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ああ、なんかめんどくせーことになった。 ザックは心の中で悪態をつく。自分は確か、お宝を探しながら世界を救う為の石探しをしていた筈だ。それが気がついたら、あの場所にいた。先程の一連の出来事を思い出しながらザックは作業を続ける。 おかしな青い髪の女が出てきて、殺し合いをしてもらうと言った。そして、首に巻かれたおかしな首輪。しかも爆発する。実際にザックの見ている前である少年の首輪が爆発したのだ。 そうしてまた気がついたらこの城の中にいた。しかもご丁寧に、彼の「冒険七つ道具」や持っていたお宝の類は取り上げてあった。 (どっきりにしちゃ、手が込んでるし悪趣味だよな) そもそもあの女性は一体何者で、自分は一体どこにいるのだろうか。それすらもザックにはよく分からないことだった。 支給された地図は、世界中を旅してきたザックが全く目にしたことの無いものだった。もしかしたら、自分は未知の大陸にいるのかもしれないとも思ったが、そもそも何故自分はあの場にいたのだろうか。考えれば考えるほど、深まる謎。 「しっかし、バカでかい城だな。もう少し探索すればお宝の一つや二つ……」 『……ザックとやら』 ザックが腰から下げていた剣――ソーディアン・ディムロスのコア・クリスタルが光る。 またお小言かよ、とザックは内心溜め息を吐く。 ――折角口うるせーカブト丸やジジイ達がいねえってのに…… 「なんだよ。事情ならさっき説明しただろ」 『それは分かっている。だが、何時までこんなところにいるつもりだ』 はぁ、とわざと大げさに溜め息をついて見せるザック。 「ほんと何も分かってねーな」 『何?』 「こんだけでかい城の中だぜ? 何か役に立つ武器だとか、食料だとかあるかもしれねーだろ」 『武器なら我があるだろう』 「オレはどっかの処刑人と違って、剣なんか扱ったことねーんだよ」 思わず言いよどむディムロス。 ザックはあくまで財宝(トレジャー)ハンターだ。体力や身のこなしには自信があるが、生身の体で戦いなれた軍人だとか、そういった類ではない。 ディムロスを持っているのは「晶術」という特殊な魔法のようなものを使うことが出来るからと、最低限の護身の為だ。まさか、自ら進んでこの剣を振り回そうなんて考えちゃいない。 まあ、役に立つもの云々は7割以上お宝探しの言い訳でしかないのだが。 「ま、何もずっとこの城ん中に立て篭もろうってんじゃないぜ。気になる場所も幾つかあるしな」 ザックは、あの女性の言う通りに殺し合いをする気は微塵も無かった。 世界一の財宝ハンターになるという夢は自分の力で叶えなければ意味がないことは十二分に分かっている。ここにはいないカブト丸の「ムシキングになる」という夢だって、カブト丸自身が叶えなくては意味がないのだ。 しかし何よりも、ザックには許せないことがあった。 (あの野郎……この財宝ハンターザック様から物盗るたぁいい度胸だ) 気分はまさにデビルマンザック。 どうやってあの高ピー女に復讐してやろうか、そんなことがザックの頭を駆け回っていたとか、いないとか。 【場所・時間帯】水色エリア城内・朝 【名前・出展者】ザック@甲虫王者ムシキング~ザックの冒険編~ 【状態】正常、悪巧み 【装備】ソーディアン・ディムロス@テイルズオブデスティニー 【所持品】基本支給品一式、不明支給品×1~2 【思考】 基本:殺し合いに乗るつもりはない 1:さーて、探索続けるか 2:もう少し城内を調べたら別の場所に行く ※ディムロスから晶術の知識を得ています 【名前・出展者】ソーディアン・ディムロス@テイルズオブデスティニー 【思考】 1:…………。 2:出来る限りザックに助言したいが…… ※ロワ内では誰でもソーディアンの声を聞くことが出来ます ※また、威力は落ちるものの晶術の使用も可能です 前の話 |004|[[するべきこと]]| 次の話 |006|[[美女と温泉]]|

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