始めに
このページでは基本的にパソコンで作業することを前提に解説をしています。
スマートフォンを用いた音源録音の仕方は解説していません。
また、他にも細かい作業が発生することもありますが基本的な作り方の説明をしており、省いているところもあります。
あらかじめご了承ください。
スマートフォンを用いた音源録音の仕方は解説していません。
また、他にも細かい作業が発生することもありますが基本的な作り方の説明をしており、省いているところもあります。
あらかじめご了承ください。
用意するもの
- パソコン
UTAUや周辺ツールはWindows専用のものが多いのでWindowsがおすすめです。
Macユーザーは Macユーザー向け代替ソフト を参考にしてみてください。
Macユーザーは Macユーザー向け代替ソフト を参考にしてみてください。
- マイク、オーディオインターフェースなどの録音機材
詳しくは機材のページを参照してください。
- 録音ソフト
- 原音設定ソフト
- 収録環境
UTAU音源制作の流れ
音源方式の選択
UTAU音源には「単独音」、「連続音」、「CVVC」などの音源方式があります。
それぞれ
それぞれ
- 収録に要する時間
- 歌わせたときの扱いやすさや滑らかさ
- 原音設定の難易度
などが異なります。
自分の目的や肺活量と相談して音源方式を選択しましょう。
自分の目的や肺活量と相談して音源方式を選択しましょう。
単独音
UTAUの基本的な音源方式です。
収録は清音、濁音、半濁点、拗音など計約140音を1文字ずつ録音します。
原音設定量が少なく、原音設定用ソフトのsetParamでパラメータの自動推定が可能です。
また、「れんたんじゅつ」や「 れんたん風単独音 」という派生録音方式もあります。
収録は清音、濁音、半濁点、拗音など計約140音を1文字ずつ録音します。
原音設定量が少なく、原音設定用ソフトのsetParamでパラメータの自動推定が可能です。
また、「れんたんじゅつ」や「 れんたん風単独音 」という派生録音方式もあります。
連続音
単独音より音の繋がりが滑らかになる音源方式です。
UTAUで使用するには歌詞を連続音化するプラグインの導入が必要になります。
慣れていないと収録に長い時間を要します。
原音設定量は単独音の約7倍(実際にはパラメータを連動させて設定するので体感的には少なくなる)に匹敵しますが、単独音同様パラメータの自動推定ができます。
原音設定次第では単独音やCVVCとして使用可能です。
UTAUで使用するには歌詞を連続音化するプラグインの導入が必要になります。
慣れていないと収録に長い時間を要します。
原音設定量は単独音の約7倍(実際にはパラメータを連動させて設定するので体感的には少なくなる)に匹敵しますが、単独音同様パラメータの自動推定ができます。
原音設定次第では単独音やCVVCとして使用可能です。
CVVC
ユーザーにより考案された音源方式です。
UTAUで使用するにはプラグインやツール(presamp、autoCVVCなど)の導入が必要になります。
単独音より音の繋がりが滑らかになり、連続音より収録時間が短く済むのが特徴です。
連続音から更に細かく設定するので原音設定の難易度が高く、初心者にはやや不向きです。
原音設定量は単独音の2~3倍以上、連続音の4~5割程度。
パラメータの自動推定はMoresamplerで可能です。
原音設定次第では単独音としても使用可能です。
UTAUで使用するにはプラグインやツール(presamp、autoCVVCなど)の導入が必要になります。
単独音より音の繋がりが滑らかになり、連続音より収録時間が短く済むのが特徴です。
連続音から更に細かく設定するので原音設定の難易度が高く、初心者にはやや不向きです。
原音設定量は単独音の2~3倍以上、連続音の4~5割程度。
パラメータの自動推定はMoresamplerで可能です。
原音設定次第では単独音としても使用可能です。
どの形式がいいか分からない!という方はこちらのチャートを試してみてください。
UTAU音源形式診断チャート (デルタ様作)
UTAU音源形式診断チャート (デルタ様作)
収録時間の目安
※あくまで目安です。使用する録音リスト、ガイドBGM、収録環境によって異なります。
実際に録音する際は適度に休憩を取りつつ喉を痛めないように録音しましょう。
実際に録音する際は適度に休憩を取りつつ喉を痛めないように録音しましょう。
単独音:ガイドBGM使用で20~40分前後
れんたんじゅつ:5モーラ+ガイドBGM使用で10~20分前後
れんたん風単独音:6分~12分前後
連続音:6モーラ+BPM120のガイドBGM使用で30分~1時間前後
CVVC:6モーラ切り出し式+BPM120のガイドBGM使用で6分~12分前後
れんたんじゅつ:5モーラ+ガイドBGM使用で10~20分前後
れんたん風単独音:6分~12分前後
連続音:6モーラ+BPM120のガイドBGM使用で30分~1時間前後
CVVC:6モーラ切り出し式+BPM120のガイドBGM使用で6分~12分前後
録音リストの選択
単独音
単独音のリストにはあまり違いはなく、OREMO付属の録音リストが一般的です。
しかし、「むぁ」や「るぁ」などの難読音節も組み込まれています。
初めて録音する方は 難読抜き単独音リスト がおすすめです。
しかし、「むぁ」や「るぁ」などの難読音節も組み込まれています。
初めて録音する方は 難読抜き単独音リスト がおすすめです。
連続音
連続音の録音リストは主にモーラ数(発音の拍数)が違います。
例えば5モーラの録音リストだと「ああいあう」となっており、これを続けて発声して録音します。
モーラ数が多いほど収録効率が上がり、より短時間で収録が望めます。
初めての人は5モーラや6モーラ、慣れてきたら7モーラや8モーラがおすすめです。
収録者の肺活量やリストの読みやすさを考慮して使用する録音リストを決めましょう。
例えば5モーラの録音リストだと「ああいあう」となっており、これを続けて発声して録音します。
モーラ数が多いほど収録効率が上がり、より短時間で収録が望めます。
初めての人は5モーラや6モーラ、慣れてきたら7モーラや8モーラがおすすめです。
収録者の肺活量やリストの読みやすさを考慮して使用する録音リストを決めましょう。
CVVC
CVVCは連続音と同様に連続して発声するのでモーラという概念があります。
また、連続音より収録量が少なく済むという利点もあります。
また、連続音より収録量が少なく済むという利点もあります。
どれがいいか分からない!という方はこちらのチャートを参考にしてみてください。
CVVC録音リスト診断チャート (デルタ様作)
CVVC録音リスト診断チャート (デルタ様作)
ガイドBGMの選択
ガイドBGMは録音する音階や発声するタイミングをBGMで示したものです。
ガイドBGMを用いると録音が楽になり原音設定もしやすくなります。
録音リストのモーラ数、録音キー(音階)、BPM(拍の早さ)によって最適なものを選択しましょう。
ガイドBGMを用いると録音が楽になり原音設定もしやすくなります。
録音リストのモーラ数、録音キー(音階)、BPM(拍の早さ)によって最適なものを選択しましょう。
録音
UTAU音源の録音は、録音・切り分け・録音リストに応じたファイル名を付けるなどの作業が必要になってきますが、
これらを自動で行ってくれる専用のソフトが配布されています。
専用のソフトを使うことで手軽にUTAU音源の録音ができます。
以下のソフトがおすすめですが各々の環境にあわせてソフトを選択してください。
これらを自動で行ってくれる専用のソフトが配布されています。
専用のソフトを使うことで手軽にUTAU音源の録音ができます。
以下のソフトがおすすめですが各々の環境にあわせてソフトを選択してください。
OREMO
OREMOの使い方は公式ページや以下の当wiki専用ページを参照してみてください。
OREMO(UTAU音源制作wiki)
OREMO(UTAU音源制作wiki)
RecStar
REAPER
ファイル形式について
UTAU音源のファイル形式は以下の形式が推奨されています。
フォーマット | wav |
サンプリング周波数 | 44100Hz |
ビットレート | 16bit |
チャンネル数 | 1ch(モノラル) |
原音の設定
録音した音声をUTAUで使えるようにするためには、原音と発音タイミングなどのパラメータを紐付ける設定が必要になります。
そのためのセットアップ作業が原音設定とも呼ばれます。
UTAU本体の原音設定エディタでも原音設定はできますが、より効率よく原音設定作業をするために専用のソフトが配布されています。
そのためのセットアップ作業が原音設定とも呼ばれます。
UTAU本体の原音設定エディタでも原音設定はできますが、より効率よく原音設定作業をするために専用のソフトが配布されています。
setParam
setParamの使い方は公式ページや以下のリンクを参照してみてください。
setParam(UTAU音源制作wiki)
setParam(UTAU音源制作wiki)
vLabeler
■vLabeler(日本語)
vLabelerはマルチプラットフォーム対応のUTAU音源やAI歌声データベースの原音設定/ラベリングソフトです。
vLabelerはマルチプラットフォーム対応のUTAU音源やAI歌声データベースの原音設定/ラベリングソフトです。
単独音の原音設定
単独音音源の原音設定はsetParamで自動推定できます。
自動推定したあと、手動で調整しましょう。
自動推定したあと、手動で調整しましょう。
連続音の原音設定
連続音音源の原音設定はoto.ini(設定ファイル)を生成(自動推定)し、生成されたパラメータを基準に調整します。
連続音音源のoto.ini生成の流れ
連続音音源のoto.ini生成の流れ
+ | ... |
CVVC音源の原音設定
CVVC音源の原音設定はテンプレートoto.ini(原音設定の土台)を生成してそこから調整します。
テンプレ吐き出す君「mkototemp」
また、 Moresampler 0.7.2 以降で自動推定ができます。
単独音・連続音同様、パラメータの手動調整が必要です。
テンプレ吐き出す君「mkototemp」
また、 Moresampler 0.7.2 以降で自動推定ができます。
単独音・連続音同様、パラメータの手動調整が必要です。
原音設定に関する知識
関連ファイルの作成
周波数表の作成
UTAUでは音符を再生するときに音源に対応した周波数表(.frq)ファイルを作成します。
予め周波数表をすべて作成しておくと、周波数表の作成をスキップしスムーズに歌わせることができます。
予め周波数表をすべて作成しておくと、周波数表の作成をスキップしスムーズに歌わせることができます。
いずれもこれらのツールで周波数表の一括生成ができます。
frqeditorの合成エンジンにspeedwagonを設定して周波数表の一括生成するのがおすすめです。
frqeditorの合成エンジンにspeedwagonを設定して周波数表の一括生成するのがおすすめです。
また、各UTAUエンジンに対応した周波数表ファイルには配布禁止のものもありますので注意してください。
Readmeの作成
音源のフォルダにreadme.txtを作成しておくと原音のプロパティを表示した際に一緒に表示されます。
音源に関する使い方や利用規約など利用者に読んで欲しいことを書きましょう。
音源提供者の方へ - UTAU ユーザー互助会@ ウィキ
音源に関する使い方や利用規約など利用者に読んで欲しいことを書きましょう。
音源提供者の方へ - UTAU ユーザー互助会@ ウィキ
利用規約の作成
UTAU音源は配布をするのもしないのも自由です。
音源を作ったからといって必ず配布しなければならないという義務はありません。
しかし、UTAU音源を配布するからにはトラブルを防ぐため利用規約が必要になってきます。
利用規約が無いから自由に使っていいと解釈する人もいれば、利用規約が無いから不安で使えないと解釈する人もいます。
利用規約を用意しておくことで音源配布者も利用者も安心して使えるUTAU音源になることでしょう。
利用規約のテンプレートもいくつか配布されているのでそれらを参考にしてみてください。
音源・キャラクター利用規約例 - UTAU音声ライブラリwiki
音源を作ったからといって必ず配布しなければならないという義務はありません。
しかし、UTAU音源を配布するからにはトラブルを防ぐため利用規約が必要になってきます。
利用規約が無いから自由に使っていいと解釈する人もいれば、利用規約が無いから不安で使えないと解釈する人もいます。
利用規約を用意しておくことで音源配布者も利用者も安心して使えるUTAU音源になることでしょう。
利用規約のテンプレートもいくつか配布されているのでそれらを参考にしてみてください。
音源・キャラクター利用規約例 - UTAU音声ライブラリwiki
character.txtの作成
配布方法について
ニコニコ動画やYoutubeに自作したUTAU音源を使用した動画を公開して、音源配布サイトやアップローダー等の共有URLとともに告知するのが一般的です。
ニコニコ動画へアップロードする際に付けるタグは「
UTAU音源配布所リンク
」が推奨されています。
長いですがこのタグを目当てに"巡回"される方もいるのでちゃんと付けてタグロックしましょう。
長いですがこのタグを目当てに"巡回"される方もいるのでちゃんと付けてタグロックしましょう。
アップローダーについてはこちらのページを参照してください→アップローダー
困ったら
どういう風に録音するか迷ったら
まずは好きなUTAU音源を使って歌わせてみてUTAU音源がどういう仕組みになっているかがわかるとUTAU音源が作りやすくなります。
そこからどういう音源方式(単独音/連続音/CVVC)にするかを決めてみましょう。(好きな音源と同じやつ!という感じでも大丈夫です)
初めて音源を制作するときは、まずは1音階分を完成させることを目標にするのをおすすめします。
そこからどういう音源方式(単独音/連続音/CVVC)にするかを決めてみましょう。(好きな音源と同じやつ!という感じでも大丈夫です)
初めて音源を制作するときは、まずは1音階分を完成させることを目標にするのをおすすめします。
わからないことがあったら
検索したり当wikiやUTAU音源制作に関するページを読んでもわからないことが出てきたときは、
X(Twitter)の「 【UTAU】Q&A壁打ちアカウント 」というアカウントへ質問すれば解決するかもしれません。
X(Twitter)の「 【UTAU】Q&A壁打ちアカウント 」というアカウントへ質問すれば解決するかもしれません。
質問する前に過去に同様の質問がないか検索しておきましょう。
質問する際は具体的に
質問する際は具体的に
- どのOSを使ったか
- どのソフトを使ったか
- どのような状況だったか
などを明記すると回答を得られやすいです。
ルールなどをよく読んだ上でのご利用をお願いします。
ルールなどをよく読んだ上でのご利用をお願いします。
Macユーザー向け代替ソフト
- UTAU本体
Mac版UTAUのUTAU-SynthはAppleシリコン搭載Macでは動かないので、OpenUtauがおすすめです。
■OpenUtau
日本語UTAUユーザーに向けたOpenUTAUの導入~使用|さにのん
■OpenUtau
日本語UTAUユーザーに向けたOpenUTAUの導入~使用|さにのん
- 録音ソフト
- 原音設定ソフト
マルチプラットフォーム対応のvLabelerがおすすめです。
■vLabeler(日本語)
■vLabeler(日本語)
添付ファイル