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生徒会ss



【生徒会点数合計8点】8月19日(金)0時51分


希望崎生徒会プロローグ ~稲妻信夫の発狂~【8点】


「うぇふ?」
稲妻信夫は自分の喉からそんな奇妙な音とも声ともつかない物が出るのだと言うことに驚いた。
思わずそんな声が出るほどソレは衝撃的だったのだ。
「女装……だと?」

始まりは生徒会長の失踪だった。とある女子高に向かったまま帰ってこないのだ。
それからさほどの時を置かずに当の女子高の生徒が血塗れで姿を現した。
問題の女子高、妃芽薗学園で只ならぬ何かが起こっているのはもはや疑う余地は無かった。
――至急会長を救出すべし!
あっ!という間も無く編成された救出部隊は何事も無く妃芽薗学園に到着。
第一目標:会長の発見&確保。第二目標:現地生徒会との接触&協力の要請。
これらを効率よく達成するため幾つかのグループに分かれることになった。

稲妻はゴクソツ機構汎用・イの15号、鬼遊-峰-蛇姫(ユダ)、七宮雲珠、悠木悠と組むことになったのだが、
用務員に非常勤のカウンセラーに謎の女。ちゃんとした生徒会役員は自分と七宮しかいない。
頻発したハルマゲドンにも取り残された地味魔人だが、
可愛い後輩の一人ぐらい守ってみせるぜと気合を入れていた所に、
当の後輩から思いがけない一言「先輩、女装してくださいね♪」

予想外の事態に反応できないでいる稲妻に、
「妃芽薗は男子禁制。女装しなければ入れない。入れなければ会長は救い出せない」
的確な解説を入れるユダ。
「人間の感情はわかりませんが、嫌そうな顔をしていますね」
よく分かってるじゃないかゴクソツ。
「大丈夫。何も怖くなんかないよ」
ふわっとしすぎですよカウンセラー?

「いや理屈は分かるけど幾らなんでも女装ってのは……」
ウジウジと情けなく渋る稲妻に
「ほら、ゴクソツさんだってやってるよ?」
と七宮が指差す方を見るとセーラー服を着込んでいくえらくごついロボ1体。
「待てよ待て待て、あれは人間じゃない……よな?
 少なくともまっとうな人間じゃないだろ!? アレに正常な判断力を期待するなよぉ」
半分泣きそうになりながら抗議する。
だが七宮は容赦なく残酷な現実を突きつける。
「でも、ゆう先生だってやってるよ。っていうか終わってるね」
「あの人は特別だろ!おもちゃにされ慣れてるだろ、お前らに!」
何であの二人はあーもあっさり女装できるのか。自分だって内心では覚悟を決めてはいるのだ。
会長を救わなければならない以上どうしようもないのだから。
とは言ってもそんなに、そんなにあっさりとは行かんだろ!
散々に叫び疲れ、一つ大きく息を吸うと微かな匂いが鼻をくすぐる。これは、
「まさ、か……化粧か、化粧してるのか?してるよオイ!」
「化粧は女の戦闘服。遊びに行くんじゃないの分かってるよね?
 それに普通に男顔だから化粧しないとかえって無様だ」
的確。だがこの状況では情けを知らず!まさに冷徹、何者だユダ!
そこへ七宮が剃刀とクリームを手にニコニコしながら、
「無駄毛の処理もしないとね♪」
……化粧は落とせばそれで済む、だけど毛は剃ってしまえば暫くは生えてこない。生えてはこないのだ!
無事に帰っても無様に醜態を晒さなければならないのか!
「先生!先せぇぇぇぅぇぇえぃぃぃぃいいいい!
 オ、オレを!オレの心を救ってくださぁぁぁぎゃああああああああ!」



ε:生徒会から初SS。SSはたくさんあると読むのが大変だけど、なきゃないでさびしかったりもする。

並行世界の電撃使い【3点】


 彼と出会った

 再会だった

 私の知らない彼だった





















 私の知ってる彼だった

『うつるとミラの美しい関係』病的…しかし、かわいい【40点】


気まずい沈黙が2人を包む。
常に視線を交わしている2人には、互いの目線が硬直したのがすぐに分かった。
そして何が起きたのかを即座に理解する。

いま、2人は危機に直面していた。



「きゃあっ!?」「!!」
たとえば、1ヶ月前。その時2人は料理をしていた。

2人は双子がウリの芸人でもないのに、なるべく同時に同じ言葉を発するよう
心がけている。同じでないと、互いに『わたし』でなくなってしまうからだ。
最初は訓練が必要だったが、「鏡写しの自分」を自身にトレースしていく作業は
思いのほか楽しく、すぐに口調を揃えることができた。

すでに2人とも、「自分」の正体などわからなくなっていたのだ。

しかしこの時ばかりは別の声が出てしまった。急な悲鳴まではコントロールできない。
声をあげたのはミラだ。
見合わせた視線をはずして確認すると、あっつあつのホットケーキがミラの
左腕に着地していた。うつるの右手とミラの左手でフライパンを持っていたところ、
ひっくり返すタイミングがズレてしまったのだろう。

2人は両手を手錠で繋がれて、常に社交ダンス状態の姿勢なので
フライ返しなんて先進的な道具は使えない。

「わちゃちゃちゃちゃ!?」「っちゃっちゃっちゃ!?」

慌てて繋がれた左手をバタつかせるミラ。もちろん、うつるの右手も連鎖的に動く。
吹っ飛んでいくホットケーキ。つい癖で悲鳴をトレースしようとするうつる。

「っちゃっちゃっちゃ!?」「っちゃっちゃっちゃ!?」

その悲鳴をさらにコピーしようとするミラ。それをさらに真似するうつる。
謎のリズムで振り続けられる互いの手。それは滑稽な社交ダンスに見えた事だろう。
そんな事をしているうちに、繋がれた腕がフライパンの持ち手にぶちあたり。
ゴパァン! と音を立てて、あっつあつのフライパンが2人のほうにひっくり返った。

「「わちゃー!!?」」
この2人、全然助け合えてない。


……火を止めて被害状況を確認すると、最初にホットケーキの着地したミラの腕が、
ヤケドを負ってしまっていた。
赤く印のついた片方の手。それを見た時、2人は言い知れぬ不快なものに襲われた。
まるで2人を、区別されてしまったような気がして。

「……うつる」
うつるが、ミラの事を呼んで、コンロに火を点けた。先ほどから一転、病的な笑顔だ。
「わたしも、『うつる』にならないとね」
ミラは止めなかった。むしろそれが自然な成り行きであるかのように、無言で眺める。

この2人は、全然助け合えていないのだ。
他人であったなら、補いあえるのかもしれない。しかし2人にとって、互いは。

結果、2人は全く同じ箇所に火傷を負った。



……時を戻して現在。硬直して見つめあう2人。路上である。

2人は常に向かい合っているので、結果として同時に横歩きすることで前進する。
視界の大半は互いを見ているし、前方も足元も、基本的に不注意だ。
だから、こういう事が起きてしまっても、仕方のないことなのだ。

危機は、うつるの足元にあった。

ミラが意を決して、うつるに口を開く。汗がひとすじ落ちる。
「……ミラ、私も」「で、でも!」
珍しく、うつるが遮った。

しかし答えは決まっている。目の前にいるのが『わたし』である以上……
足元の禍々しさに、向き合わなければならない。
ミラは、透き通るような笑顔で、告げた。「大丈夫」

「わたしも踏むわ。あなたは……私だもの」


2人は、おうちに帰ってから仲良く靴を洗った。


                                ――おわり

無題1【5点】


 コわれてく、風景。
 タイセツな、情景。
 ケド、どうしようもない、光景――。


 太陽の申し子というべき褐色とメイプルリーフ銀貨よりも鮮やかな髪艶の美少女と、
 象牙の櫛で梳いたような煌びやかな黒髪を肩に落とす美女がいる。
 ――美少女と美女を使い分けたが、美少女の方が実年齢は上だ。精神年齢は大幅に逆転するが。
 彼女らは幅の広い清潔なキッチンで、制服の上にエプロンを着て、食材をにらんでいる。

「ネー、ココロロちゃん。ソノ魚、使ワナイの?」
「これのこと?」

 美女の名前は笹筒 心路(ささつつ こころろ)。彼女は顎でしゃくって、先週買った鱒を指す。
 不作法だが仕方ない。心路には両腕がないのだ。
 彼女の歪な形も愛おしく恋慕する乙女――ユーロウ・フホーシは常に笑顔だ。

「ソレデス」
「うーん、ちょっと臭くなってるかなあ」

 心路は顔全部を鱒に傾けて、鼻をクンクンとならした。ユーロウもそれにならう。

「クサくなってマスオ? ユーロウ、分かんナイナー」
「食べるなら、なるべく食べたいなー。ゐくえさんから貰ったものだし」
「貰ったあと冷蔵庫入れてたけど、痛んでるかもね。超眼鏡ならわかるはずだけど」

 彼女らが住む寮仲間が話に上がった。

 ゐくえさんとは、妃芽薗に住みつく絡新婦・蜘蛛乃ゐくえのことである。
 彼女らが捌いている鯔は買ってきた物ではなく、ゐくえの差し入れで貰ったものだ。
 どこで手に入れたか訊かなかったが、もし訊いていたら食べようと考えないだろう。なぜなら、ゐくえの縄張りに、大量に引っ掛かっていた鯔だからだ。
 そんなモノをおすそ分けするゐくえの神経は常人じゃない。蜘蛛だからだ。
 知らぬが仏である。

 一方、超眼鏡の方は、心路のクラスメイトである大歩危 剣幕(おおぼけ けんまく)のことだ。
 彼女はHET壮九郎も吃驚のサイバーゴーグル『参迫眼』を身につけている――植え付いて、縫いついている。
 彼女のアナライズがあれば、鯖が傷んでいるかどうか、一度、一目見るだけで、一目瞭然なのだ。
 なお、超眼鏡は彼女公認の渾名であり、名付けたのは心路である。致命的センスに苦笑していたが、甘んじて受け入れていた。
 超眼鏡も心路に慕っている。どこか尊敬敬愛愛情情愛する科学者の懸想人に似ているからだ。
 もっとも、心路が究めたのは科学ではなく剣の道なのだが。

 話を戻す。
 結局、朝の食卓には痛みかけの煮鯔が並んだ。
 味は、まあまあ。
 料理は、基本的にユーロウが作る。心路は口出しをする程度だ。
 ユーロウは調理が苦手だ。飯を作る経験は日本に住み始めてからだし、ココで食べる料理はどれも美味しく感じられるのだ。
 戦時中の狂った食生活に比べれば、天国である。
 食べモノはあまり困らなかった。どこにでも死体が散乱しているので、腐肉やモツを喜んで食べていたし、美味しいと思った。偶にソテツを食べた。生兵法だが、運よく死ぬまでは至らなかった。
 ここまで生きて来れたのも、料理が上手くいかないのも、ユーロウの天真爛漫な性格も起因しているのだろう。
 いくら心路が口出ししても、食べれる程度の味に決着する。
 心路は不服らしい。
 なんでも、「私は剣を極めた後に包丁を極めた。オカ研のだれかさんよりうまく作れたのよ」と嘯いているが、真偽は闇の中である。オカ研のだれかさんの正体も不明である。
 ユーロウは煮鯔をパクパクと美味しそうに食べ、心路は食中りが恐かったので一口も含まなかった。
 なので、箸係のユーロウが二つ食べた。おいしかったようだ。


 その日の午前九時。一時限目。ユーロウは思った。

 ワタシはホロビタで生まれタ。
 日本トハ違い、争いや諍いの論争が罵詈雑言し、血や臓が往々に右往左往シテいた国だ。
 そういう国ダッタ。
 今はもうナイ。
 戦禍から救ってくれたワタシの王子様には、トテモ、言葉で言い尽くせないホド、感謝しテル。ケド――
 ケド、ドウシテ……ドウシテ鯔を二つも食ベさせたンデスカ……。

 答え・自分から勝手に喰った。 

 ユーロウは急激な腹痛と激しい便意に悶え苦しんでいた。原因はいうまでもなく、食中りだ。
 今は授業中。
 血の踊り場事件も加速度がウナギ登りの登竜門な昨今、周囲の目が鋭く厳しい。
 だが、腹の腹痛の痛みも、耐えかねる痛みなのだ。生理の十倍くらい痛い。
 ユーロウは構わず手をあげ、宣言した。

「チョット花を摘んできまス!」

 お花を摘むとは、トイレをしてくることの隠語である。
 意味を理解していなくとも、「授業中の離席=トイレ」であることは容易に把握できる。


 ――しかし、理解できない子が一人。

「まぁ……………
 素晴らしいコトです………………
 私も一緒にお花を…………………………」

 ――彼女は一 八七二三(にのまえ はなつみ)。
 暴力に快感を覚えて絶頂する「キ印」である。
 彼女にとって、「人を殺すこと」と「花を摘むこと」は同義と定義している。
 彼女は殺戮の恍惚によって聖水(小便)を出すのだから、どちらの意味でも「お花を摘みに行く」つもりだ。
 一緒にお花を摘みに行く――連れション、連れ殺人だ。ユーロウ、首チョンだ。
 ユーロウは慌てて首を振り、否定した。

「イエー! イエ、ソーじゃなくッテ、アノ、ソノ、ア、咽喉が渇いたカラ、お茶でも飲もうカナーって。アハハハハ」

 ユーロウは必死に否定し、八七三二をなだめた。
 八七三二がしぶしぶ席に着き、

「次は…
 一緒にお花を…………
 摘みましょうね………………約束よ…」

 と恐るべき契約を押しつけられた瞬間に、堂々と、教室内に一人の女性が入ってきた。

 黒髪のロングストレートで、皺ひとつない制服を可憐に着こなしている。
 ユーロウは一瞬、心路だと取り違えてしまった。
 だが、靴やネクタイの色が一年生でも二年生でもない。やってきたお嬢様は、三年生だった。
 決定的な違いは胸と髪だ。現れた三年生の胸は、常識的な範囲でわりと大きい。
 ユーロウは常識的な範囲で中ぐらい。心路は常識的な範囲でくぁwせdrftgyふじこlp

「ごきげんよう」

「「「「ごきげんよう」」」」
 乙女たちの復唱・合唱が轟いた。
 女子高という閉鎖された空間では、上下関係は異常なほど強力になる。それも、安全院ゆらぎが相手なら、なおさらである。

 《安全院ゆらぎのお茶会》を知らない妃芽薗生徒はモグリだ。
 妃芽薗の一般生徒は、放課後、彼女と席を共にし、束の間の平安を得る。また、彼女のクラスメイトたちは授業中でさえもお茶会と談笑を楽しんでいた。
 彼女の周りで、悪は絶対に拒絶される。
 だから彼女はいつだって笑顔で、そして柔和だ。
 生徒全員が安全院の元に集う――彼女は圧倒的なカリスマの持ち主だった。

 ユーロウは固まってしまった。腹の痛みなど、飛んでってしまった。

 安全院の能力、安全神話は、自分に都合の悪いことを拒絶し世界から抹消する能力。
 すなわち、鯔に当たったことなど記憶から消され、腸で蠢くおぞましき廃棄物は存在しなくなったのだ。
 <困った時には安全院さん>
 それが妃芽薗教員&生徒会&番長&一般生徒の合言葉である。

 安全院はいつの間にセッティングされた木製の椅子に腰かけ、優雅にお茶をたしなんでいる。

「お茶会と聞いて、やってきましたわ。さあ、みなさんお茶にしましょう」
「あ、その、光栄デス。ゴキゲンヨー!」

 安全院を中心に、お茶会が始まった。先程、ユーロウを困らせた八七三二も、喜びに胸を満たしてお茶をすすっている。

「ユーロウちゃんだっけ? 立ってるのも何だからここ座ってよ」

 安全院が指した席の隣に、八七三二が居た。
 あんまり絡みたくナイなあ、とユーロウが考えてると、案の定、優雅に声を掛けて来た。


「お茶でも飲んで………………
 話でもしましょうや…………」

 ジョロジョロジョロ……と不吉な音が八七三二の近辺から聴こえてきた。
 八七三二はスカートの内に両手を隠している。
 卓上に出された急須がひとつ減っている。
 ジョロジョロジョロジョロ……。
 それでも、ユーロウの胸の内を不安がよぎることはない。
 安全院のお茶会内(フィールド内)にいる限り、不都合な『情報』は頭の中から抜き去られるのだから――。

 生茶のような液体が、なみなみと注がれる。

「さあ飲みなさい……………………
 あなた……………………………………バストいくつ……?」
「76デス」
「76? なぁ~~んだ。ワタシより2cmも下だぜ…」

 茶々入れた級友の胸をちらっと見て、
 どんグリの乳比べだと思うけどナ、と考えながら、カップを手にとった。

「イタダキマス」

 ――ちょっとヌルイかな。
 この段階ではまだ理解できない。
 カップを口に近付け、紅茶の香ばしいかおりが――なまなましいアンモニア臭が鼻腔をついた時、安全院の安全神話も破られた。

「ウっ!」
「どうしました…………?
 アナタはワタシがわざわざ注いでやったそれをいただきますって言いましたよね………。
 いただきますと仰ったからは飲んでもらおうかしら…………。
 それともヌルイから飲むのは…………………………いや……?」

 グビィィイ!

「ンまあーーーいっ!!」

 こうして、ユーロウはお茶会を楽しんだ。
 昼休みも近かったので、その場で昼食が始まった。
 弁当は鯔だった。おわり。



無題2【採点不可】


 学園内最強――。
 一年前までは、選ぶ必要すらなかった。
 だが今では、時折、平和に満ちたお茶会で、慣れない血に飢えた狂戦士たちの、語らいの種となっている……。

「ねーねー学園最強って、誰だと思う?」
 「んー、、私はまだ中学二年だから、あんまり分からないなあ」
「え? 魑魅子ちゃんってまだ中学生なの? 大きいねえ、まだ成長してる?」
魑魅子「うん。ハーフだからかなぁ。胸もまだ大きくなってるよ」
「わー、いいなー。うらやましいなー」
 「道之崎さんに言われたら、逆に悔しいよ。勝利宣言されてるみたいで」
道之崎「誤解だってばァ。…で、だれか良さそうな人、いる?」

 魑「ぅーん、私、番長グループしか分からないからなぁ……。道之崎さんは、番長グループですよね?」
道「そうだけど、妃芽薗学園歴は長いから。だいたい知ってるよー」
 「えーっと……、うーん。周りには居ないかなあ」
「えっ。それってつまり、魑魅子ちゃん最強説?」
 「あはは。そうじゃなくって、コーコーセーに比べたら、ねぇ」
「そぉ? えーっと、あ、φちゃんが居るじゃない。中ちゃん。」
 「あの金属野郎ですか? あの鈍さなら大したことないですよ。ヘビーファイター(笑)」
「そぉ? だったら……こだちちゃんとかは、知ってる?」
 「こだちちゃん、は知りませんが、たぶん、姉なら知ってます。同じクラスですよ」
「へえ! たしか、腕相撲はこだちちゃんより強いって聞いたけど、どう?」
 「どんくさいマヌケです。すぐ死にますよ」
「あ、そぅ……(こだちちゃんが聞いたら叩かれるだろうな)」
 「他には……あ、別の意味で最強な方がいますよ」
「だれだれ?」
 「《東スラヴ系カナダ人の留学生、サラカスティーナ・ダウスィー》」
「あー……強そうね……」
 「でしょぉ!? ビビッと来ますよね! まぶいですよね!」
「うん、鳥肌立つ(こいつ、リアル中二病だ!)」
 「きっと、正体は超一流国際スパイなんだろうな。ペンケースは50口径マグナムピストルが仕込まれてたりして。きゃっ☆ ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
「え、なにそれ?」
 「ファイナルエージェント(通称F-E)の合言葉ですよ」
「どういう意味?」
 「意味はない」
「……」
 「……」

道「えーっと、何の話してたんだっけ?」
 魑「学園最強の話です。道之崎さんこそ、だれが最強か分かるんじゃないですか?」
「そぉねぇ……。一口に最強って言っても、いろんなタイプがあるからね。廻一真とか」
 「…………(違うキャンペーンの話を持ってくると得点下がるかも)」
「思いつくのは、うーん、ふぇいちゃんかな」
 「フェイ? φでなくって?」
「ふぇい。天白 飛。見た事無いかなー、びくびくした子」
 「ああ、たぶん見た事ありますよ。震え過ぎて、顔まで分からなかったですけど」
「あの子、いつも震えてるからねー。私たちは『目ブレ』って呼んでるけど」
 「目ブレ!」
「フェイちゃんはねー、『天白飛』っていう語感から、『男性が出すてらてらした白濁液』を連想した子を、救急車送りにしたって噂だからね。噂だけど」
 「だん『セイ』が出す『液』……。略してスペルマですね」
「えっ」
 「えっ」
「……まあいいや。フェイちゃんも、控え目ながら最強候補だよ。私たちと違って、身軽だしね(ぽよよん)」
 「え? あの方は、そこそこに胸が大きいですよね?(ぽよよん)」
「P・A・D(ぽよよん)」
 「ああ……。涙ぐましいですね。むしろ分けてあげたいです(ぽよよん)」
「ね(ぽよよん)」
 「あはは(ぽよよん)」
「うふふ。まあふぇいちゃんは『神の自主規制(アブソリュートテリトリー)』と呼ばれてるからね。強くて当然かな」
 「当然ですね(暗黒微笑)」


道「ああ、白金七光ちゃんも強かったなー。ソフトボールのスイングでさ、こう、50mくらい、びゅーんて飛ばされるの。凄かったなあ」
 魑「過去形ですか?」
「過去形。今はいないからね」
 「転校ですか? めずらしいですね」
「ううん。――えっと、知らないと思うけど、由香子って子がいるの」
 「聞いたことありませんね。強いんですか?」
「てんでダメ。能力も、『男性かつ女性を男性化させる』っていう、意味不明の能力なの」
 「はあ……贔屓目に見ようと思っても強いと断定するに難しくないとは言い難い感じを醸し出しるような印象を受け取りかねない可能性が感ぜらると思われるのもいささかありえないこともないと言えるっぽい趣が漂っているようだと考えられても不思議ではないこともないですね」
「うん。でさ、あの時は遊びだったんだけどね、一度、『踏み絵』をやったの。妃芽薗学園に男が潜んでないかって……」
 「まさかー。ウチに男が潜り込んでる訳がないじゃないですかー」
「普通いないよねー」
 「居たら処刑モノですよ(笑)」
「……処刑しちゃった」
 「……」

道「あ、うんこ!」
 魑「うんこ!? なぜ快活に!?」
「うんこ忘れてた!」
 「漏らしたんですか!?」
「ううん、うんこ! うんこ最強!」
 「うんこが!?」
「うん!」
 「うんこ!?」
「うん!!」
 「ある意味最強ですね」
「うん!!」
 「こ!」
「……」
 「……」

道「あとは最強の靴とか?」
 魑「ははあ、無機物で攻めてきますか」
「うんこは有機物だけどね」
 「ウッソー!」
「まあ、最強は言い過ぎだけど、かなりのもんだよ。全盛期は、一歩で20km進むらしいよ」
 「足長いですね」
「うん。たぶん足を長くする靴なんじゃないかなー」
 「素敵ですね」
「でも、今はうんこが詰まってるから……」
 「あちゃー」
「で、ウンコに気付かず足を入れた人がいて」
 「致命的ですね」
「傷害罪で出校停止になっちゃった」
 「靴が?」
「靴が出停」
 「アイデンティティが失われましたね」
「だね」
 「ご愁傷様です」

道「あー、えっとねー、かぐや姫がいるよ」
 魑「なんでもアリですね」
「うん。なんでもあり。姫様、チョー超能力持ってるから」
 「へえ」
「えっとー、まず、あらゆる物質を創造出来る!」
 「わーお」
「あらゆる事象を引き起こす!」
 「クレイジー」
「絶対死や存在の消滅を無効化し、どんな傷も瞬間完全再生する」
 「真っ二つなら分裂できますね」
「どんな存在よりも上位存在になる!」
 「将棋でいつも『王』を取るとか?」
「かぐやの能力の数は天文学的数字に上るらしい!」
 「星の数ほどって意味?」
「ライバルは安心院さん(?)」
 「その人は知らないけど、安全院さんになら勝てそうだね」
「だよねー。ま、実際は自重してなんも使わないらしいけど」
 「口だけなところも安心院さんだね」
「……(生徒会の狗め)」
 「……(番長側に贔屓しやがって)」

道「もっといると思うけどー。生徒会は、いない?」
 魑「うーん、そうですね。最近来た人たちなら、結構強そうかも……」
「え、あのダンゲロスからきたゲロ以下の臭いがする野郎共のこと?」
 「そうですけど」
「男の話をしないで! 妊娠する!」
 「まじで?」
「嘘。話して」
 「えっとー……と言っても、あいつら全然強くないからなー」
「だよねー」
 「あっちでも色々戦ってたみたいで、今いるのは味噌っかすだけなんだって」
「男って役立たないよねー」
 「え、たつでしょ」
「たつ?」
 「たつ。え???」
「???」




 魑「まいいや。まあマシなのが……ゴクソツかな?」
道「へー、どんなの?(シークレットだ!)」
 「ゲーム全体をマインスイーパー化し、全マスの内の不任意六マスに爆弾を仕掛ける能力だよ。喰らったら体力-3ダメージで、制約は1ターン目にしか使えない。」
「……」
 「……あー、これが噂のシズヨミるかなー。やっちゃったなー(ドキドキ)」
「……ねえ、ゴクソツ機構汎用・イの15号の能力・業火展開は『効果範囲:半径2マス』って書いてるんですけど?」
 「……(ばれた!)」
「……」
 「……」
「……」
 「……ほ、他にも色々いてー」
「へー」
 「信夫くんってのは電気の能力で、セーターに静電気を纏わすことによって敵の攻撃を先手カウンターで封印する能力なんだ。待受け待機時間は3ターンで、効果は1回。電気が流れるから一回で終わりなのかな」
「へー(冷ややかな目線)」
 「う、うそじゃないよ」
「ふーん」
 「あの人はもともと帯電体質で、電気に愛されてるとか思っちゃってる勘違い野郎だから――」
「そいつ、校門で吊るし上げ(シクレ公開)されてたけど」
 「……」

道「この野郎ぶち殺してやる!」
 魑「包帯が動いた! こっちも包帯バリヤー!」
「こやつめ」
 「だいたいテメー最初から気に喰わなかったんだよ! キャラ紹介ラジオの時にテメーの包帯は注目を浴びたくせにこっちはスルーされて!」
「貴様の包帯は腕だけのファッション包帯だろうが! こっちは生死が掛かってんだよ!」
 「うるせー! 中二にとってファッションが命なんだよ!」
「中二病野郎が!」
 「中二だから仕方ない!」
「仕方なくない!」
 「仕方ない!」
「全包帯解放! 喜劇『食人鬼の庭園』!」
 「く、かっこいい……だが巻かれるわけにはいかない! 『Charming Balor』!」
「なーに、こーいう時だけ英語喋ってんだー! なにがJapanese swordだ!」
 「ハーフだから当然だろうが!」
「だったら日ごろから英語しゃべれ! 日本語話すな!」
 「わー、差別ー」
「うるせぇ! 闇に還れ!」
 「うぎゃー。もう許せん、生き物の死が視える能力(バロールの魔眼の亜種)の能力で……」
「それって『TYPE-MO○N』の『アレ』の能力だろ! 版権!」
 「ぐへ、バレた」
「白々しくキャラ説に『織』とか書いてるくせに!」
 「ぐ。ちなみに裏設定では右眼にバロールの魔眼(銀色)、左眼にニンフの眼(水色)っていう設定!」
「遅い! もう鳩子さんと今日知ろうさんとルフトライテルさんとたびびとさんが描いてくれたよ! ありがとう」
 「ホントにありがとう! もっと描いて!」

 と、そこへ、席を立っていた安全院ゆらぎが新しいティーカップを持って登場。
「喧嘩するな」
 「「はい、すいません」」

 その後は平和にお茶飲んだ。おいしかった。おわり。



「真野片菜、五つの難題」【5点】


 真野一族の歴代No2剣士・真野片菜。
 転校生になって最強に磨きがかかってきたころ、ひとりの乙女が勝負を挑んできた。
 かぐやである。

「ねーねー、キミさー、キミ、勝手に最強名乗ってるけどさー、そーいうの困るんだよねー。私がちょっと自重してあげたら、すぐキミ見たいな調子のりおくんが出てくるんだよねー。世間知らずっていうかー、身の程知らずっていうかー(おかし)」
「いえ、まだ精進の途中です」
「だよね? まだまだ私には全然追いついてない癖にさー、周囲に最強を喧伝して迷惑だと思わないの? 最強はただ一人、この――」
「真野総一郎」
「……」
「真野総一郎がすべての最強を貫く存在であります」
「……それは凄い。親類かなにかを其処まで褒めたたえられる糞度胸と誤解と妄信は認めてあげるよ」
「結構です。誤解ではありませんから」
「……いとムカつくし。マジ心持悪し」
「どう言われようと結構」
「でもさー、ソイツがどんなに強くても、ソイツの子供か孫か――まあ知らないし興味もないけどー、血を継ぐキミが『ザコ』じゃあ、いくらなんでも信じられないなー」
「愚弄するおつもりですか」
「愚弄しているのは私じゃないよ、キ・ミ・だ・YO。キミの弱さが真野総一郎(わろし)を虚仮にしてンのさ」
「……」
「お、だんまり? まあキミが弱いってことは事実だから許してあげなくもないけど、その調子だと、キミが信じてるヤツもたかが知れる――」

 真野片菜の抜刀が0.000秒でかぐやの首に届いた。
 0.021秒経っても、首皮から一寸も動かない。
 首の皮一枚すら、斬れない。

「地の民ごときが出しゃばってんじゃねえ! この『火鼠の裘』さえあれば貴様の太刀なんざ――」
「『絶剣』」 

 ぽす。
 床まで落ちるかぐやの黒髪。
 黒髪を生やす頭が床に落ちた。

 絶剣は全てを斬る。
 全ての現象を遮断する絶対防御壁『火鼠の裘』でさえも。

 絶剣は魂までを斬り殺してしまう。
 だから、かぐやの魂まで死ぬのだ。が――。

「「あー、痛い痛い。久々に痛かったー。百万年ぶりくらいかな(わろし)」」

 絶対死や存在の消滅を無効化し、どんな傷も瞬間完全再生する『不死の薬』。
 転げ落ちた首と、主のない胴体から瞬間再生し、
 かぐやが分裂した。

「「まじ痛いし。例えるなら、首を斬られたくらい痛かった(わろし)」」

 片菜は驚愕していたが、かぐやを既に敵を決めている。
 血のついた刀を上段に構え、そして斬る。
 斬る。斬る。やたらに斬る。とにかく斬る。すさまじく斬る。斬る。斬る。
 そして再生する。再生する。再生する。再生する。甦りぬ。
 こんな感じになる。

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「もう諦めたら?」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 それでも片菜は剣を奮う。
 二十分ほど経つと、急に空が光り出した。望月十個分の明かりだ。
 片菜は血塗れの手から血と脂に濡れた日本刀を落とした。
 光の中から集団が現れ、大量発生したかぐやに投網し、一人を残してどこかへ連れて行った。

 光によって謎の脱力を受けた片菜は、血の池に浮かんだ。
 かぐやは上から目線で言う。

「分かったっしょ? 私マジ最強だから(わろし)。キミが妃芽薗最強とか笑える冗談だよねー。ま、これに懲りたら調子に乗らないこと。じゃあねー」

 勝利宣言をして、満足そうに去っていく。
 片菜は叫び、咆哮し、血の海に刀を叩きつける。
 すると血の海が激しく割れた。
 紅い海のワレメを一瞬ですり抜け、吼えながら、かぐやを斬ろうとした。
 斬れなかった。
 愛着ある日本刀が、木端微塵に砕け散ったのだ。

「さっき勝負ついたよね? 舐めてんの? わたしも鬼じゃないからさー、なんの危害も与えてなかったっていうのにさー、は? 後ろから斬る? これだから武士は野蛮なんだよね。また増えても面倒だからさー、壊しちゃった。武士の魂(わろし)」

 壊したのは、彼女の首に架かるネックレス。
 あらゆる事象を引き起こす能力『龍の首の珠』の仕業である。



「もうさ、私が最強って身にしみてるよね? ね? 返事は?」
「……真野総一郎……」
「はいィ?」
「……真野総一郎に近づくためには、どうしたらいいですか」
「あー。あれね。あくまでも最強はソイツってことね。いいですよー、分かりましたー。思想の自由ってもんがあるからねー。でも、ま、一歩譲ってくれて前進かな。譲ったのに前進(わろし)」
「……最強に近づくには、どうしたら……」
「そりゃもちろん、無理だね。キミ、月に行ける? ロケットを使ったら行けるけど、私の能力でロケットは全部ぶっ壊せるから、まず不可能だね。だから誰も月に行けない。私最強!」
「……貴方に近づくには、どうしたら……」
「おっかけ? うーん、困ったなー。男から言い寄られた事はあるけど、まさかレズられるとは思わなかったなー。うっひゃっひゃ」
「……」
「冗談冗談。『私に近づくには』……、うーん、そうだなぁ。道具かな?」
「道具……」

 片菜は、刀身の消えた愛刀を想った。

「もちろん、そんな鉄クズを叩いたヤツじゃなくってさ、もっとスポーティな、蓬莱の玉の枝とかさ」
「それは、どこで?」
「千日もかければ上等なのが出来るよ。蓬莱山に行けば馬鹿みたいに生えてるけどね。あ、はうかんるりが通販やってたっけなあ」
「は、はぁ……。それがあれば最強に近づけますか」
「無理だね。作り物の玉の枝に力はないし、蓬莱の魔力は、全部これに集めたし」

 といって、かぐやは、いつの間にか手に持っていた蓬莱の玉の枝を振った。
  白銀の根を張り、黄金の茎を滾らせ、白珠の果実を成す蓬莱の木。
  金、銀、瑠璃色の水が流れ、天女の住まう蓬莱の山。
 それらすべてが枯渇するほどの力が、かぐやの手の内で輝いていた。

「ください」
「いやだ」
「ください」
「いやと言ったらいや」
「ください」
「いや」

「かたな に ほうらいのたまのえだ を わたしますか ?
 →はい
  いいえ 」

「わたしません。」

「おねがいです。
 かたな に ほうらいのたまのえだ を わたしますか ?
 →はい
  いいえ 」

「あ、無限ループだ。だめだ。……分かった。あげよう。ただしっ!」
「……」
「お題を出す。持ってきたら交換してやろう」
「それは一体――」

 かぐやは、口の端を吊りあげ、答えた。

「聖靴フォーファルサフブーツ」


  つづく。(不評がなければ)

 次回予告。―BGM・琴古都―

 テンテテテンテテンテテン、イヨォー! ポン

片菜の声「わたし、真野片菜! 周りはわたしのこと『強い』って言ってくれたけど、まだまだ世界は広いわ、あの竹取物語のかぐやには太刀打ちが出来なかった。もちろん、一番は真野総一郎だけどね! かぐやの武器・蓬莱の玉の枝と交換条件に出されたのは、聖靴フォーファルサフブーツ。いったいどんなくつなのかしら、どこかで聞いたような気もするけど……。情報集めをして辿りついたのは希望崎学園! しかけられたダンゲロスな罠を潜りぬけ、乙無靴音の存在と最期と伝説の靴の行方を知りました。そしてなんと、伝説の靴は妃芽薗学園にあったのです! 落ちぶれた聖靴を手にするのは、わたしだぁー!
 第二話、『未知なる聖靴をうんこに求めて』。みんな、見てねー!」
かぐやの声「ウチのシマじゃノーカンだから」




生徒会SS/流血男子【3点】


(あらすじ)
――生徒会長救出すべし!
この使命のために送り込まれた稲妻信夫は、
サイボーグともアキカンとも異なる謎のメカ、ゴクソツ汎用機構と遭遇し、
バディを組んで行動することになった。

「な、なん…だと…!?」
稲妻信夫は愕然として己の相棒である、正体不明のロボットを眺めた。

「な、なにがどうなっているんだ。
 これはダンゲロス流血少女じゃないのか!」
『そうですよ 可愛い女子高生たちが
 血で血を洗う 美しくも壮絶なハルマゲドンです が、私に感情はありません』
「知 っ て る よ!」
稲妻信夫は火花を放たんばかりに血管をたぎらせた。

「だったらなんで俺は女子とチームを組んでキャッキャウフフするどころか、
 お前と組まされた挙句、隠密行動しなきゃならんのだ。
 これじゃSSに百合描写も出てこねーぞ殺すぞ」

 稲妻信夫は血走らせた目から、赤い涙を流す。
「こういうのは、せめて女子とバディを組むものじゃないのか。
 こんな流血少女は認めないぞ! 俺が流血してどうするんだ!」

『そんな わがままな 稲妻さん のために
 女子更衣室から ヒメザキ生徒の衣類を盗んできました。 使いますか?』
「お、お前……信じられないほど有能だな! 前言撤回する!
 っていうか、女子更衣室?? なんで??」
ゴクソツの差し出す紙袋を受け取り、稲妻信夫は当然の疑問を呈した。
ゴクソツはさも当たり前の発想を口にするかのように眼球(のような器官)を回転させた。

「これまで、ヒメザキ学園に 潜入した 生徒会の方々が
 入手できなかった 情報。 それは おそらく ヒメザキで もっとも厳重な
 警備体制が 敷かれている場所 だと 推理 しました。 すなわち――」
「――女子更衣室!!!
 うわーーーーー! 天才だーーーー!」

稲妻信夫はゴクソツの示した、非凡な発想力に驚愕せずにはいられなかった。
「お前、もしかして金田一少年の生まれ変わりなの?」
『ありがとうございます。学園に存在する すべての女子更衣室に潜入し、
 情報収集を 行うべきだと 思います。私に 感情は ありません』
「ゴクソツくん!」
『稲妻さん!』
力強い握手を交わす二人。ここに最強のバディが誕生した!




――――――そして15分後、縛り上げられ、十字架に磔にされる稲妻の姿があった。
彼を包囲するのは生徒会の執行部門……風紀委員のメンバーである。

「おい、どういうこと!? なんで俺だけ?」
「黙れこのクソど変態! 今朝の更衣室の盗難事件もテメーの仕業だな!」
棘のついたサスマタをもって稲妻を責める風紀委員。
盗品の衣類が入った紙袋が、彼の犯行の決め手となってしまったのである。

稲妻は命の危険を感じ、必死で訴える。
「ちょっと待って! これはそこのポンコツロボットが……」
「ロボのせいにするんじゃねーよ、クソど変態!
 こいつ、ただのロボじゃん!」
『ピガッ 私に 自我はありません。
 人間の 感情は よくわかりませーん』
「ほら、こう言ってるし!」
『稲妻マスター、次の ご命令を お願いします』
「う、裏切ったなゴクソツ! 絶対スクラップにしてやる!」
「おら、観念してそこのギロチン装置に首を載せな!」

絶体絶命の稲妻。いくら彼といえども、これだけの魔人に囲まれては……。
だがそのとき、生徒会風紀委員特別執行室の扉が不意に開いた。
「――あなたたち、なにをしているの?」

《つづくかもしれない!》