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再び眼が覚めると、川の真上でした。  「―――ぁあああああああああああああああああああああ」 …これで彼女が叫んだのは二度目である。 一度目は先程の見せしめを見た瞬間、そして二度目は―― ざっぱん。 ――場所は反対側  「ああああああああああああああああああああああああちっくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」 目の前にある巨大な樹を幾度も蹴るのは、包帯まみれの少女であった。 ドカバキ!バクドカ!げしっげしっげしっげしっ!!  「ああああ!糞ぉおおっ!!どっ!っりゃぁああああっあああああっっ」 ドカバキ!バクドカ!げしっげしっげしっげしっ!! しかし、大木は倒れるどころか、揺れすらしない。 それだけその樹が強固であると言う事が理解できるであろうが、彼女――命祈祷はそんなのこれっぽっちも気にせずに、倒れることのない樹を力の限りに蹴り飛ばしていた。 ――先程ガキと眼が合ったが、訳の判らぬ悲鳴を上げて逃げ出しやがった。クソ、余計に腹が立つ。 そんな彼女が左手に持っていた(どうやら左利きのようだ)ものは……  「なっにっがっ、おたまだッくしょう、糞ッ垂れ!!!」 ――再び、大樹の向こう側  「っぷはぁ!!」 白狼の娘は、大きな桃の如くどんぶらこどんぶらことは流れずに自力で川から這い出てきた。 勿論全身はびしょ濡れ。しかしデイパックは幸い(?)落ちる弾みに肩から外れ、大樹の近くに落ちていた。 しかしこの状態では歩くことすらままならない。オオカミ少女――フェンリルは、服を乾かすが為にそれを近くに日の当たる位置に置き、彼女自身は文字通り「オオカミ」へと姿を変えたのであった。 (この状態では誰にも会いたくはないなあ……) そうぼんやりと考え、彼女も日なたぼっこをしていたそのとき。  「……ざっけんなくそ」 “フェンリル自身”が良く知る顔が現れた。 *** ***  (い、祈祷さん……!?) フェンリルがバッと起き上がると、祈祷の顔をまじまじと見つめた。 ……が、一方祈祷は何故かフェンリルを睨みつける。目が合い、思わずフェンリルは一歩後ずさる。  (まさか……私が誰か分かってないとか?) そのまさか以前の問題であることには、彼女は考えてもいなかった。 ――つまりは祈祷自身が「フェンリル」の存在を知らないということだ。そうでもなければ、ここまで警戒心を剥き出しにはしないだろう。 しかし、フェンリルはそんなことを微塵にも思っていない。だからこそ、この思考へと辿り着くわけであった。 ……でも。 判ってくれなければ、姿を解けばいいだろう。びしゃ濡れだけど、このまま信じてくれない方が嫌だ。 そう思い、フェンリルは人の姿になった――が。  「あ、ほら、私です!フェンリルで――「露出狂。スッパテンコー。変態。淫獣。」  「え――――ッ      ……きゃああああああああああっっっ!!!!??」 ――彼女の思考回路が廻りきっていなかったのだった。 「う、う、迂闊でした……」  「……自分の事ぐらい自分で判ってろ、痴女」  「なっ、いっ、祈祷さんだって人のこと言えないじゃないですかっ!!」  「ぁ?ンだよ、あたしに何の文句が――って、おい待て」 たまたま祈祷に支給されていたという毛布をフェンリルに貸してやり、2人は並んで話をしていた。 と、包帯女の方の痴女が話を一度留める。  「なんであたしのこと知ってんだよ」 祈祷自身、狼耳の生えた少女など知らない。 一応、似たような耳を持った奴が居たのは知ってはいるが、そいつの髪色は白と聞いた。それに種族も天狗。 目の前に居る少女は狼の姿が元来であると想定出来る故、“彼女”とは違うと確定出来るには充分すぎるほどであった。  「え、その、だって」  「あたしは幻想郷に住んでる。……だけ言っときゃどうにかなるか?」  「幻想郷…?」 その受け答えを見た祈祷はすぐに察した。 信じ難い話だが、所謂“外の世界”やら“別の世界”に住んでるらしいこいつの知り合いには、あたしと顔がソックリな奴が居るという 訳だ。 幻想郷という、妖怪ぐらいしかいない片田舎に住む彼女がどうしてここまで頭が廻ったのか。 それを詳しく知る者は、今この場所では祈祷自身しか居なかった。  「ああ、成る程。判った判った。よぅく判った」  「え!?ど、どういう意味……ですか?」  「つまりはあれだ」  「あれ?」  「あたしと腹立つぐれェにそっくりな奴があんたの知り合い、ってことだろ」 祈祷はすっと立ち上がり、自身に付いている白い羽根をばさりと一度だけ羽ばたかせると、フェンリルを一瞥する。 フェンリル自身はまだ何も理解が出来ていない。が、祈祷にとってはどうでもいいことであった。 フェンリルがおどおどとしていると祈祷は、勝手にフェンリルのデイパックを開いて中身を漁りはじめた。  「えええっ、ちょ、やめてください!」  「は?あたしはあんたの“友達”なんだろ?だから良いだろ」  「そういう問題じゃないですよ!」 毛布を被って立ち上がり、祈祷もといデイパックの傍に駆け寄る。 と、祈祷の左腕からは銀色に輝く二挺の拳銃が出てきた。  「ソードカトラス……よし、あたしが貰った」  「えっ、困りますよぅ!」  「あたしはあんたの以下省略。てか、あんた銃なんざ握ったこた無いだろ?そうに決まってる」  「うぅぅ~……、まあ、そうですけど……」 そして、替えの弾薬もかっぱらうと、デイパックをフェンリルへと放り投げた。 きゃっと言いつつもそれを両手でキャッチ出来た……が。  「痴女」  「ぇ――…………  もう、何なんですかぁああああああああっっ!!!」 両手を離したせいで、再び産まれたままの姿を晒すハメになった。 【場所・時間帯】C3、世界樹付近、朝 【名前・出展者】フェンリル@Heroes Academy 【状態】髪が少し濡れてる、全裸+毛布一枚 【装備】毛布@現実(ずり落ちたけど) 【所持品】基本支給品一式、不明支給品一品 【思考】基本:殺し合いには乗らない 1:うぅうう…… 2:祈祷さん、なんだけど…… ※まだ参加者名簿を見ていません ※ここに参加している祈祷を、自分と同じ世界に居た“祈祷”と思い込んでいますが、違和感は感じているようです ※服は近くに干してあります 【名前・出展者】命祈祷@東方二次幻想 【状態】健康 【装備】ソードカトラス@BLACK LAGOON 【所持品】基本支給品一式、おたま@現実、替えの弾薬 【思考】基本:面倒事には首は突っ込まないでおく、輪廻を探す 1:ゲラゲラゲラゲラ 2:弄りやすいな、こいつ 【ソードカトラス@BLACK LAGOON】 レヴィの愛用する、ガンスミス・プライヤチャットの手によるカスタムガン。 ベレッタM92Fをベースにロングスライド、長銃身化、ドクロのエンブレムを配した象牙のグリップなどのカスタムを加えたもの。 次の話 |016|[[無題]]| 次の話 |018|[[【嗚呼華麗なるビクトリーム様】]]|
再び眼が覚めると、川の真上でした。  「―――ぁあああああああああああああああああああああ」 …これで彼女が叫んだのは二度目である。 一度目は先程の見せしめを見た瞬間、そして二度目は―― ざっぱん。 ――場所は反対側  「ああああああああああああああああああああああああちっくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」 目の前にある巨大な樹を幾度も蹴るのは、包帯まみれの少女であった。 ドカバキ!バクドカ!げしっげしっげしっげしっ!!  「ああああ!糞ぉおおっ!!どっ!っりゃぁああああっあああああっっ」 ドカバキ!バクドカ!げしっげしっげしっげしっ!! しかし、大木は倒れるどころか、揺れすらしない。 それだけその樹が強固であると言う事が理解できるであろうが、彼女――命祈祷はそんなのこれっぽっちも気にせずに、倒れることのない樹を力の限りに蹴り飛ばしていた。 ――先程ガキと眼が合ったが、訳の判らぬ悲鳴を上げて逃げ出しやがった。クソ、余計に腹が立つ。 そんな彼女が左手に持っていた(どうやら左利きのようだ)ものは……  「なっにっがっ、おたまだッくしょう、糞ッ垂れ!!!」 ――再び、大樹の向こう側  「っぷはぁ!!」 白狼の娘は、大きな桃の如くどんぶらこどんぶらことは流れずに自力で川から這い出てきた。 勿論全身はびしょ濡れ。しかしデイパックは幸い(?)落ちる弾みに肩から外れ、大樹の近くに落ちていた。 しかしこの状態では歩くことすらままならない。オオカミ少女――フェンリルは、服を乾かすが為にそれを近くに日の当たる位置に置き、彼女自身は文字通り「オオカミ」へと姿を変えたのであった。 (この状態では誰にも会いたくはないなあ……) そうぼんやりと考え、彼女も日なたぼっこをしていたそのとき。  「……ざっけんなくそ」 “フェンリル自身”が良く知る顔が現れた。 *** ***  (い、祈祷さん……!?) フェンリルがバッと起き上がると、祈祷の顔をまじまじと見つめた。 ……が、一方祈祷は何故かフェンリルを睨みつける。目が合い、思わずフェンリルは一歩後ずさる。  (まさか……私が誰か分かってないとか?) そのまさか以前の問題であることには、彼女は考えてもいなかった。 ――つまりは祈祷自身が「フェンリル」の存在を知らないということだ。そうでもなければ、ここまで警戒心を剥き出しにはしないだろう。 しかし、フェンリルはそんなことを微塵にも思っていない。だからこそ、この思考へと辿り着くわけであった。 ……でも。 判ってくれなければ、姿を解けばいいだろう。びしゃ濡れだけど、このまま信じてくれない方が嫌だ。 そう思い、フェンリルは人の姿になった――が。  「あ、ほら、私です!フェンリルで――「露出狂。スッパテンコー。変態。淫獣。」  「え――――ッ      ……きゃああああああああああっっっ!!!!??」 ――彼女の思考回路が廻りきっていなかったのだった。 「う、う、迂闊でした……」  「……自分の事ぐらい自分で判ってろ、痴女」  「なっ、いっ、祈祷さんだって人のこと言えないじゃないですかっ!!」  「ぁ?ンだよ、あたしに何の文句が――って、おい待て」 たまたま祈祷に支給されていたという毛布をフェンリルに貸してやり、2人は並んで話をしていた。 と、包帯女の方の痴女が話を一度留める。  「なんであたしのこと知ってんだよ」 祈祷自身、狼耳の生えた少女など知らない。 一応、似たような耳を持った奴が居たのは知ってはいるが、そいつの髪色は白と聞いた。それに種族も天狗。 目の前に居る少女は狼の姿が元来であると想定出来る故、“彼女”とは違うと確定出来るには充分すぎるほどであった。  「え、その、だって」  「あたしは幻想郷に住んでる。……だけ言っときゃどうにかなるか?」  「幻想郷…?」 その受け答えを見た祈祷はすぐに察した。 信じ難い話だが、所謂“外の世界”やら“別の世界”に住んでるらしいこいつの知り合いには、あたしと顔がソックリな奴が居るという訳だ。 幻想郷という、妖怪ぐらいしかいない片田舎に住む彼女がどうしてここまで頭が廻ったのか。 それを詳しく知る者は、今この場所では祈祷自身しか居なかった。  「ああ、成る程。判った判った。よぅく判った」  「え!?ど、どういう意味……ですか?」  「つまりはあれだ」  「あれ?」  「あたしと腹立つぐれェにそっくりな奴があんたの知り合い、ってことだろ」 祈祷はすっと立ち上がり、自身に付いている白い羽根をばさりと一度だけ羽ばたかせると、フェンリルを一瞥する。 フェンリル自身はまだ何も理解が出来ていない。が、祈祷にとってはどうでもいいことであった。 フェンリルがおどおどとしていると祈祷は、勝手にフェンリルのデイパックを開いて中身を漁りはじめた。  「えええっ、ちょ、やめてください!」  「は?あたしはあんたの“友達”なんだろ?だから良いだろ」  「そういう問題じゃないですよ!」 毛布を被って立ち上がり、祈祷もといデイパックの傍に駆け寄る。 と、祈祷の左腕からは銀色に輝く二挺の拳銃が出てきた。  「ソードカトラス……よし、あたしが貰った」  「えっ、困りますよぅ!」  「あたしはあんたの以下省略。てか、あんた銃なんざ握ったこた無いだろ?そうに決まってる」  「うぅぅ~……、まあ、そうですけど……」 そして、替えの弾薬もかっぱらうと、デイパックをフェンリルへと放り投げた。 きゃっと言いつつもそれを両手でキャッチ出来た……が。  「痴女」  「ぇ――…………  もう、何なんですかぁああああああああっっ!!!」 両手を離したせいで、再び産まれたままの姿を晒すハメになった。 【場所・時間帯】C3、世界樹付近、朝 【名前・出展者】フェンリル@Heroes Academy 【状態】髪が少し濡れてる、全裸+毛布一枚 【装備】毛布@現実(ずり落ちたけど) 【所持品】基本支給品一式、不明支給品一品 【思考】基本:殺し合いには乗らない 1:うぅうう…… 2:祈祷さん、なんだけど…… ※まだ参加者名簿を見ていません ※ここに参加している祈祷を、自分と同じ世界に居た“祈祷”と思い込んでいますが、違和感は感じているようです ※服は近くに干してあります 【名前・出展者】命祈祷@東方二次幻想 【状態】健康 【装備】ソードカトラス@BLACK LAGOON 【所持品】基本支給品一式、おたま@現実、替えの弾薬 【思考】基本:面倒事には首は突っ込まないでおく、輪廻を探す 1:ゲラゲラゲラゲラ 2:弄りやすいな、こいつ 【ソードカトラス@BLACK LAGOON】 レヴィの愛用する、ガンスミス・プライヤチャットの手によるカスタムガン。 ベレッタM92Fをベースにロングスライド、長銃身化、ドクロのエンブレムを配した象牙のグリップなどのカスタムを加えたもの。 次の話 |016|[[無題]]| 次の話 |018|[[【嗚呼華麗なるビクトリーム様】]]|

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