
間違いないさっきまであたしが聞いて、
ちょっとばかし落ち込んでいた曲・・・・『nexus』だった。
「・・・嫌だったかしら」
こー言う時の黒猫は心底不安そう眼をする。
邪気眼中二電波が目立つから自身満々に見えるだろうけど、
実際は逆で自分への自信が足りていないところがある。
これはこれでいいんだろうけど、なんか勿体無いので改善できればなんて思う。
「俺たちがこうやっていられるのはさ、桐乃のお陰でもあるんだ」
「だから私の理想の世界のためにも貴方に『そこに』いてもらっては困るのよ、
この曲は『そう』ではないでしょう?」
・・ちっ、やっぱり気がついていたか。
黒猫はこの曲に対してあたしがどんな気持ちを抱いているのか知っている。
知っているからこそ、この曲を選びあたしに一緒に歩いていこうと誘ってくれている。

『望む日々にはまだ遠いけれど』
『心は近くに感じれる』
『流した涙を越えて』
『歩き出していこう』
『ハッピィエンドへ』


・・・うん、そだね。
胸の痛みはまだ残っている。
けれどいつまでも立ち止まっているわけにはいかない。
だったら黒猫の言う理想の世界とやらよりも、もっと先を目指して歩き出していこう。
あたしは本当に良い兄貴と、本当に良い親友を持ったものだと思う、
でもさ、そんなことはしないけれど、もしもまたあたしがライバルとして立ち上がったら、
どうするんだろうね?・・・なんて考えるまでもないことか。




とまぁ今はおいといてだ、まずは今日一日の色々な想いや驚かしてくれたお礼をしようと思う、
この後一体どんな顔するのか楽しみなんだけど、さすがに無反応ってことはないっしょ。
えっと携帯どこやったけ、あ、あったあった、カメラ起動して・・・・
こほん、いい?自慢じゃないけどあたしは自分の気持ちを伝えるの苦手だから、
一回しか言わないからね。






「ありがとう、京介、瑠璃」





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「ところでさあんたの首元、なんか「痕」になっているのが見えたんだけど・・・
あんたたち一体何してたの?」
「あなたが知る必要のない事よ」
「文章じゃ平静を保っているように見えるけど、顔真っ赤にしてめちゃめちゃ上擦ってんじゃん声」
「あっ、あれは、その、あの・・・ぁ、ぁ、ぁ」
「ホント何したんだか・・・」

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