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開始しない殺し合い」(2011/04/10 (日) 19:10:08) の最新版変更点

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「殺し合い……殺し合いねぇ」  ぽつぽつと、独り言を漏らすのはあたし……秋冬春夏である。  人間以上妖怪未満、正しくはほぼ妖怪のご老人。  百を超えれば妖怪も体外老人である。  大妖になりたかったら千年は欲しいな。 「まぁいいか、死ぬときゃ死ぬのが妖怪だからね、まずはルミャでも探そうかなー」  特に殺す必要性もないし。  ルミャどうしてるだろ、人喰ってないかなー、喰ってると後が大変なんだよねー。  まぁいいか。まぁいいか。  で、こっからが本題。  何かといえば現状確認だね、それ以外にやること無い。 「さて……」  辺りを見る。  うん、荒廃してる。  見ると遠くに森と火山と塔が見える。  ふぅん。 「なるほどねー、地図的には私は『F2』の辺りになるのか」  飛んでみようかな?  森を抜けるのは面倒そうだ。  それに誰かに見つかると面倒になりそうだし。  ……あたし自身、今のとこルミャを探す以外は考えてないしね。  全員が全員殺し合いに乗るわけじゃない……だからこそ余り人とは関わりたくない、かな?  何せここは人が簡単に死んでいきそうな場所だからねぇ、やっぱり余り人と関わりたくはないかな。  関わってしまうとどうしても枷が増えるから。  暫くは様子見、殺す殺さないはとかく、結局の所、あたしは何も考えてないわけだからね。 「とりあえずはこれ……か」  そして目線を自分自身に移す、こんこんと首輪を叩いてみる。  そういえばこの首輪っていつまで有効なんだろう。  死んだ場合とか、機能してても意味が無いわけだから機能は解除されるんだろうか。  たとえばあたしたち妖怪は首をふっ飛ばしてもしにはしない。  つまり、首輪を無理やり引っぺがして爆死、首輪は飛んで私は首と胴体を元通りにして無事復帰……とか。  いやいや無理だろうと、一つの事実を思い出して否定する。  よくよく考えればこのゲームの主催はあの『比那名居』なんだ、あたしたち妖怪のことくらいちゃんと知っている。  まぁ、馬鹿だから何も考えていない可能性もあるけれど、試す気に放れない。  そもそもあたしは人間成分が少なからずあるんだ、死んだらどうする。  というわけで却下、意識を別の――バックに移した。 「香霖さんの所で見たことあるな。  なんだっけ……これ」  忘れたけどまあいいか、とりあえず、地図を取り出したときに気になったものを出してみる。  一つ目、 「名簿……かな? ……なんだろう、この並び、よぉわからん」  ちょっと適当なところを目に通してみる。  とある一段。  さいしょに『タクミ・エンジュ』、次にルミャ、その次に『ナナカ=コトハナ』、つながりが見えてこない。  で、二つ目。  ううん? コレはなんだろうねぇ。  反応にこまるぞー。 「銀製の箱? 鏡みたいだなぁ」  顔がのっぺり映る。  鏡っぽいけど鏡じゃない……『正しく反転させているわけじゃない』?  いや、違うか。  で、後ろを見てみるとこれは螺子かな? 形的に前に香霖さんに見せてもらった『-ドライバー』で空けられるものだろう。  でもそれがない、自力で空けようとしてもどういうわけかびくともしない。  これは放置かなー  で、三つ目。 「あれ、コレ天の叢雲……げふん、霧雨の剣じゃないか、レプリカっぽいけど、よくにてるからか結構力のある代物だね」  武器に使えそうだ。  扱ったことないけど、これをメインウェポンにしてみようかな? 「脳ある鷹は爪を隠す、なんてね」  まぁいいか、とりあえずルミャを探さないと。  怖い人につれていかれてませんよーに! 【紫色エリア付近 F2・朝】 【名前・出展者】春夏@暁 【状態】健康 【装備】霧雨の剣@東方 【所持品】銀製の箱@オリジナル デイパック一式 【思考】 基本・まずは様子見、とりあえずは殺さない。 1、まずはルーミアを探そう 2、-ドライバーってどこにあるのかな。 3、飛んだりすると危ないからよしておこう。 ※特に行き先は決めてませんが他人とは接触を絶つ方向です。 ※場所は火山と塔の中間辺りです。 前の話 |018|[[【嗚呼華麗なるビクトリーム様】]]| 次の話 |020|[[闇は闇を喰らう]]|

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