【黒猫探偵団機密資料/out of game】

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平成23 年6 月15 日
環境調査報告書
ナインクルーズイベント企画部環境調査報告書

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目次

第1章 調査の経緯…………………………………………………………………2
第2章 大気環境……………………………………………………………………3
 1 大気汚染調査……………………………………………………………………3
 2 酸性雨調査………………………………………………………………………5
第3章 水環境………………………………………………………………………6
 1 河川水質調査……………………………………………………………………6
 2 排水調査…………………………………………………………………………7
第4章 騒音・振動…………………………………………………………………8
 1 環境騒音調査……………………………………………………………………8
第5章 まとめ………………………………………………………………………9

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第1章 調査の経緯

今回の調査は、みなかみ町湯原におけるレジャー施設、およびそれに付随する施設の建設・運営によって、
湯原の環境にどのような影響を与えるかについて調査したものである。
施設の建設はまだ計画段階であるため、調査結果は推定である。
しかし計画通りに進むことで10年以内には報告内容と同等規模の環境変化が起こるのは確実である。

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第2章 大気環境

1 大気汚染調査

みなかみ町湯原4カ所に大気観測地を設け、大気汚染状況を測定した。
その測定値に対して、施設建設後に想定される数値を加え、環境に対してどのような影響を与えるかを導きだした。
その予測を地図上に起こしたものが図1である。

図1 大気環境変化の広がり方

大気環境の変化については、図1の通り、利根川に沿った南北に伸びるような形で広がる。
これは東西に山が迫る環境であるがゆえ、谷間に大気が流れ込

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み、滞留するためである。利根川沿いの標高が低いエリアとなる川沿いの商店街地帯は、
遅くとも3年以内に大気環境は東京の都心部とほぼ等しい大気環境となる。
その後10年以内に、利根川の支流域まで大気環境変化は及ぶとみられている。
この環境変化により、特に植物に対する影響が大きいと見られる。
また、滞留する大気がスモッグ化し、濃霧のように視界不良となるだけでなく、
場合によっては呼吸器系疾患を引き起こす要因にもなりえる。

大気環境に著しい変化を及ぼす主な理由は、施設設置の煙突から出る排煙である。
排煙に着色行為を行い、外見上煙が出ていないように装うことにより、
発生するスモッグも濃霧であると認識させることは可能と考えられる。

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2 酸性雨

図2 酸性雨の影響分布

図2は、酸性雨が降雨した場合の影響を与える分布図である。
酸性雨はまず山間部に降り始めるが、雨水は山を伝って河川に流れ落ち、利根川に流れ込む。
この際、降雨を浴びた山間部の植物や土は酸性となるため、深刻なダメージを受ける。
また、河川に流れ込むことで河川のPH も酸性に近づくため、川の環境も大きな影響を受ける。
人間に対しては、住環境の痛み具合が早くなるほか、長時間浴びることで毛髪が薄くなるなども考えられる。
酸性雨の発生は大気環境変化に伴うため、10年以内には発生するものと考えられる。

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第3章 水環境

利根川沿い4カ所に水質観測地を設置し、水質環境を測定した。
その測定値に対して、施設建設後に想定される数値を加え、環境に対してどのような影響を与えるかを導きだした。
図3は水質環境の変化具合を地図上に起こしたものである。

図3 水質環境の影響分布

水質環境の変化は、建設予定地に近い水上駅周辺水域が最も大きく、
湯原全域~湯原区外まで含めて変化すると推定される。
上流より下流のほうが広範囲にわたって影響が見られ、その範囲は埼玉県までおよぶ。

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水質環境の変化は施設運営開始後の排水行為によりただちに発生する。

2 排水調査

施設からの排水は、直接河川に排水する場合は着色が必要である。
排水はカドニウム、鉛、六価クロム、砒素、総水銀、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、ジクロロエチレン、
トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、チウラム、シマジン、チオベンカルプ、ベンゼン、
チオベンカルブ、ベンゼン、セレン、フッ素、ホウ素のいずれにおいても基準値を超えると推定される。
また、高温排水による水温上昇によって、河川沿いの植物への影響も計り知れない。
これにより、河川の水源を水道利用することが不可能となり、
排水濃度の濃い水域では水生生物はほぼ全滅すると考えられる。

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第4章 騒音・振動

1 環境騒音・振動調査

レジャー施設運営時の騒音と、併設施設の騒音による騒音は、いずれも環境基準を大幅に超える。
夜間レジャー施設は停止している際も併設施設の運営は継続されているため、
周辺住宅の居住環境は大幅に悪化する。

環境騒音(単位dB)
昼間 100 基準値 70以下
夜間  90 基準値 65以下

また、併設施設は工場稼働による振動問題も発生する。
振動の範囲は狭いものの、範囲内では船酔いに似た症状が発生する可能性がある。

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第6章 まとめ

レジャー施設および併設施設の稼働による土壌汚染は、2~3章の調査により免れないと結論できる。
特に水質汚染に影響は著しく、周辺の自然環境に対する汚染は深刻なものとなる。
河川沿いの植物は全滅する可能性があるため、水質汚染に強い植物を植えるなど配慮が必要。
このほか、酸性雨による山林被害に加え、土壌の酸性化による長期的な植物の死滅も考慮しておく必要がある。
付属施設は森林で隠蔽を行う計画であるため、酸性雨と土壌の酸性化による植物の枯死には注意が必要となる。

汚染は大気汚染のように長期間にわたって広がるものもあるほか、
水質汚染のように短期間で効果をおよぼすものもある。
将来的に湯原の汚染は深刻なものとなり、その影響は特に植物を通して見た目に出るため、
酸性に強い植物への切り替えか、土壌を中和するための方法を用いることが重要である。

以上のように、レジャー施設および併設施設の建設により、環境汚染を免れることは不可能である。
また、深刻な影響は長いスパンの末に出てくる問題が多く、
10年後には環境が一新され、関東の水瓶としての機能を果たさなくなっているだろう。

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最終更新:2011年09月05日 17:05